黄輪雑貨本店 新館

黄輪雑貨本店のブログページです。 小説や待受画像、他ドット絵を掲載しています。 よろしくです(*゚ー゚)ノ

    「あらすじ」紹介ページ

    双月千年世界 目次 / あらすじ

    • はじめてこのブログに来たので何から読んでいいかよく分かりません!」と言う方へ。
      当ブログ最大量の長編小説、「双月千年世界」へは、こちらのページから各目次へ飛ぶことができます。
      その他の小説については、一度トップページに戻ってから、右の方にある目次を選んで下さい。

    • 目次は連載順に表示されています。「何が何だか分からないけどとりあえず最初から読んでみたい!」と言う方は、
      一番上の「蒼天剣」から読んでいくことをおすすめします。

    • 久々に来たけどどんな話かすっかり忘れた!」と言う方、
      ざっくり説明聞いてから本編を読んでみたい……」と言う方のために、各部にあらすじを設けています。
      各部(『第1部』とか『第2部』とか)にあらすじへのリンクを張っているので、そこから見てみて下さい。


    PageTop▲

    琥珀暁 目次

    双月千年世界 目次 / あらすじ

    絵師さん募集中!

    黄輪雑貨本店 総合目次 (あらすじもこちらにあります)

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    「琥珀暁」地図(作成中……)

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    「双月暦」の暦
    双月世界の魔力・魔術観について
    双月世界の種族と遺伝(2019年版)
    双月世界の戸籍

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    1話目から読みたい方はこちら



    琥珀暁・接豪伝
    1 2 3 4 5 6 7

    琥珀暁・密議伝
    1 2 3 4 5 6

    琥珀暁・姫惑伝
    1 2 3 4 5 6 7

    琥珀暁・雄執伝
    1 2 3 4 5 6 7 8

    琥珀暁・新尉伝
    1 2 3 4 5 6

    琥珀暁・狐略伝
    1 2 3 4 5 6 7 8

    琥珀暁・乱心伝
    1 2 3 4 5 6 7

    琥珀暁・狐謀伝
    1 2 3 4 5 6 7

    琥珀暁・平西伝
    1 2 3 4 5 6 7 8 9

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


    第1部;彼訪伝~邂朋伝
    第2部;狐童伝~金火伝
    第3部;
     前編 陥港伝~狐傑伝
     後編 彼心伝~北報伝
    第4部;
     前編 往海伝~歓虎伝
     後編 交誼伝~平岸伝
    第5部;
     前編 接豪伝~新尉伝
     後編 狐略伝~平西伝

    PageTop▲

    架空ロゴ;「ラパン・レヴァン」

    架空ロゴ

    引き続き架空ロゴシリーズ。

     
     

    ガーリーブランドメーカー、「Lapin Rêvant(ラパン・レヴァン)」。
    大江さんが良く着てるアレです

    PageTop▲

    架空ロゴ;「紅グループ」

    架空ロゴ

    前回の架空ロゴを掲載したところ、「クリスタルの断章」のポールさんより、
    ウチの代表的企業のロゴを作ってもいいよ
    と言うようなコメントをいただいたので、早速作ってみました。



    紅探偵事務所」シリーズに登場する巨大総合商社、紅グループの社章です。
    ちなみに以前、自分の方でも設定を使わせていただいたことがあります。



    大々的には募集しませんが、もし「ウチの国・組織・会社のロゴを作ってくれ(勿論、創作上の話ですよ!)」と言うような奇矯な方がいらっしゃれば、ご連絡を。
    やるだけやってみます。

    PageTop▲

    架空ロゴ;「ミーシャ」

    架空ロゴ

    旅岡さんシリーズを描くに当たっての覚書。
    彼女たちがいる世界が「かなり現代日本に近い街」であるため、
    当然、着る物や使う物は我々とほとんど変わりません。
    である以上、Tシャツやバッグなどにはそれらしいロゴマークが付いているはず。
    ですが、昨今は著作権やら知的財産権やらが過敏な扱いをされる時代。
    安直にディ○ニーやニ○テンドーを使うと、結構なレベルで怒られかねません。

    と言うわけでそれっぽいロゴを作ってみました。
     

     
    スポーツメーカー風のロゴ、「MISIA(ミーシャ)」。
    元ネタはこれ



    なお、もし使いたいと言う奇特な方がいれば、コメント欄かツイッターなどでご連絡下さい。
    相談に応じます。

    PageTop▲

    おきらくもぐもぐ

    今日の旅岡さん



    新学期が始まってもいつも通り。
    いつも通り、旅岡さんは良く食べる。
    かばんの中もコートのポケットの中も、お菓子でいっぱい。
    そして新学期早々、下校中に買い食いし始めた。

    旅岡「もぐもぐ」
    猫藤「しっかしコイツ、良く食べるよな」
    富士見「ホントにねー」
    旅岡「もぐもぐ」
    猫藤「でも全然太ってないよな。何かスポーツとかやってんの?」
    旅岡「んー、全然?」
    富士見「体動かすのキライって言ってたもんね」
    猫藤「マジで? あたしめっちゃ筋トレしてどうにかコレだぞ? まあ、ご飯の量とかはアレだけどもさ」
    旅岡「もぐもぐ」
    富士見「雛ちゃん、あたしの倍は食べてるもんね。……あ、そのブローチ!」
    旅岡「もぐもぐ……んぅ?」
    富士見「『タマキ・フカクサ』の? あたしそのブランド好きなの」
    旅岡「ほーはんひゃ……もぐもぐ」
    富士見「どこで買ったの?」
    旅岡「いほほにほはっへん……もぐもぐ……おははんは……もぐもぐ……ほほふほーひふふっへへは……もぐもぐ」
    富士見「……? (もぐもぐとしか聞こえないよぉ)」
    猫藤「ところでさ、紅って何かやんないの? クラブとか」
    旅岡「もぐもぐ……ごくん。やらへんなぁ」
    富士見「面倒臭いから?」
    旅岡「や、あたし家事せなアカンもん。あんまり時間無いねん」
    猫藤・富士見「えっ!?」
    旅岡「なんやの」
    猫藤「いや、アンタが家事やってるってイメージ無かったから。いっつもお気楽って感じだし」
    富士見「同じく。……あ、でも料理得意だもんね、紅ちゃん。お母さんとかお父さんはどうしてるの?」
    旅岡「二人とも仕事で家、おらんねん。おとんは単身赴任やし、おかんは平日昼間出っぱなしやし」
    猫藤「あのー……何か、ごめんな」
    旅岡「別に謝らんでも」
    猫藤「いやさ、アンタもっと気楽に生きてるもんだと思ってたから」
    旅岡「ん? 気楽やで?」
    富士見「じゃさ、普段は紅ちゃん一人なの?」
    旅岡「んーん。夜にはおかん帰って来るし、さっきもちょと言うたけど、従姉妹がしょっちゅう来んねん」
    富士見「さっき? ……あのもぐもぐ言ってたアレ?」
    旅岡「ん? んー、多分それ」
    富士見「さっきの何て言ってたの?」
    旅岡「んー? ……んー、あんまんに夢中になっとったから何言うてたか忘れた」
    富士見「そ、そう……」
    猫藤「……コイツ本っ当、気楽に生きてんなぁ」

    PageTop▲

    2020年謹賀新年イラスト

    雑記

    謹賀新年

    新年、明けましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願いいたします。

    例年通り、新年のドット絵イラストを掲載します。
    今回の舞台はどこでしょう?

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    2020.01.14 追記

    年賀イラストを贈った方からチラホラ回答が出て来ているので、ぼちぼち正解を発表します。
    モチーフにしたのはJR京都駅の8~10番ホーム。JR奈良線の北端です。
    10番ホームの上には丁度新幹線のホームがあり、外から見るとガラス張りの建屋となっています。
    2019年時点で唯一、この路線で国鉄103系電車が運用を継続されていますが、
    「もうそろそろ運用が終わる」とうわさされており、もしかしたら2020年には、
    103系は日本の全ての線路上から姿を消すかも知れません。
    その意味を込めて、103系は「2019年行」としています。

    PageTop▲

    2020年1月携帯待受

    携帯待受

    tesla model s

    tesla model s

    tesla model s  tesla model s

    2020年の携帯待受、テーマは「アメリカ車」。
    と言うわけで第一弾、2020年1月の携帯待受。
    テスラのモデルS。

    テスラは全販売車種がEV(Electric Vehicle:電気自動車)の、新興アメリカ車メーカー。
    他のクルマ会社のようにガソリン車(と、それに伴う諸機能)を基盤にしていないため、
    既存のデザインにとらわれない設計が可能だそうで。



    次回もグラデーションの組み合わせについて、twitterにてアンケートを行う予定です。
    ブログトップページ、もしくはこちらから、私、黄輪のTLに飛ぶことができます。
    よろしければご参加下さい。

    Calender picture application by Henry Le Chatelier

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 15

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第15話。
    最大にして最後の作戦。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    15.
    「お久しぶり、リーランドさん」
     エミルが電話をかけた相手――道楽者の大富豪、ロドニー・リーランドは、嬉しそうな声で答えてきた。
    《おわおっ!? なんかクールセクシー系のお声のお嬢さん!? ……え、えーと、失礼、あの、誰ですか?》
    「ありがと。エミル・ミヌーよ。覚えてるかしら?」
    《えみ……えみる、えー、……あっ、あー、うん、覚えてる、バッチリ、オーケー。です。あっ、えーと、え、エミルさん、いや、……オホン。エミル、俺に電話って、あの、何か用事が?》
     しどろもどろのロドニーに、エミルは淡々と用事を伝える。
    「あたしがあなたに預けてたお金、いくらくらいになったかしら?」
    《お金? お金……お金……おかね? ……あー! あー、はいはいはいはい、お金ね、うん、あの、アレだ、ダイヤ鉱山のヤツだよな?》
    「そう、そのそれよ」
    《えーと、ちょっと待ってくれよ、……おーいグリフィス、あれってどうなった? あれだよあれ、鉱山の利益。……あ、そんな出てたの? へー。……っと、待たせたな。今確認したら、なんか総額1200万ドルくらいになったってさ。だからあんたには120万ドル、……じゃないっけ、あん時の10人で10等分だから……》
     話をさえぎり、エミルが続ける。
    「それ、今ちょうだい。100万ドル分」
    《……へ? 今?》
    「今すぐ、100万ドルが必要なの。仲間も納得してくれてるわ」
    《いや、今ったって、現金で送るのは無理だぜ。渡すとなると、俺が立て替えないと……》
    「お願い。合衆国の危機を救うためなの」
    《……何かすげーヤバそうでデカそうな話だな》
     浮ついていたロドニーの声が、一転して真面目なものになる。
    《分かった。今すぐ探偵局に送ればいいのか?》
    「いえ、……局長、さっきの会社ってどこ?」
    「N州のウエスタンテレグラフ&テレフォン社だ」
    「ありがと。聞こえた? そこに送ってちょうだい」
    《分かった、送金しとく。送金者が俺の名前じゃ変だよな?》
    「ええ。ジェフ・F・パディントン名義でお願い。送ったら向こうに連絡しておいて」
    《オーケー。じゃ、すぐ銀行に言っとくわ》
    「ありがとね」
    《あ、あ、ちょっと待った。あの、エミル》
     と、エミルが電話を切ろうとしたところで、ロドニーが呼び止める。
    「なにかしら?」
    《あのー、えーと、……こ、今度お茶とかどうかなって》
    「いいわよ。あなたがN州に来た時にでも、ね」
    《おっ、おう! んじゃ、また! じゃあ、あの、じゃあ……》
     そこで電話を切り、エミルは受話器を局長に返した。
    「ありがとう。では返事を聞いてみるとしよう」

     1時間後、再度電話をWT&T社へとつないだ局長は、今度は安堵した表情を浮かべていた。
    「……うむ。……うむ。それで構わん。では、よろしく頼む」
    「どうでした?」
     尋ねたアデルに、局長は大きくうなずいた。
    「二つ返事でオーケーしてくれた。まもなくC州の電信電話網は不通となる。これでポートショアの残党が本拠地に連絡することは不可能になった。ただし1週間の間だけだがね」
    「そ、それだけですか?」
     困った顔をしたサムに、局長は肩をすくめて返す。
    「向こうも商売だ。それ以上停止させれば、被害は100万ドル以上になってしまう。これ以上エミルの財布をかじるわけには行かんだろう?」
    「そ、そうですよね……、はい」
    「よって、この1週間以内にすべての決着を付けなければならんと言うわけだ」
     その言葉に、局員全員の顔に緊張の色が浮かんだ。
    「決着……」
    「そうだ。具体的に言えば、この1週間で我々はC州に到着し、装備を整えてサンドニシウス島に上陸し、大閣下を拘束せねばならん。でなければ1週間後、C州の電信電話網は回復し、異状を伝えられた組織は大慌てで島を飛び出し、行方知れずになる。そうなれば我々がもう一度組織の尻尾をつかむことは、向こう10年は不可能になるだろう。
     そしてその優位を利用しない大閣下ではなかろう。その10年の間に、いや、1年以内にででも、合衆国殲滅のために培っていた資金と人員、そして銃火器を、我々探偵局の殲滅のためだけに傾斜投下してくれば、我々はひとたまりもあるまい」
    「……」
     誰ともなく、ゴクリと固唾を飲む音が響く。
    「諸君」
     局長が淡々と、しかし威厳をにじませた声で続ける。
    「これが我々と組織の、最後の戦いになるだろう。全身全霊を以て、任務に当たってくれ」
     その言葉に、自然と全員が敬礼していた。


    DETECTIVE WESTERN 13 ~フォックス・ハンティング~ THE END

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 14

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第14話。
    天文学的。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    14.
     リロイに電話を復旧してもらい、局長はすぐさま、友人へと電話をかけた。
    「やあトム、元気かい? ……うむ、……まあ、そうだ。うむ、……いや、今日はビジネスの話だ。探偵としてのね。君の会社は確か、西部地域への電信電話網を管理していたな?」
     これを聞いて、エミルとアデルは顔を見合わせた。
    「まさか局長……」
    「それを止めるのか?」
     と、局長が片目をパチ、とつむり、二人に黙るよう示唆する。二人が口をつぐんだところで、局長は話を再開した。
    「うむ、今聞こえたかも知れないが、実はC州全域の電報局と電話交換局を、一時期でいいから閉鎖してもらいたいんだ。名目は何でもいい。機器メンテナンスだとかバッファローが電柱を倒したとか、適当に言っておいてくれれば、……いや、……うむ、そうだな、確かに即決できるような話でないのは分かっている。だがこれは合衆国の安全上の問題で、……あー、いや、確かに私の領分をいささか超えた話ではあるが、合衆国国民として、国家の安全を思うことは、……いや、だからね、そう邪険にしないでくれたまえ、トム」
     どうやら相手が納得してくれないらしく、局長の口調が次第に苦味を帯び始める。
    「いや、確かに大きな損害だと言うことは承知している。私だって商売のことは多少分かるさ。だがこれをしてもらわなければだよ、君の言う損害以上の損害が合衆国全体におよぶ危険が、非常に高いんだ。どっちが損かと考えれば、……いや待て、待ってくれ、トム。そんなに怒鳴り散らさないでくれたまえ。確かにね、うん、確かにだよ、君の会社に大きな損害が出ることは想像に難くない。それは承知している。だが、だからと言ってだよ、看過しては君や君の会社だけではなく、合衆国全体にまで害がおよぶ話なんだ。……うむ、……うむ、……う、……うーむ、……あー、と」
     局長は耳から一旦受話器を離し、眉間を揉む。
    「分かった。どうにか算段を付ける。100万ドルだな? ……うむ。あと3時間以内に返事ができなければ、この話は無かったことにしてくれて構わん。じゃあまた後で、トム」
    「……ど、どうなりました?」
     恐る恐る尋ねたサムに、局長は肩をすくめて返した。
    「『そんな無茶な話があるか。損害賠償金として100万ドルでももらわん限り、俺は絶対にイエスとは言わんぞ』だとさ」
    「ひゃ、100万っスかぁ!?」
     金額を聞いて、ロバートが腰を抜かす。
    「て、てんぶんがくてきっすね」
    「『天文学的』だ、アホ。……しかし、そんなカネあるんですか?」
     尋ねたアデルに、局長は苦い表情を浮かべた。
    「あるわけが無いだろう。私の個人資産と探偵局の資産を併せても、その10分の1にも届かん」
    「で、……ですよね。じゃあ、どうするんです?」
    「算段を付けるとは言ったが、正直言って当ては無い。友人の銀行家筋を当たっても、恐らく10万ドルも集まらんだろうな。ましてや3時間でそんな話がまとまるはずが無い」
    「……つまり無理、と」
    「そうなるな」
     流石の局長も、完全にあきらめた様子を見せていた。

     と――。
    「アデル。あんた、いつまですっとぼけてるわけ?」
    「へ?」
     エミルに小突かれ、アデルはきょとんとした顔を彼女に向ける。
    「とぼけるって、何のことだよ?」
    「あんたまさか、マジに忘れてるわけじゃないわよね?」
    「何をだよ?」
    「バカ」
     エミルはため息を付きつつ、こう続けた。
    「N州の事件よ」
    「N州? ……あっ!」
    「思い出した?」
    「あったな……。そうか、それがあったな!」
    「多分あるわよ、100万くらいは」
     エミルは局長に向き直り、話を切り出した。
    「N州の事件――サムを助けに行ったあの事件で、あたしは炭鉱からダイヤ鉱脈を掘り出した奴らをリーランドさんと協力してかくまう代わりに、その分け前の1割をもらう約束をしていたのよ。あれから半年経ってるから、相当な額になってるはず。100万ドルくらいあっても、まったくおかしくないでしょうね。
     今からリーランドさんに連絡して、その分け前を今、もらうことにするわ。そのお金を、賠償金に回してちょうだい」
     話を聞いた局長は、犯罪者をかくまっていたことも、莫大な金を隠していたことも咎めず、静かに尋ねた。
    「いいのかね? 君はいつか、多大な資産を手にして、イギリスに隠居したいと言っていたじゃあないか」
    「このままイギリスにこもったって、あたしは絶対、死ぬまで後悔する。組織を潰さない限り、安心して隠居生活なんかできやしないわよ。
     あたしの因縁と悪夢を完全に消せるチャンスがあるって言うなら、100万ドル払ったってちっとも惜しくなんか無いわ」
    「……分かった。ありがとう、エミル」
     局長は深々と頭を下げ、電話をエミルに渡した。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 13

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第13話。
    組織を出し抜け。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    13.
     米軍海兵隊によってウィリス・ウォルトンとその手下が拿捕された後、ようやくパディントン探偵局の面々は、局長と再会することができた。
    「ありがとう、リロイ。とても助かったよ。カルロスに送らせたメッセージが、タイミングよく届いたようだね。私の狙った通りだったよ」
    「言うことはそれだけかい?」
     ねぎらう局長に対し、リロイ副局長は苦々しい顔を向けている。
    「僕たちがこの2ヶ月、どれだけ苦労したか分かってる? その上君からの要請を全うするべく、合衆国各地に散ってた局員を大急ぎで呼び戻し、米軍へのコネを総動員して海兵隊を動かし、その上こうして船に乗せてもらうのに、どれだけ手間とお金を使って僕が頭を下げまくったか、それが分かった上でそんなとぼけたことを言ってるのかい?」
    「……ふむ」
     局長は肩をすくめ、臆面も無く言ってのけた。
    「ご苦労だった。すまなかったね」
    「それでチャラにできると思ってるわけじゃないよね」
     そう返して、リロイは局長をぶん殴った。

    「本拠地が分かったの?」
     局長の話を聞き、エミルが驚いた顔をする。
    「うむ。C州の沖合い、サンドニシウス島だ。地図はあるかね?」
     海兵隊から地図を借り、一同はC州の辺りを確認する。
    「ここね」
    「組織はここで巨大な戦艦を建造し、パナマに運河を掘った上で、そこを通過してカリブ海東を航行し、バミューダ諸島西沖でこの町から出た護衛艦と合流し大船団を組織した後、DCへ侵攻する計画を立てていたらしい」
    「パナマに運河ぁ?」
     これを聞いて、アデルが呆れた声を上げる。
    「んなこと、マジに考えてるんですか?」
    「彼らは真剣だろう。結構な額の資金も集めているらしいからな。ま、運河があれば大西洋と太平洋をつなぐことができるわけだし、便利なことは確かだろう」
    「で、でも、もし本当にそんな運河ができちゃったら」
     サムの言わんとすることを、リロイが答える。
    「合衆国政府はびっくりするだろうね。予想もしてないルートからの侵攻だもの。状況によっては、かなりの打撃を受けるかも知れない」
    「で、ですよね」
    「しかしこうして計画を察知した以上、最早その成功はありえん。当然、米軍上層部は対策を講じるだろう。
     しかし我々としては、そこからさらに先手を打ちに行かねばなるまい」
    「そうね」
     エミルがうなずき、話を継ぐ。
    「本拠地が分かった以上、何としてでも襲撃して、壊滅させなきゃね」
    「うむ。全く同意見だ。だが懸念すべき件がある」
     そう返しつつ、局長は地図を指差した。
    「幸か不幸か、『ウルフ』が町の電信電話網を破壊したことにより、組織の人間は町とアジトの状況を島に伝えることができなくなっていた。鉄道も破壊しているから、大急ぎで隣町へ駆け込み、電話を借りるようなこともできん。加えて、ヴェルヌから『ウルフ』に乗り換えた日和見者たちだ。『ウルフ』を怒らせてまでその事実を伝えに出るような気概は持ち合わせていまい。
     だがこうして『ウルフ』が捕らえられ、米軍に占拠された今、流石にこの事実を伝えないわけにはいかん。米軍は『全員拿捕した』などと威張り散らした顔をしているが、調べれば2、3人くらいは捕り逃していることが判明するだろう」
     局長の背後に立っていた海兵隊士官がほんのわずかながらも顔をしかめさせたが、局長はそのまま話を続ける。
    「隣町へは300マイルほどだ。馬を使えば6時間程度で着く。そして米軍包囲から既に2時間が経過している。つまりこのまま看過すれば、組織は4時間後にポートショア陥落と、DC襲撃計画が露見した事実を知ることになる」
    「となると……」
     神妙な顔をしたアデルに、局長はうなずいて返す。
    「間違い無く逃亡を図るだろう。そうなればすべてがふりだしに戻る。いや、組織は今以上に用心深くなる。今回のような幸運は、最早訪れまい」
    「じゃあ、急いでそいつら捕まえりゃ……」
     ロバートの提案を、エミルが首を振って却下する。
    「どうやって追いつくつもりよ? この船が陸も走れると思ってるの? 車輪なんか付いて無いわよ」
    「う……」
    「そう言うことだ。今から馬で追いかけても、到底間に合うまい。……が、電気は馬よりずっと速い。追い抜くのは非常に容易だ」
     局長はニヤッと笑みを浮かべ、町を指差した。
    「電信電話網が破壊されたとは言ったが、厳密にはサルーンとアジトにあった電話と、電報局を破壊しただけだ。電柱自体は生きている。リロイ、君なら電話を直せるだろう?」
    「ま、心得はある。……で、どこに電話するんだ? まさかC州にじゃないよね」
    「うむ。私の友人のところにだ」

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 12

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第12話。
    「狐」と「狼」、最後の決闘。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    12.
    「てめえ、俺の部屋で何やってやがった?」
     ウィリスが額に青筋を浮かべ、ジェフににじり寄って来る。
    「そもそもてめえ、真面目に探してるようじゃねえよな。まるで別の目的があるようじゃねえか、ええ、おい?」
    「いや……その……」
     流石のジェフも、焦りを覚える。
    「顔を見せろ。帽子も取れ。いいや、この場で素っ裸になりやがれ」
    「あー、……と」
     この場から脱する方法を頭の中でざっと巡らせ、ジェフはばっと後ろに飛び退き、もう一度部屋の中に入り、即座に鍵を掛けた。
    「あっ、……てめっ、待ちやがれ!」
     閉めたドアの向こうから聞こえてくるウィリスの怒鳴り声に背を向け、ジェフはもう一度思案する。
    (さて、状況はかなり悪くなったわけだが、幸いなことに私には2つのアドバンテージがある。1つはお前がそのドアを破るまでに、2分はかかることだ。そしてもう1つは、2分あれば打開策を閃く頭脳が、私にはあると言うことだ)
     ジェフは部屋を見渡し、中央に置いてある作業机に注目する。
    (ご丁寧に工具まで揃えてくれているとは)
     ウィリスが義手の調整に使っていた工具を手に取り、続いてジェフは窓に目をやる。
    (常道なら外に逃げれば終わりだが、ここは船渠だからな。そのまま飛び出すのは凡策だ)
     窓の外に広がるメキシコ湾をチラ、と眺めつつ、ジェフは万力を作業机から取り外した。

     ウィリスがドアを蹴破ると同時に、がしゃん、と窓が割れる音が部屋に響く。
    「チッ、飛び込みやがったか!」
     手下と共に窓の外に身を乗り出したその瞬間――左にいた手下ががくんと頭を下げ、そのまま海に転落する。
    「……ッ!?」
     瞬間、ウィリスはがばっと身を翻し、窓から離れる。その一瞬の間に、右隣にいた手下も同様にがつっと痛々しい音を立て、海へ落ちて行った。
    「ふむ。本命は仕留め損なったか」
     窓の外からジェフのおどけた声が聞こえ、ウィリスはまた怒鳴る。
    「てめえッ! 上だなッ!?」
    「上がってきてはどうかね? 君としても、私をこのまま逃がすのは不本意だろう?」
    「コケにしやがって……!」
     ウィリスは右腕の義手をチラ、と見て、窓の外に身を乗り出した。
    「うっ、……ぐっ、……このっ」
     左手一本と両脚でどうにか壁をよじ登り、ウィリスも屋上に上がる。

    「はぁ……はぁ……」
    「なかなか器用だな。今度お前が姿を消すことがあれば、ウエスタンショーの軽業師を当たるとしようか。次があればだがな」
     変装を解き、元の50代に戻ったジェフは拳銃を構え、ウィリスに告げる。
    「お前が奪ったアジトは壊滅させた。船も沈んだだろう。お前にもう、武器は無い。大人しく投降しろ」
    「ケッ、てめえ一人っきりで何をいきがってやがる。この俺を誰だと思ってやがる?」
    「十分知っているとも。元南軍のろくでなしだ。お前を語る言葉など、それだけで十分足りる」
    「……ッ」
     ウィリスも拳銃を抜いて構え、対峙する。
    「なめてんじゃねえぞ! 俺は……」「お前はただの犯罪者だ。お前は万人からさげすまれる、ただのクズだ。英雄なんかじゃあない」
     ジェフの言葉で、ウィリスの目が一瞬で真っ赤に血走った。
    「……殺してやる……」
     瞬間、ウィリスは弾丸を発射する。が、この一連の行動を予期できないジェフではなく――。
    「知っているかね?」
     ウィリスの視線と銃口の向きから相手の狙いを見抜き、ジェフは身を翻して初弾をかわす。そしてかわしざま、きっちりと狙いを定めて、拳銃の引き金を絞った。
    「うぐあっ!?」
     拳銃から放たれた44口径ロングコルト弾はウィリスの左肩を貫通し、ウィリスは拳銃を放り出して、その場に倒れ込んだ。
    「決闘は先に撃った者に罪が問われると言うことを。故に、君の完全敗北だ」
    「う……ぐ……くそ……ぉ……」
     ジェフが勝利を宣言するも、ウィリスは身をよじらせ、なおも拳銃を手に取ろうとする。ジェフはその拳銃に狙いを定め、もう一発撃った。
    「うっ……」
     拳銃はあっけなく弾かれ、屋根の下に落ちて行く。
    「くそ、くそっ、くそおっ……!」
     ウィリスはそれを追うように、屋根の縁から身を乗り出した。
    「それ以上無様を晒すものでもないだろう、ウィリス・ウォルトン」
    「うるせえ、……おい、ここだ! ここにパディントンがいるぞ! 登ってブッ殺せ!」
     どうやら下の階から顔を出していた手下たちを見付け、呼んでいるらしいが、ジェフはふう、とため息を付く。
    「そんな悠長なことをしている暇が、彼らにあるとは思えんがね」
    「ああん!?」
    「海の方を見てみたまえ」
     言われてウィリスは顔を上げる。
    「……っ」
     彼の視線の先、メキシコ湾の沖合いから、黒煙を上げる蒸気船が続々と近付いて来ていた。
    「見えただろう? 私の親友が、大勢呼んできてくれたようだ。そもそも私がたった一人でのこのこと敵地に乗り込んでくるような、向こう見ずで思慮の浅い人間と思っていたのかね?
     もう逃げられんぞ。観念したまえ」
     ジェフの言葉に、ようやく心が折れたらしく――ウィリスはがっくりとうなだれ、そのまま動かなくなった。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 11

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第11話。
    炸裂する奇策。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    11.
    「うっ……!?」
     突然の揺れに驚き、ウィリスはがくんと体勢を崩す。
    「な、なんだ、今のは?」
     頭の中に充満していた怒りを放り出し、ウィリスは冷静さを取り戻す。
    (組織がダリウス殺しに勘付いて、強襲して来たか? いや、ダリウスが死んで以降、接触はしてないはずだ。気付いてるはずが無え。仮に来たとしても、現時点で海路からやって来るルートはまだ構築できてねえし、陸路で来るにしても、線路は爆破してるから列車は来られねえ。馬で大勢来たってんなら、ここからだって様子は分かる。そこら辺の気配がまったく無いってことは、組織の襲撃じゃねえ。と言って町の奴らが決起したなんてのも、もっとあり得ねえ。散々ビビらした上、武器弾薬の類は全部奪ったんだ。保安官だってブッ殺したからな。
     なら――答えは一つしか無えッ!)
     ウィリスは部屋を飛び出し、大声で叫ぶ。
    「パディントンだ! パディントンが来やがったぞ! 全力で探し出せ! 見付け次第、ブッ殺せッ!」
     が、続く爆発音にその怒声はかき消され、ウィリス自身も衝撃で倒れ込む。
    「ぐっ……!」
     2度目の爆発で、アジトは大きく傾く。斜めになった廊下をウィリスの体がずるずると滑り、そのまま壁に叩き付けられた。
    「うぐっ、……ぐっ、ぐぐ、く、……クソがあッ!」
     どうにか立ち上がり、ウィリスはもう一度怒鳴った。
    「パディントンを探せえッ! 探すんだああああッ!」

     武器庫を爆破した後、ジェフは騒然となるアジト内を、慌てた顔で右往左往している者たちに混じって歩き回っていた。
    (うむ、狙い通りだ。
     これだけの緊急事態となれば、誰も彼もが消火活動と『ジェフ・パディントン』と言う50がらみの男の捜索で頭が一杯になる。そう、誰もここにいる20そこそこの小汚い青年こそが、そのパディントンであるなどと言う発想の飛躍はできなくなる)
     当のウィリス本人でさえ何度か自分のすぐ横を通り抜けて行くが、こちらに注意を向けている様子は一度も無い。
    (滑稽なものだ。お前ほどの賢しい者なら、すぐ横を向けば仇敵がそこにいることに気付くだろうに。……さて、お前が慌てふためいている間に、私は探偵としての仕事を全うさせてもらうとしよう)
     ジェフは人探しをしている振りをしつつアジト内部を周り、組織につながる情報を集めた。
    (JJ・シャタリーヌの現在の住処、即ち組織の本拠地――兵站と輸送を担当していたヴェルヌなら、知っていたはずだ。そして奴の最終計画についても、ヴェルヌであれば相当重要な役割を担っていただろう。
     そのヴェルヌのアジトであれば、それらすべての情報が、間違い無くここにあるはずだ)
     と、情報収集の最中にもう一度、ウィリスとすれ違う。
    「おい!」
     ウィリスが血走った目で、ジェフをにらみつけてくる。
    「はっ、はい!」
     ジェフは戸惑った風を装い、ウィリスに応じた。
    「てめえさっきから何をウロウロしてやがる?」
    「ぱ、パディントンを、探して……」
    「だったらもっと人の顔見やがれ! 部屋ん中入ったり出たり、真面目に探す気あんのかてめえはよお!?」
    「す、すみません!」
     がばっと頭を下げ、顔を挙げた時には、既にウィリスは自分に背を向け、走り去っている。爆笑しそうになるのをこらえつつ、ジェフはその後姿を見送った。
    (やれやれ。人の顔をろくに見ていないのは一体、どちらだか)
     ウィリスが廊下を曲がり、姿が見えなくなったところで、ジェフは彼が来た方角を向いた。
    (あの様子なら、自室に戻って来ることもそうそうあるまい。その自室――数日前までヴェルヌのものだったであろう部屋ならば、重要な情報も山積しているはずだ)
     ジェフはするりとその部屋に忍び込み、手早く棚やデスクを確認して回る。
    (思った通りだ。確かにヴェルヌは、重要な情報を握っていた。
     ……が、これは本当に本気で考えているのか、正直言って、理解に苦しむ内容だな。パナマに巨大な人工海峡を建設し、C州で建造した巨大戦艦をメキシコ湾に持って来ようと言うのか? 奇想天外もはなはだしいな。とは言えC州とDCは合衆国の西端と東端だ。C州で巨大戦艦を建造していたとしても、合衆国政府が気付けん可能性は高い。なるほど、戦略的な意味では正解と言えるかも知れんな。
     そして必然的に、彼奴らの本拠地も明らかになった。なるほど、DCから見ればここは合衆国の果ての、さらに果ての町だ。廃坑を作り変えた地下帝国などよりはよほど気付かれるまい)
     情報収集を終え、ジェフは悠然と部屋を後にしようとした。ところが――。
    「おい」
     部屋を出たところで、ウィリスと彼の手下数名と、ばったり出くわしてしまった。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 10

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第10話。
    化ける「狐」と荒れる「狼」。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    10.
     ジェフは町で倒した組織のごろつきたちから服と猫目三角形の紋章を奪い、変装した上で、敵のアジトに正面から侵入した。当然あっさり、見張りに出くわすが――。
    「ただいま戻りました」
     ジェフは平然と仲間である風を装い、にっこり笑みを返し、おどけた仕草で敬礼する。
    「おう、ご苦労さん。異状は?」
     相手もまったくいぶかしがる様子を見せず、普通に挨拶して返してくる。
    「あったらこんな風にヘラヘラ笑ってやしませんよ」
    「違えねえや、ははは……」
     そんな風に――まさかこの小汚い若者の中身が50歳を超えた、組織最大の宿敵であるなどとは微塵も匂わせること無く――ジェフはアジトの奥へと進んで行く。
    (察するに、『ウルフ』がボスに成り代わってから3日か、4日と言ったところか。昨日、今日掌握したにしては状況が落ち着きすぎているし、かと言って1週間も経てば、鉄道や電信・電話の不通に誰かしら気付く。そうなれば組織も異状を察知し、襲撃することは必至だ。幹部殺しも、幹部に取って代わることも、シャタリーヌが容認するとは思えんからな)
     すんなり武器庫へ到着し、ジェフは辺りを見回す。
    (こちらには見張りの姿は無し、か。不用心、……と言うより、鍵を掛けているから不要と判断しているのだろう。ま、私にとっては好都合だ)
     10ポンド以上はありそうな頑丈な錠前が掛かっていたが、ジェフは懐から針金を取り出し、10秒もかからず解錠する。
    (アジト内を見回ってみた限り、ここに武器を集め、どこかに出撃する計画を立てているらしい。となれば相当量の武器と、そしてそれに使用する火薬が積まれているはずだ)
     ジェフの予想通り、武器庫内には大量の銃器と、樽詰めになった火薬が山積みされていた。
    (さて、と)
     ジェフは手近にあった樽を次々に開け、ごろんと転がし始めた。

    「よーし、出来上がりだ」
     義手の噛み合わせを直し終わり、ウィリスは右腕にはめ込む。
    「正直、直す前は端っこがめり込んで痛えのなんのって」
    「はあ」
     ここまで散々ウィリスの悪口雑言や常軌を逸した行動に付き合わされ、手下の顔色は明らかに悪くなっていた。が、手下の様子には目もくれず、ウィリスは義手に見入っている。
    「……失礼します」
     手下がこっそりと部屋を後にしたが、結局ウィリスは、義手が完成して以降は一度も彼の方を見ようともしなかった。
    「ま、モノがつかめないことに変わりは無いが、見てくれだけはきっちりしとかなきゃ、格好付かねえからなあ。片手ってんじゃ、女も寄り付かねえ。ま、俺はもう女にはこりごりだけどもな。……ん?」
     ここでようやく手下が消えたことに気付き、ウィリスは部屋の中を見回し、フンと鼻息を漏らした。
    (なんだよ、ちょっとくらい話に付き合ってもいいだろ? ……まあ、いいか)
     数日前までDJのものだったデスクに脚を投げ出してふんぞり返り、ウィリスは再度、義手に目をやる。
    (しかし手の形が若干気にいらねえな。指伸ばしっぱじゃ、敬礼じゃねえか。もう軍隊だのなんだのってのもこりごりなんだよ、俺は。
     ……『こりごり』、か。正直、女なんかもう、お近付きになんかなりたくねえし、近付いて来たらブチ殺してえくらいなんだ。きゃあきゃあわめくサマなんかイラついて仕方ねえし、化粧の甘ったるい臭いを嗅ぐとヘドが出そうになる。お前らなんかといたって楽しくねえんだよ。
     と言って、他に楽しみなんかこれっぽっちもねえ。酒も飯も、もう何食ったって泥みてえな味しかしねえ。仕事だってそうさ。軍じゃ偉ぶってばっかりで頭空っぽのお方々に敬礼して回って、行きたくもねえところにあっちこっち飛ばされてばっかりだった。もう二度とやりたくねえ。他の仕事だって色々就いたが、結局どれもこれも、俺にはまったく合わなかった。やりがいも面白味もねえ。ましてやダリウスが新しいアメリカだとか何とかほざいてたが、知ったこっちゃねえ。まったく俺は、世の中の色んなもんが嫌いになっちまったよ。もう全部、こりごりなんだよな。
     ああ、まったく気に入らねえ。うんざりだ。一切合切がもう、全部消し飛んじまえやって感じだよ――この世界丸ごと、俺にゃもう『こりごり』なんだ)
     悶々と考え事をしている内に、ウィリスの心の中が乱れ始める。
    「……クソが」
     その心の乱れは怒りに一本化され、どうしようもない苛立ちが、彼の心に満ちていく。
    「イラつくなあ……まったくイライラして仕方ねえぜ」
     がたん、と乱暴に椅子を倒して立ち上がり、ウィリスは拳銃を手に取った。
    「一人、二人くらいブッ殺さなきゃ、収まりそうにねえなあ……!」

     と――ウィリスが立ち上がるとほぼ同時にドゴンと鈍い爆発音が轟き、アジト全体がぐらりと揺れた。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 9

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第9話。
    染まらぬ一匹狼。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    9.
     DJのアジトとポートショアを掌握したが、ウィリスは依然、ジェフに対する警戒を緩める様子は無かった。
    「ボス、周辺の見回りが終わりました。パディントンらしき姿はありません」
    「そうか」
     手下に顔も向けず、ぶっきらぼうに一言だけ返して、ウィリスは作業に没頭している。
    「あの、……ボス、それは?」
    「見て分かんねえのか? 義手だよ。鍛冶屋に造らせたんだが、どうにも『生身』と上手く噛み合わねえんだよ。合わせ目がガタガタしやがる。ま、拳銃向けて脅して造らせてたから、ずっとビビってたせいもあるが、職人が仕事頼まれて、ちゃんとできねえってんじゃなあ」
    「殺したんですか?」
    「いやぁ、この町にゃ鍛冶屋は一人だけだからな。殺しちまったんじゃ、不便でしょうがねえ。顔面一発で勘弁してやったよ」
    「そ、そうですか」
     顔を真っ青にする手下に、ウィリスがくるんと顔を向ける。
    「おい、手ぇ貸せ」
    「手……っ!?」
    「おいおい、何もお前の手をちょん切って俺にくっつけろって言ってんじゃねえよ。義手の噛み合わせ直すのを手伝えっつってんだよ」
    「あっ、は、はい」
     手下は額に浮き出た汗をバンダナで拭き、ウィリスを手伝い始めた。
    「で、今日も見回りは異常無しっつってたな?」
    「は、はい」
    「なら、そっちはいい。元ボスが進めてた建造計画はどうなってる?」
     尋ねられ、手下は義手を万力に固定させながら答える。
    「船の方はほぼほぼ出来上がってます。ですが『本部』の工作もまだ時間を要すると言う話ですし、こっちはまだ待機で……」「本部?」
     ウィリスが顔を上げ、ペンチを部下に向ける。
    「俺はあの船の話は聞いたが、本部だか何だかのことなんぞ、どうだっていいんだよ」
    「えっ?」
    「組織だの大閣下だの、んなこたあ俺の知ったこっちゃねえ。俺はそんな誇大妄想狂に付き合うつもりはこれっぽっちもねえんだよ。俺はあの船を使って『一稼ぎ』する気しか無い」
    「そんな……」
    「おいおいおいおい」
     ウィリスはペンチをがりっ、と手下の口にめり込ませた。
    「はがっ!?」
    「まさかお前までダリウスのおとぎ話に付き合うつもりじゃねえよな? 合衆国征服作戦なんぞ、やったところで何になる? どう見積もったって、失敗する話じゃねえか。いや、仮にマジで成功したとして、結局は合衆国がどっさり抱えてる面倒事や厄介事を、俺たちが背負い込む羽目になるってだけじゃねえか」
    「へ、へもぼふ、だひかっかほ、ひがんへふひ(で、でもボス、大閣下の悲願ですし)」
    「その大閣下とやらも、結局面倒事は全部他人任せだろうぜ。『朕が新たなアメリカ国王であるぞよ、オッホン』とか何とか偉そうなこと言って、ふんぞり返るってだけさ。王様気取りのボケジジイが、実務なんぞするわけがねえ。『それはお下々の役目であるぞよ』って言い捨てて終わりだろうさ。18世紀生まれの、棺桶に片足突っ込んでるような亡霊が考えることなんぞ、その程度さ。くだらねえ。まったくもってくだらなすぎるぜ!
     そんなくだらねえことより、もっとシンプルにカネ稼ぎすりゃいいじゃねえかよ。なあ?」
    「ひが……ひかひぼふ、あんはが、へふふはんほ、やっはっへほほを、ほひひがひっはは(しかしボス、あんたがヴェルヌさんを殺ったってことを、組織が知ったら)」
    「関係ねえなあ」
     ウィリスはペンチを開き、手下の口をこじ開ける。
    「ひぎ、ひっ、がっ」
    「こっちにゃその組織が計画遂行のために寄越してきた武器が、山のように積んであるんだ。何百人けしかけて来ようが、返り討ちにしてやるさ」
     ようやくペンチを引き抜き、ウィリスは顔面を手下のすぐ側に寄せて、こう続ける。
    「だからお前もバカなことは考えず、俺の言うことだけを聞いてりゃいいんだよ。分かったな?」
    「はっ……はい」
     ウィリスの威圧と脅し――そして抗えない気持ちにさせるその獣じみた眼差しに射抜かれ、手下はうなずくことしかできなかった。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 8

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第8話。
    暴虐に沈む町。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    8.
     ハーデンビル郊外で機関車を強奪してからわずか3日後、ジェフは仇敵らの根城がM州海沿いの町、ポートショアにあることを看破し、その郊外にたどり着いていた。
    (さて、ざっと見渡してみるに、状況は想定しうる中で最悪のものとなっているようだな)
     ジェフは町を一望できる丘から望遠鏡を使って町の様子を探り、あちこちに血痕や弾痕、そして家屋の焼けた痕跡があることを確認する。
    (どうやら『ウルフ』がDJの手下と基地を掌握し、町を武力で支配したらしい。でなければ、町がまるでソドムとゴモラのように荒れ果てているはずが無い。十中八九、DJが『ウルフ』の扱いを間違えたのだろう。あの三下程度の器量で、悪のカリスマたる『ウルフ』を御せるはずが無いからな。恐らくDJも、とっくに殺されているだろう)
     と、望遠鏡の視界に、服をびりびりに破られ、顔を崩れた化粧と涙でぐちゃぐちゃにした女が映る。
    (うん……?)
     女の背後に視点を移し、ごろつきじみた男が3名、彼女を追っているのを把握する。
    (やれやれ。確かにあれでは、ソドムとゴモラだ)
     当然、ジェフは不義非道の類を見過ごすような男でも、号泣する女性を見捨てるような男でもない。即座に拳銃を抜き、彼らの前方にある店を狙って、パン、パンと発砲した。
    (あの店の主には悪いが、人助けだ。ご容赦願いたいね)
     もう一度望遠鏡に目を通し、女を追っていた男たちが一人残らず店の看板の下敷きになっているのを確認して、ジェフは「うむ」とうなずいた。

     町に入り、ジェフは誰にも見付からないよう、裏路地を足音も無くひたひたと進む。と、程無くして、いかにもまともな稼業に就いているとは思えないような風体の男が、血の付いた酒瓶を抱いて寝転んでいるのを見付け、ジェフは静かに、彼のそばに忍び寄る。
    (この無法地帯で呑気に寝ていられるのは、ここを牛耳る側の人間だけだからな)
     ジェフはトントンと彼の肩を叩き、優しく声をかける。
    「君、済まないが目を覚ましてくれるかね?」
    「んが……んあっ……?」
     ぼんやりと目を開いた男に、ジェフはにこやかに尋ねる。
    「デイビッド・ジュリアス・ヴェルヌを知っているかね?」
    「え……だ、誰だ、あんた?」
     当惑した様子の男に、ジェフは笑顔を崩さず続ける。
    「私はジェフ・パディントンだ」
    「……パディントン!?」
     弾かれたように、がばっと上半身を起こした男に、ジェフは拳銃を向ける。
    「騒がないでもらいたい。大人しく話を聞かせてもらえば、私はこれ以上人差し指を動かしはしないし、何なら酒代くらい出してやろう」
    「あ……う」
    「もう一度聞くぞ。ヴェルヌはどうした?」
     あっさり観念したらしく、男は素直に応じる。
    「し、……死んだ。『ウルフ』の兄貴に殺されちまったよ」
    「そうか、やはりな。『ウルフ』はどうした? ヴェルヌを倒してそのまま大人しくしているとは思えんし、実際、町は荒れ果てている。一暴れしたんだろう?」
    「ああ。手駒にした奴らと寄ってたかってボスを、……ヴェルヌさんを蜂の巣にした後、『変なトコに通報するバカが出るかも知れねえ』とか言い出して、町を襲い始めたんだ。保安官オフィスやら電報局やら、中にいた奴らごと燃やした上、駅もレールから車輌から全部爆破して、誰も外に出られないようにしたんだ」
    「奴ならそうするだろう。そして恐らくは、明日にでも町すべてを燃やし尽くすつもりだろう。手下の半分以上を巻き添えにしてな」
    「ま、マジか?」
    「これまで彼が繰り返してきた凶状を聞くかね? 聞けば納得するだろう」
    「……いや、いい。想像付いてるし、聞き覚えもある。じゃあ、俺も殺されるのか?」
    「可能性はあるだろう。誰が死のうと、奴には関係が無い。自分の手下だろうと、そうでなかろうと、だ。奴の殺人に大した理由など無い。あるとすれば、人が無様に死ぬのを見ること自体が、奴にとってはこの上無い娯楽であるからだ」
    「……っ」
     この短いやり取りですっかり酒気が抜けてしまったらしく、男は真顔になる。
    「あんた、これからどうするんだ?」
    「私が誰だか、何をする男なのか、君は知っているだろう?」
    「……」
     男はしばらく黙っていたが、やがて酒瓶を傍らに置き、地面に地図を描いて説明した。
    「この道を曲がって、港まで進んでくれ。側にある船渠(ドック)が俺たちのアジトだ」
    「ありがとう」
     ジェフは懐から100ドル札を出し、男に手渡して、その場を去った。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 7

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第7話。
    投票。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    7.
     DJとウィリスがいさかいを起こしたその日の晩、DJは町のサルーンに繰り出し、酒と女に興じていた。
    「……だもんでよ、俺はそん時、奴に言ってやったのよ、『てめえはもう用済みだ』ってな」
    「きゃあ、こわぁい」
     高い酒と厚化粧をした女たちに囲まれ、DJは上機嫌で昔の武勇伝を披露している。
    「それからどうなったのぉ?」
    「それから? それからはお定まりの通りさ。破れかぶれで襲い掛かってきた奴を、俺がこのコルトでズドン、って具合さ」
    「きゃあ、かっこいーぃ」
    「ふふふ、ふへへへへへ……」
     酒が相当回っているらしく、DJはだらしない顔でヘラヘラと笑っている。
    「コルトって言や、昔、俺が……」
     と――また別の武勇伝を話し始めたDJが、急に黙り込んだ。

    「どしたのぉ?」
    「……どう言うつもりだ?」
     女たちに答えず、DJは正面に現れた片腕の男――ウィリスをにらみつけた。
    「お前さんは何かと目立つから、あんまり出て来んなって言っておいただろ?」
    「ヘッ、『言っておいた』か」
     ウィリスはギラギラと殺意に満ちた目を、DJに向ける。
    「どうやらてめえは俺のことをマジに飼い犬だと思ってるみたいだが、俺は犬じゃねえ。ましてや、てめえに飼われた覚えもねえんだよ」
    「何だよ? 昼間のことがそんなに気に食わねえのか?」
     話の種に使っていたコルトを握りしめ、DJが立ち上がる。
    「きゃあっ!」
     修羅場になるのを察したらしく、女たちは慌てて店の奥へと逃げ込む。他の客も血相を変え、テーブルを盾にして隠れ始めた。
    「お、お客さん、勘弁して下さいよ」
     マスターが恐る恐ると言った口ぶりでなだめようとするが、ウィリスは彼に目もくれず、依然としてDJをにらんでいる。
    「ああ、まったく気に食わねえな。ぶっちゃけ、てめえの器量は俺以下だ。俺以下の野郎にガタガタ言われて、俺が笑って済ましてやると思ったか?」
    「器量だあ?」
     DJは目を吊り上がらせ、コルトの銃口をウィリスに向ける。
    「てめえの方こそ器量の小せえ犬っころじゃねえか! ちょっと俺にビビらされたくらいで、こんなクソ目立つことしやがって! 俺はてめえが一人で大軍勢を組織したあの『スカーレット・ウルフ』だ、ウチにとって使える人材になりそうだってんだから助けてやったんだぜ? それが何だ、俺の言うことは聞かねえわ、自分勝手に暴れ回るわ、とんだ疫病神じゃねえかッ!
     もういい、てめえはもう用済みだ! この場でブッ殺して……」
     DJの怒声を、ウィリスが握っていた拳銃の発砲音がさえぎる。
    「……っく、こん畜生ッ」
     が、相手が撃つより一瞬早く反応し、DJはどうにかテーブルの陰に潜んで銃弾をかわす。
    「食らえッ!」
     ウィリスが2発目を撃つのに手間取っている間に、DJはテーブルから右手だけを出して応戦する。が、その一瞬で相手もどこかに隠れ、DJの弾はサルーンの壁に穴を開けるだけに留まる。
    「どうした!? 撃ってこいや! それとも左手一本じゃ、ろくに撃鉄も起こせねえか!?」
     DJはテーブルから姿を現し、サルーンを一瞥する。
    「なんだ、てめえ!? 逃げたのか!? あんだけ威勢のいいことベラベラ立て並べておいて、俺が反撃したらあっさり尻尾巻いて逃げ出すってのかッ! ふざけてんじゃねえぞ!」
     DJはサルーンを飛び出し、往来に出る。と、ここでようやくウィリスの姿を見付け、DJは拳銃を向けた。
    「どうした、ウィリス!? ここで決闘しようってのかよ、ああん!?」
    「そんなつもりはねえよ」
     ウィリスも拳銃を向け、自然、対峙する形になる。
    「てめえにはきっちり分からせとこうと思ってな」
    「ああん? 何をだよ?」
    「器量ってヤツをだよ」
     と、両者の背後からぞろぞろと、DJの手下が現れる。
    「俺とお前と、どっちがボスにふさわしいガラかってことを、こいつらに聞いてみようじゃねえか? え、ダリウス?」
    「バカかてめえ。んなもん……」
     パン、と銃声が夜の町にこだまする。次の瞬間、DJの右胸に赤黒い穴が空いた。
    「……が、は?」
    「まずは俺に1票」
     ウィリスがにやりと笑い、左手を挙げる。続けてパン、パンと銃声が轟き、DJの体に次々と穴が空いていく。
    「げ、ぼ……」
    「どんどん投票してくれや。こいつに分からせてやれ」
     パン、パンと絶え間無く銃声が続き、DJはついに倒れる。それでも銃声は止まること無く、DJを襲い続けた。
    「はっ……は……っ……な……んで……」
     息も絶え絶えにつぶやくDJに、ウィリスは勝ち誇った声で返した。
    「言っただろ? 器量だよ、ダリウス。これで俺がここの、新しいボスだ。満場一致で可決ってヤツだ。
     いや、あと1票残ってるな」
     ウィリスは倒れたDJに近寄り、自分のコルトでDJの頭を撃ち抜いた。
    「これで投票終了だな」

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 6

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第6話。
    悪党共のいさかい。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    6.
    「失敗しただと?」
     ハーデンビル郊外での作戦失敗を聞くなり、ウィリスは額に青筋を浮かべ、テーブルを乱暴に払い除けて激昂した。
    「ふざけてんのか!?」
    「待てって、おい、なあ、ウィリス」
     対面のDJがなだめようとするが、ウィリスはそのDJの襟元をつかんでギリギリと締め上げる。
    「やっ、やめっ、おっ、おいっ」
    「失敗しましたで済むと思ってんのか、あぁ!?」
    「げほ、っ、ぐ、ぐっ」
     DJの手下たちが慌ててウィリスを抑え、ようやくDJが解放される。
    「げほっ、げほっ、……はーっ、はーっ、……ったくよお、冷静になれって、ウィリスよぉ」
    「落ち着いてられるかってんだよ! しくじってヘラヘラしてんじゃねえぞ、コラ!」
    「あのな」
     手下たちを振りほどこうと暴れるウィリスにたまりかねたらしく、DJはコルトを抜いてウィリスの額に銃口を押し付ける。
    「いい加減にしやがれよ、狂犬。黙らねえとこのままズドンと行くぞ」
    「……っ」
     DJとウィリスはしばらくにらみ合っていたが、ようやくウィリスが暴れるのをやめ、大人しくなる。
    「放してやれ」
    「はい」
     手下がウィリスから手を放し、壁際まで吹っ飛んだテーブルを元の位置に戻したところで、DJが椅子に座り、ウィリスにも座るよう促す。
    「失敗はした。それは確かだ。だがそんなことは、何てこたあねえんだよ。部屋ん中めちゃめちゃにするほどのことじゃねえ」
    「何だと? てめえ、何を呑気に……」
     怒鳴りかけたウィリスに、DJは「呑気なのはてめえだよ」と切り返した。
    「前から思ってたが、てめえ何様のつもりなんだよ? こっち来て以降、酒呑んで暴れ回るわ、俺の手下に手ぇ上げるわ、まるで自分がここのボスみてえなツラしやがってよ。分かってねえみてえだからはっきりさせとくが、ボスはこの俺だ。てめえはまだ俺の客、『おともだち』に過ぎねえんだぜ? これ以上ここで好き勝手するってんなら、ここのボスたる俺もしかるべき措置を講じなきゃならん。分かるか?」
    「……」
     憮然とした表情を浮かべるウィリスをにらみつつ、DJは手下に命じて地図を持って来させる。
    「話を元に戻すが、現時点でジェフ・パディントンを仕留め損なったところで、俺たちには何の問題も無い。そもそも襲撃失敗の電話連絡があったのはついさっきだ。現場から電話のある町に歩いて戻って来たことを考えりゃ昨日起こった話だが、だからってパディントンがもう俺たちのそばにいるなんてことは、物理的にありえねえ。確かに現場とこことは500マイル程度しか離れてないが、線路は直接つながっちゃいねえんだ。機関車奪ったところで、ここまで直進できるわけじゃねえ。お前さんのその賢いおつむなら、それくらい理解できんだろ?」
    「……ああ」
    「だから――繰り返すけども――焦るほどのことじゃねえんだよ。少なくとも俺の首を絞めるようなことじゃねえ。
     ことじゃねえってのに、お前さんは俺の首をぎゅーっと締めてくれたってわけだ」
    「何が言いたい?」
     依然としてにらみつけるウィリスに、DJも斜に構えたままにらみ返す。
    「お前さんにゃちょっと、立場を分かってもらわなきゃならねえなと思ってよ」
     そこでDJは手下に手招きし、耳打ちする。
    「何だよ?」
     その様子をいぶかしむウィリスに構わず、DJは「頼んだぜ」と手下に告げ、部屋から出させる。
    「何するつもりかって聞いてんだよ」
     再三尋ねたウィリスに、DJはようやく答えた。
    「言ったろ? 分かってもらおうかって話だ」
    「ああん?」
    「お前さんは狂犬だ。誰彼構わず噛み付いてくる、手の付けられねえ駄犬だよ。だもんでこっちも『手を付けられなく』してやろうかってな」
     間も無く、手下が斧を持って戻って来る。
    「……っ」
     それを目にした途端、ウィリスの顔色がさっと変わる。
    「パディントンのせいで右腕無くしたっつってたな?」
    「て、てめえ、何を」
    「じゃあ左腕は俺のせいで無くなるってわけだ」
     DJは斧を受け取り、立ち上がる。と同時に、手下たちがウィリスの体をがっちりと抑え込む。
    「お、おい」
    「これはしつけだよ、ワンちゃん」
     DJは斧を両手で持ち、ウィリスにそろり、そろりと歩み寄る。
    「や、やめろ」
    「……」
     DJは答えず、斧を振り上げ――。
    「やめろーッ!」
     どかっ、と振り下ろした。
    「……っ、……う、うう」
     だが、斧はウィリスの左腕ではなく、彼が座っていた椅子の背もたれに突き刺さっていた。
    「ビビったか? ゾッとしたか? そりゃあそうだよな、両腕無くなっちまったら、一人でメシも食えねえし、銃も撃てねえもんなぁ」
     DJは戦慄しているウィリスににやあっと笑顔を近付け、こう続けた。
    「一回は脅しだけで勘弁してやる。だがもう一度、さっきみてえに俺の首を締めようってんなら、今度はマジにその腕落とすぞ」
    「ぐっ……」
    「話はこれで終わりだ。じゃあな」
     DJはウィリスに背を向け、部屋から出て行った。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 5

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第5話。
    化かし合い。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    5.
     列車は本来の運行計画通りに走行を続け、やがてとある峡谷に差し掛かったところで、がくんと速度を落とし、停車した。
    「なんだよ、おい……?」
    「おい車掌! どうなってんだ!?」
     当然、乗客たちはいぶかしがり、ぞろぞろと列車を降りて来る。車掌も列車から降り、慌てた様子で機関車へ駆け寄った。
    「マント、何があった? なんでこんなところで停めるんだ?」
     いかにも想定外の出来事があったかのように振る舞ってはいるが、彼も組織から依頼された身であり、ここまでは予定通りだった。
    「へえ、急に車体が軽くなっちまったんで、どうもこりゃあどこかの連結が外れちまったんじゃねえかと思いやして」
     機関士のカルロスも予定通りの回答を返し、車掌もそれを受けて演技を続ける。
    「なに、連結が外れただって? ……あーっ!」
     おおげさに驚いて見せ、バタバタと列車の後方へと走り出す。
    「本当だ、こりゃ大変だぞ!」
     車掌と機関士が大騒ぎしている様子を、乗客たちは遠巻きに眺めている。
    「なんだなんだ?」
    「列車の連結が外れたってさ」
    「走行中にか? こりゃニュースになるな」
     乗客たちも列車の後方へと向かい、機関車周辺にはカルロスだけになった。いや――。
    「さてと」
     機関車から、ジェフが姿を現す。
    「では私はこれで失礼するよ。例の件も忘れんように」
    「ああ。しっかり覚えとくよ」
     カルロスに背を向け、歩き出そうとしたところで、彼が声をかける。
    「お、おい!」
    「どうかしたかね?」
     ジェフが振り向いたところで、カルロスは機関士帽を取り、頭を下げてきた。
    「ありがとう。気を付けてな」
    「うむ」
     ジェフも帽子を取ってそれに答え、そのまま歩き去った。

     そうこうしている間に車掌が後方から引き返し、カルロスに小声で耳打ちする。
    (予定通り、10号車から後ろは目的地で切り離しておいた。1時間後に引き返すぞ)
    (分かった。車輌トラブルで引き止め、だったな)
    (ああ。適当に直す演技しといてくれ)
    (オーケー)
     もう一度車掌が乗客の方へ向かい、説明を始めたところで、カルロスはジェフが歩き去った方角に目を向けたが、既に荒野のどこにも、彼の姿は無かった。

     ジェフは丘陵を静かに駆け、その向こうに見えるもう一本の線路――組織がジェフ暗殺を仕掛けるポイントが見渡せる位置に到着した。
    (ふふふ……、さぞ困っているだろう。主賓が不在とあっては、パーティも盛り上がらんだろうからな)
     ジェフの予想通り、列車を降りた男たちは、呆然とした様子でうろうろしている。
    「どうすんだよ……」
    「んなこと言ったって」
    「戻るか?」
    「いや、戻ってどうすんだよ」
    「もしかしたら前の車輌に乗ってたかも知れないしさ」
    「だったら何だよ? いたら撃つのか?」
    「アホか。他の乗客に殺しの現場、バッチリ見られるじゃねえかよ」
    「だろ?」
    「だから、じゃあどうすんだよって」
    「……うーん」
     どうやら挽回策を見出だせず、動くに動けないでいるらしい。
    (好機だな)
     相手の困惑を察したジェフは、彼らに気付かれぬよう、こっそりと機関車へと近付く。そのままするりと機関車に乗り込み、炉が十分温まったままであるのを確認して、そのままブレーキを抜く。
    「とりあえずさ、こんなところでボーッとしてても、……ん?」
    「あれ? 列車、動いてないか?」
    「なわけねーだろ。ブレーキかけてるんだぞ」
    「いや、動いてるって。ほら!」
    「はぁ? てめえ目がどーかして、……して、……ないな。動いてる」
    「なにを呑気なこと抜かしてやがる! 誰かいるぞ!」
    「あっ!?」
     ようやく男たちが気付いた時には、機関車は既に時速10マイル、20マイルと加速を続け、人の脚では到底追いつけないスピードに達していた。
    「ま、待てー!」
    「停まれ! 停まれって!」
     慌てふためく彼らの様子を耳で感じながら、ジェフは肩をすくめた。
    「やれやれだ。古今東西、『待て』と言われて素直に待つ者がいたためしがあるのかね?」
     彼らの姿が完全に地平線の向こうへ消え去ったところで、ジェフは機関室の壁に貼り付けられた地図を確認した。
    「ふむ、50マイル先の分岐に入り、そのまま170マイル南進か。丁寧なご案内、痛み入るよ」
     ジェフは鼻歌を歌いながらレバーを操作し、機関車の速度を上げた。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 4

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第4話。
    大胆不敵な名探偵。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    4.
     発車前にあらかじめ客車の下に仕掛けておいた煙幕が作動するのを確認し、見張りの二人が煙に巻かれて戸惑っている隙を突いて、ジェフはするりと客車の窓を抜け、屋根に移っていた。
    (ま、多少風当たりはきついが、特に問題も無かろう)
     そのまま屋根の上を歩き、先頭車両である蒸気機関車まで到着する。ジェフは頭だけ機関室の方に下ろし、中にいた男に声をかけた。
    「やあ、カルロス。元気かな?」
    「……ッ!?」
     顔中すすまみれの機関士が、目を丸くして硬直する。
    「いや、驚かせてしまったね。安心してくれ。私は今、君に危害を加えるつもりは一切無い。そっちに降りても構わんかね?」
    「くえ……あちぇ……?」
     機関士はマスク代わりのバンダナを下げ、もごもごと口を動かすが、言葉が――いや、英語が出て来ない。
    「(ああ、これは失敬。スペイン語の方がいいかな?)」
    「(あっ)、い、いや、英語で大丈夫だ、すまん」
     ジェフにスペイン語で問い直され、いかにも純朴で単純そうな機関士は、ぶるぶると首を振った。
    「では英語で。君に用があってね。そちらに行っても構わないかね?」
    「ああ」
     機関士の了解を得て、ジェフは機関室に降りる。
    「あんた誰だ?」
     尋ねられ、ジェフは素直に自己紹介する。
    「私はジェフ・パディントン。君が殺害を依頼されたターゲットだ」
    「なっ、……ぱ、パディントンだって!?」
     目を白黒させる機関士に、ジェフは気さくに応対する。
    「そう驚かないでくれたまえ、カルロス。君に話があって来たんだ」
    「困るよ」
    「まあ、そうだろう。殺せと言われた相手が目の前じゃあ、困らないはずが無い」
    「わ、分かってんなら何とかしてくれよ。俺、難しいことは苦手なんだよ」
    「うむ。では分かりやすい話をしよう」
     ジェフは帽子の帯の間から、一枚の紙を取り出した。
    「ここに1000ドルの小切手がある。これを渡すから寝返ってくれないか?」
    「なっ……」
     カルロスが絶句したところで、ジェフはこう続ける。
    「ところで君が依頼を受けた時、報酬はいくらと言っていた?」
    「50ドルだ」
     額を聞いた途端、ジェフは笑い出した。
    「ははは、50ドルか! この私をそんなはした金で始末させようとは、随分ケチな相手じゃあないか!」
    「そんなこと俺に言われたって」
    「いやいや失敬、失敬。話はごく簡単なんだ。まず、君が依頼人からやれと言われたことを教えてほしい」
     ジェフに問われ、カルロスは素直に白状した。
    「この先に、地図には載ってないけど分岐点があるんだ。そこを超えたら『連結が外れた』って言って、停まってくれって」
    「なるほど。と言うことは分岐手前で9号車と10号車の連結を外し、取り残された10号車以下10輌を分岐点から来た別の機関車が分岐点の先へ牽引し、後は11号車に座っている私を囲むように10号車と12号車から手勢を差し向け、……と言う寸法か」
    「ぜんぜんわかんねえ」
    「いや、君は気にしないで結構。ではそのまま、分岐点先で列車を停めてくれたまえ。私はそこで途中下車させてもらうがね」
    「で、でもあんたを逃したら俺、依頼人に殺されちまうよ」
    「なに、問題無かろう。依頼通り、ちゃんと停めるべき地点で停めれば、君は仕事を全うするわけだ。後は私に会ったなどと言わなければいい。相手にしてみれば、私がどこにいて何をしていたかなど、想定の範囲外だろうからね。
     そもそも、君も『グーフィー(まぬけ)・カルロス』などと言う不名誉なあだ名で呼ばれ、西部中を追い回される生活を続けるのはもう、こりごりだろう? こんなケチな依頼などすっぱり忘れて、この1000ドルを持って故郷に帰り、人生をやり直したまえ」
    「あ、ああ。本当に助かるよ」
    「では停車地点まで、よろしく頼む。……ああ、そうそう」
     機関室の隅に置いてあった椅子に座ったところで、ジェフは肩をすくめた。
    「偽名のつもりかも知れんだろうが、『チャールズ・マント』はやめておきたまえ。勘のいい人間が見たら、一発で君が『カルロス・ムント』だと言うことが分かってしまう」
    「……名前考えんのとか、一番苦手なんだよ」
     カルロスは恥ずかしそうにつぶやき、ふたたびバンダナで顔を覆った。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 3

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第3話。
    パディントンと言う男。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    3.
     ジェフ・フォックス・パディントンは、元はイギリスの人間だった。だが故郷における3つの事柄が気に入らず、彼は18歳の時に単身、渡米した。1つは、ロンドンの空気の悪さ。1つは、喫茶店で大好きなコーヒーを頼むと「泥水なんか飲むのか」と馬鹿にされること。そしてもう1つは、自分が飛び級で入った大学の教授連中が、尊敬できるような紳士ではなかったことだった。
     ジェフは渡米後まもなく、米軍にスカウトされた。経緯は省くが、彼の並外れた頭脳とずば抜けた行動力、そして何より、獲物を逃さぬ執拗さと狡猾さが、米軍高官の目に留まったのである。以降、南北戦争中に軍籍を抹消されるまでの間、彼は凄腕の諜報員、スパイとして活動していた。
     身元を偽り敵陣奥深くに密かに忍び込むと言う、非常に危険な任務ばかりを任されたためか――彼は危機や危険に対して、恐ろしく敏感になっていた。



    「ふむ」
     ジェフは明日乗り込む予定の列車を調べるため、駅舎を探っていた。当然、関係者以外立入禁止の場所であるため、現在の時刻は真夜中である。
     ランタンの灯りで机を照らし、電報によって届けられた運行計画の書類を確認する。
    (明日、午前6時30分に到着予定のミシシッピ横断鉄道117便。先頭車両はHKR1100型蒸気機関車。客車が10輌に貨車が7輌。一等客車が2、二等客車が3、残り5輌が三等客車の構成だ。貨物はこのハーデンビルに到着の時点で1貨車分あり、ここですべて下ろす予定、と。
     さて、一等客車には誰が乗っているかな)
     乗客名簿をつつ……、と指でなぞり、怪しい者がいないかつぶさに確認していく。
    (ブルース・ウッド、ナタリー・ウッド、……ふむ、新婚旅行かな。ジョシュア・ベイツ……アーヴィン・ブラウン……ジャック・ウォーロック……ピーター・リンゼイ……ま、特に怪しい者はいないようだ。
     二等も……ふむ、特に目につくようなものは無いな。三等は、……うん?)
     三等客車には人名が書かれておらず、人数だけが記載されている。だが、ジェフがいぶかしんだのはそこではない。
    (8号車が11人、9号車が16人、そして10号車が、……2人? そして私が乗る予定の11号車が3人に、12号車が4人だって?
     何故乗客が均等に割り振られていない? これでは8号車と9号車の乗客が、あんまりにもきゅうくつじゃあないか。前から順に詰めていったとするなら、8号車より9号車の人数が多いのは妙だ。これは何かあるな……?)
     嫌な予感を覚え、ジェフは乗員名簿も調べてみる。
    (……ほう?)
     機関士の名前を見て、ジェフの口からニヤリと笑みがこぼれた。

     翌朝、運行計画と時刻表通りに、町にミシシッピ横断鉄道の列車が到着し、ジェフは特におかしな行動は起こさず、変に警戒するようなこともせずに、素直に列車へ乗り込んだ。
    「ふう」
     空いた席に座り、ジェフは新聞を広げる。そうこうするうちに、列車は駅を出発した。
    「……」
     記事にろくに目も通さないまま、ジェフは新聞をたたみ、帽子を深めにかぶって顔を覆う。が、耳に神経を集中させ、客車内の気配をじっくりと探る。
    (おやおや、あからさまだな。私が狸寝入りを決めた途端、おしゃべりが止まったぞ? 慌てて会話を再開したようだが、どっちも浮ついたしゃべり方じゃあないか。私に注意を向けているのが、丸分かりだ。
     うむ、まったく私の予想通りだな)
     そして、列車の車窓から町が全く見えなくなったところで――客車の床下から突然、もくもくと煙が上がり始めた。
    「んでよ、ほれ、あの、アレだ、あの馬が来てりゃ、……な、なんだぁ?」
    「か、火事か?」
     会話の振りを続けていた二人が煙に気付き、同時に立ち上がる。
    「おい、やべえぞ!」
    「どうすんだよ!? これって、……え、どうしろって言われてたっけ?」
    「バカ、言うな! バレるぞ!?」
    「あっ」
     二人は慌てて標的に向き直ったが――その時には既に、ジェフが座っていたはずの座席には、新聞しか残されていなかった。

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 2

    DETECTIVE WESTERN

    ウエスタン小説、第2話。
    狂犬。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    2.
    「マジで来ると思ってんのか?」
     DJに尋ねられ、ウィリスは肩をすくめて返す。
    「そりゃ来るさ。奴にとっちゃ俺は仲間の仇だし、その上『商売敵』でもある。探偵局だっつって正義ヅラしてるあいつなら、そう遠くないうち、俺たちの前に現れるさ。それも、たった一人でな」
    「そこが理解できねぇな。あのオッサンなら、絶対有利な状況に持ち込んで畳み掛けると思うんだがな。俺の時だって、州軍に囲まれてふん縛られたところに、ドヤ顔で登場しやがったし。『もう逃げられんぞ、観念したまえ』って言いたげにな」
    「ああ。普段のあいつならそうだろう。悠然とチェックメイトを宣言するチェスのチャンピオンの如く、どうやったってもう逆転できない、自分でキング倒して降参するしかないぜってとこまで持って行ってから、ようやく自分が前に出る。そう言うタイプだ。
     だが俺の場合だけは違う。俺に対してだけは、人任せにできねえんだ。他の誰が来ても、俺に殺されると思い込んでるからさ。犠牲が出るだけ無駄と踏んでるから、自分が行くっきゃねえってわけだ」
    「なるほどな。理由は分かった。だがな」
     DJはなおも納得が行かなさそうな顔で、あごひげを撫でている。
    「現実的に、俺たちがここにいることを突き止められるわけが無いだろって話だよ。資材や武器はまともなルートで運んでねえし、ここだって悪評が立ったことの無い、なんてことの無い小さな町だぜ? どうして俺たちがいるなんてことが……」「知るかよ」
     ウィリスは左手を挙げ、反論するDJをさえぎる。
    「んなこたあ問題じゃねえんだよ。奴なら見付ける。それは真違い無い。そもそも仮に見付けられなかったってんなら、何も問題なんかねえだろ?」
    「そりゃ、まあ」
    「だろ? 問題にすべきは、お前が来るはずねえって思ってる『フォックス』がマジで来た場合だ。来ない来ないと思ってた奴が、マジに目の前に来たとしたら、お前とっさに対応できるかよ?」
    「いや、そりゃまあ、何とか」
    「きっとお前を確実に殺すべく、周到に用意してるであろう『フォックス』をか? きっちりブッ殺したと思って高をくくってたくせして、あっさり捕まっちまったお前が、んなことやれんのか?」
    「そ……それは……油断が、ほら」
    「今のお前が抜かした『そりゃまあ、何とか』が油断じゃ無くて、一体何なんだよ? 具体策の一つも無しで、コルト向けりゃイチコロ程度にしか考えてないのにか?」
    「うっ」
     薄々考えていたことを見抜かれたらしく、DJが言葉に詰まる。相手が黙ったところで、ウィリスが提案してきた。
    「だから仕掛けんだよ。あいつがここに現れる前に、こっちから見つけ出して攻め立ててやるんだ」
    「な、なにぃ?」
    「いいか、相手の手が分かんねえってんじゃ、こっちも打つ手がねえ。だがこっちが先に手ぇ出しちまえば、相手はそれに応じるしかねえんだ。その第1手目が致命傷なら、そのままおしまいだ。こっちの完全勝利ってことになる」
    「んなもん、上手く行くのかよ? 相手は『フォックス』だろ?」
    「『フォックス』だからだよ。あの野郎のやり口は承知してんだよ。ヤツは紳士ぶってやがるからな、ちょっと7、8人くらい巻き添えにしちまえば……」「お、おい、おい!?」
     物騒なことを言いかけたウィリスを、DJが慌てて止める。
    「何をバカなこと言ってんだよ!」
    「あ? 構いやしねえだろうが? 誰だか知らんヤツが死のうが何しようがよ」
    「い、いや、それはまあそうだけどもよ、わざわざ他人を巻き込むのは……」「ああん?」
     突然、ウィリスはDJの胸ぐらをつかむ。
    「てめえ、何を善人ぶってやがんだ? 散々血なまぐせえことやっといて、今更一桁にもならねえ人数ブッ殺すのが怖いってのかよ?」
    「そ、そうじゃねえよ。俺が言いたいのは、それで万一しくじっちまったら、ただ罪を背負い込むだけで終わりじゃねえか、割に合わねえよってこったよ」
    「割だあ? んなもん、『フォックス』一人消すのを考えりゃ、トントンだろうがよ。『必要経費』ってヤツだ」
    「う……わ……分かった。や、やるって。やりゃあいいんだろ。分かったから待てって。なんか考えるからよ。ここは俺に任せといてくれよ」
    「ちゃんとやれよ。しくじったら承知しねえぞ」
    「あ、ああ」
     しどろもどろに答えつつ――DJは内心、ウィリスに辟易としていた。
    (この殺人狂! やべえくらいトチ狂ってやがる……。参ったぜ、マジで)

    PageTop▲

    DETECTIVE WESTERN 13 ~ フォックス・ハンティング ~ 1

    DETECTIVE WESTERN

    今年最後の小説。
    人を狩る狐。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    1.
    「いらっしゃい」
     サルーンの扉を開け、一人の男が入ってきた。男はまっすぐカウンターへと歩み寄り、帽子も取らずにすとんと席に着く。
    「ご注文は?」
     マスターが尋ねるが、男は何も言わない。けげんに思いつつ、マスターはもう一度声をかける。
    「お客さん、ここはサルーンですぜ。席に着いたってんなら、何か注文して下せえよ」
    「うむ」
     そこでようやく男は返事し、帽子を脱ぐ。
    マスターは最初、肌の色つやや白髪の多い髪の具合から、彼を50はじめくらいの中年と見定めていた。だが、西部ではあまりお目にかかる機会の無い、上下のきりっと決まったスーツと、穏やかながらも、底知れぬ気力に満ちあふれた表情――そして何より、何か重大な決意を秘めた、燃えるようなその眼差しを見れば、彼が30そこそこの、精力的な壮年であるようにも思えた。
     その不可思議なギャップに、マスターはこの一瞬ですっかり、心の中をかき乱されていた。
    「あ……と」
    「うん?」
    「い、いや。……ああ、そうだった。ご注文は?」
    「では、コーヒーを」
    「こ、コーヒー?」
     西部の真っ只中でそんな洒落た注文を出されるとは思わず、マスターは二度面食らう。
    「コーヒーですかい? 何度も言いますが、ここはサルーンですぜ?」
    「仕事中は、一滴も口にしないのが私の流儀でね」
    「仕事?」
    「うむ。人を探している」
     そう言って、彼は懐に手を入れる。拳銃でも取り出すのかと警戒し、マスターの右手が自然にカウンターの下へと伸びる。が、男はぴら、と紙切れを取り出し、マスターに向ける。
    「安心してくれ。ただの人相書きだ。名前はウィリス・ウォルトン。先日、K州州立刑務所を脱獄した凶悪犯だ」
    「な、……なんでそれを、ここで、俺に聞くんだ?」
     マスターは三度、男を不気味がる。
    「ここはサルーンだ。何てことの無い、田舎町のな。そして俺はただのマスターだ。こんなところで聞くような話題じゃ……」「それは」
     声を荒げかけたところで、男がさえぎる。
    「君がかつての『バンデッド・スティーブ』だからだ」
    「……っ!」
     反射的に、マスターの右手がカウンターの中へと伸びる。だが、男は「心配しないでいい」と続けた。
    「今、私が追っているのはウォルトンだ。君じゃあない。君が今ここで、そのショットガンを構えたりせず、ただウォルトンについて、知っていることを洗いざらい教えてくれさえすれば、私はこのまま静かに、店を後にすると約束しよう」
    「うっ……ぐ」
     マスターはカウンターの中にあったショットガンから手を放し、その右手で、人相書きを手に取る。
    「ウィリス・ウォルトンだったな。ああ、確かに少し前、こいつ本人が店に来た。奴とは昔なじみで、色々『仕事』した仲だからな」
    「誰かと一緒に来ていたかね?」
    「ああ。30ちょいくらいであごひげを生やした、鼠みたいな男がいたな。ウィリスはダリウスと呼んでいたな」
    「ここへは何をしに?」
    「『脚』を買いに来た。馬6頭を300ドルで」
    「どこへ行くと言っていた?」
    「知らん。いや、本当だ。だが――ウィリスは何も言ってなかったが――ダリウスって奴の方が、やたらしゃべってた。メキシコ湾がどうとか、船やら積荷やらがどうとか。あと、何か変なこと言ってたな」
    「変なこと?」
    「いや、もしかしたら俺の聞き間違いかも知れん」
     言葉を濁すマスターに、男は強い語調で尋ね直してきた。
    「聞かせたまえ」
    「ん……。いやな。そのダリウスって奴、多分酔っ払ってるかなんかしてたんだろうし、じゃなきゃ、『これで合衆国にケンカ売れるってもんだぜ』なんて、そんなバカなこと言い出しゃしないだろうぜ」
    「ふむ」
     男は席を立ち、人相書きを懐にしまいつつ、もう一度マスターに尋ねる。
    「本当に、どこへ行ったか知らないんだな? 見当も付かないと?」
    「ああ。昔なじみって言ったって、もう何年も前だからな。最近のあいつが何をしてるかなんて、正直、聞きたくも無い」
    「そうか」
     くる、と踵を返した男を見て、マスターの右手がぴく、と動く。
    「やめておきたまえ」
     が、男が背を向けたまま、それを制する。
    「旧大陸では狐狩り(フォックス・ハンティング)などと言うお上品な遊びが流行っているが、私は狩られる側ではなく、狩る側だ。君がショットガンを持ち上げたその瞬間、私の右ポケットに放り込んでいるドラグーンが、君の額に穴を開けるだろう」
    「う……っ」
     男の言葉に威圧され、マスターは素直に、カウンターの上に手を置き直す。
    「あ……あんた、何者だ? とてもそこいらのゴロツキや、気取った田舎紳士なんかとはモノが違うぜ」
    「私かね? 私は『狐』さ。では、失礼」
     そのまま、何事も無かったかのようにサルーンを後にする男を見送り、マスターは額に浮いた汗を拭いながら、ぼそりとつぶやいた。
    「『狐(フォックス)』――まさか、……まさか奴が、ディテクティブ・フォックス……!?」

    PageTop▲

    イラスト;小鈴(蒼天剣、3回目その2)

    双月千年世界

    前回のイラストの衣装替え。

    線画。

    ほんのりウエスタンな感じのコーデ。
    若干マニッシュな格好も、彼女には似合うイメージがあります。

    カラー。

    彼女が好きなピンクはアクセントに入れてあります。

    ジーンズのダメージ感の描き方が良く分からない。
    とりあえずこすってはみたものの、こんな感じにするので精一杯でした。

    PageTop▲

    イラスト;小鈴(蒼天剣、3回目)

    双月千年世界

    前回「そのうち描く」と言ってから大分経ってしまいましたが、ようやく完成。
    うちの二大美人さんのもう一人、橘小鈴。

    線画。

    作中ではインチキ巫女服着てる設定ですが、前回に引き続き、今回もチャイナ風。

    カラー。

    基本的にピンク系大好きな人。
    上述のインチキ巫女服もピンクで上下揃えてます。

    PageTop▲

    クルマのドット絵 その79

    クルマのドット絵

    ここ数年の恒例となった、年末のクルマのドット絵紹介。

    ・ダイハツ ムーブ キャンバス(2016)
    DAIHATSU MOVE CANBUS(LA810S)

    ・マツダ デミオ(2014)
    MAZDA DEMIO(DJLAS)

    ・ホンダ シティ ターボII(1983)
    HONDA CITY TURBO II(E-AA)

    ・ミニ クーパー S コンバーチブル(2016)
    MINI COOPER S CONVERTIBLE(WG20)

    今年は制作数が少なかった。
    他のことばっかりしてたもんなぁ。

    ただ、来年はちょっと数が多くなりそう。
    何故なら来年の携帯待受について知人に「なんかない?」と尋ねてみたところ、
    アメ車をリクエストされたので。
    現状でアメリカ車のストックは、日本車の96車種、欧州車の91車種に対し、たったの13車種。
    ギリギリ12ヶ月分はあると言えばありますが、それで良しとするこの黄輪ではありません。
    めっちゃめちゃ描きますよ、来年は……!

    PageTop▲

    エリー・ウィンスレット / 矢端想さんへの献作

    他サイトさんとの交流



    いつもお世話になっている矢端想さんのブログ「妄想の荒野」の看板娘、エリーちゃんを描かせていただきました。
    本来ギャグ方面のキャラなのに、随分格好良くしてしまいました。
    多分その反動で、この後牛に轢かれるんじゃないかな、って。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    次回もお世話になります。
    DW13、近日公開予定です。

    PageTop▲

    双月世界地図;琥珀暁(第5部)

    世界観・補足・考察

    「琥珀暁」第5部の地図と、「遠征隊&ミェーチ軍団&豪族」と「帝国本国+属国」との戦いの記録。



    沿岸部から逐電したミェーチ軍団は、とりあえず近隣諸国を訪ね歩きます。
    が、帝国の属国にとって「帝国に属さず、それどころか(相当な助力があったとは言え)帝国軍を撃破した集団」と言うのは不気味極まりない、恐ろしい存在です。
    当然あっちこっちで門前払いを食らい、ミェーチ軍団は途方に暮れます。

    軍団のそんな苦労を、当然、エリザは推理と商売がてらの情報収集で察知しています。
    そして西山間部で、豪族たちが帝国相手に暴れていると言う話も聞き付けており、この両者を結託させることを思い付きました。

    工作が功を奏し、軍団と豪族たちとの連合を成立させたエリザは、彼らに策を授けて西山間部の北側3カ国、ハカラ・レイス・オルトラを攻略させます。
    その内容も、力づくで実効支配するようなものではなく、王国民らの大半を味方に引き入れる形で行われており、結果的にこの3ヶ国が擁していた軍も自分たちの手勢に加えることに成功し、連合軍の戦力は倍近くに増強しました。

    一方、帝国側にとっては西山間部の北半分を失った形となり、西山間部軍の直接的な軍事力が半減しただけでなく、もとより乏しかった情報収集能力も、ほぼ喪失します。
    そのため西山間部基地を連合軍が襲撃しても、目の前に迫ってくるまでほとんど気付けないような状態となっていました。

    情報収集能力を喪失した軍に、勝ち目はありません。
    敵の数や、どこから来るか分からない、どんな手を使うかも分からない、となっては、手の打ちようがありません。
    結果、やりたい放題にやられることとなり、西山間部も呆気無く連合軍の手に渡りました。



    第4部、第5部を通して感じるのは、帝国側の無能・無策ぶり。
    いかにこの20年、敵らしい敵も現れず、自分たちの天下が続いていたとは言え、軍があまりに貧弱です。
    それも敵を作らないための帝国の施策だったのか、それとも単に、泰平の世が続いてぬくぬくと肥え太ったせいなのか。
    それが分かるのは第6部で、……と言うことで。

    PageTop▲

    双月世界地図;北方について

    世界観・補足・考察

    第5部の地図について説明する前に、
    北方の地理について、双月シリーズ共通の要素を解説します。
    (いつものごとく、自分のためのメモにするのが半分目的です)



    • 北方大陸は3つの地域に区分される。
      • 沿岸部
        北方の最南部。比較的暖かいが、土地が痩せている。
        一応は不凍港も備えられているが、厳寒期には凍り付いてしまう。
      • 西山間部
        山間部の巨大塩湖(琥珀暁では『ゼルカノゼロ』、火紅狐以降は『ミラーフィールド』)以西。
        「塩」湖ではあるが塩分以外のミネラルも豊富であり、その恩恵により野菜・野草や野禽が多く穫れる。
      • 東山間部
        山間部の巨大塩湖以東。盆地状になっているため降雪量が少なく、気温も高い。
        周辺の山々には貴金属・希少金属の鉱床が多く存在しており、北方の大きな収入源となっている。
      • 生存不能圏
        上記3地域以外の地域。詳しくは画像参照。
    • 双月世界の最北に位置しており、平均気温は年間通して10℃以下。
    • 全体的に地形が険しく、徒歩での踏破には相当の熟練と体力が必要。
    • 人種の大半が熊獣人と虎獣人で、短耳・長耳は3割程度。
    • 武器・防具の素材になる金属の生産量が多い、大陸全体が天然の要害となっており攻められにくい、
      屈強な人材が豊富など、軍事国家としての適性がこれでもかと揃っている。
    • 加えてジーン王国成立(『火紅狐』第3部)以降、戦略研究にも力を入れており
      双月シリーズを通して最強の軍事国として恐れられている。
    • ただし北方側も、寒いこと以外には、自分たちの邦には大して不満が無いので、海外侵攻なんかは滅多に考えない
      それよりもしょっちゅう起こる、軍閥による内紛独断専横などの内輪揉めをどう抑えるかの方が重要視されるので、
      よほど執拗にケンカを売られない限りは一致団結して戦おうとはしない。

      PageTop▲

    2019年12月携帯待受

    携帯待受

    mini cooper s convertible

    mini cooper s convertible

    mini cooper s convertible  mini cooper s convertible

    2019年12月の携帯待受。
    「かわいいクルマ」の代名詞、ミニ。

    今年の携帯待受のテーマは「かわいいクルマ」でした。
    その中でも筆頭は、やはりミニじゃないかな、と個人的には思います。
    2002年にBMWブランドとしてリニューアルされたこともあり
    これ以前のミニを好む声も多々あるようですが、僕個人はこのミニも大好きです。

    なお、今年は左の大きさ見本のキャラをイラストに起こしていましたが、
    今回は先に描いていたイラストを基にドットを打ちました。
    それなりに可愛くできましたが、今にして思えば眼鏡かけさせればよかったなー、と。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    来年のテーマはまだ決めていません。
    去年の今頃は電車でも描くかと考えていましたが、
    なんだかんだ言ってクルマが地味に人気みたいなので、
    来年もこの路線で行こうかと考えているところです。
    何かリクエストがあれば、今のうちならお答えできるかも知れません。



    次回もグラデーションの組み合わせについて、twitterにてアンケートを行う予定です。
    ブログトップページ、もしくはこちらから、私、黄輪のTLに飛ぶことができます。
    よろしければご参加下さい。

    Calender picture application by Henry Le Chatelier

    PageTop▲

    Menu

    検索フォーム

    最新記事

    最新コメント

    カテゴリ

    プロフィール

    黄輪

    Author:黄輪
    猫と中華と可愛いものが好きなモノ書きです。ドット絵も描けますよ(*゚ー゚)ノシ

    ブロとも申請フォーム

    月別アーカイブ

    オンラインカウンター

    現在の閲覧者数:

    現在の閲覧者数:

    QRコード

    QRコード