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黄輪雑貨本店 新館

世界観・補足・考察

黄輪雑貨本店のブログページです。 小説や待受画像、他ドット絵を掲載しています。 よろしくです(*゚ー゚)ノ

    Index ~作品もくじ~

    • 3021
    • 3022
    • 3049
    • 3053
    • 3057
    • 3058
    • 3059
    • 3071
    • 3183
    • 3235
    • 3240
    • 3361
    • 3363
    • 3413
    • 3515
      
    第5部の地図について説明する前に、
    北方の地理について、双月シリーズ共通の要素を解説します。
    (いつものごとく、自分のためのメモにするのが半分目的です)



    • 北方大陸は3つの地域に区分される。
      • 沿岸部
        北方の最南部。比較的暖かいが、土地が痩せている。
        一応は不凍港も備えられているが、厳寒期には凍り付いてしまう。
      • 西山間部
        山間部の巨大塩湖(琥珀暁では『ゼルカノゼロ』、火紅狐以降は『ミラーフィールド』)以西。
        「塩」湖ではあるが塩分以外のミネラルも豊富であり、その恩恵により野菜・野草や野禽が多く穫れる。
      • 東山間部
        山間部の巨大塩湖以東。盆地状になっているため降雪量が少なく、気温も高い。
        周辺の山々には貴金属・希少金属の鉱床が多く存在しており、北方の大きな収入源となっている。
      • 生存不能圏
        上記3地域以外の地域。詳しくは画像参照。
    • 双月世界の最北に位置しており、平均気温は年間通して10℃以下。
    • 全体的に地形が険しく、徒歩での踏破には相当の熟練と体力が必要。
    • 人種の大半が熊獣人と虎獣人で、短耳・長耳は3割程度。
    • 武器・防具の素材になる金属の生産量が多い、大陸全体が天然の要害となっており攻められにくい、
      屈強な人材が豊富など、軍事国家としての適性がこれでもかと揃っている。
    • 加えてジーン王国成立(『火紅狐』第3部)以降、戦略研究にも力を入れており
      双月シリーズを通して最強の軍事国として恐れられている。
    • ただし北方側も、寒いこと以外には、自分たちの邦には大して不満が無いので、海外侵攻なんかは滅多に考えない
      それよりもしょっちゅう起こる、軍閥による内紛独断専横などの内輪揉めをどう抑えるかの方が重要視されるので、
      よほど執拗にケンカを売られない限りは一致団結して戦おうとはしない。
    双月世界地図;北方について
    »»  2019.11.25.
    「琥珀暁」第5部の地図と、「遠征隊&ミェーチ軍団&豪族」と「帝国本国+属国」との戦いの記録。



    沿岸部から逐電したミェーチ軍団は、とりあえず近隣諸国を訪ね歩きます。
    が、帝国の属国にとって「帝国に属さず、それどころか(相当な助力があったとは言え)帝国軍を撃破した集団」と言うのは不気味極まりない、恐ろしい存在です。
    当然あっちこっちで門前払いを食らい、ミェーチ軍団は途方に暮れます。

    軍団のそんな苦労を、当然、エリザは推理と商売がてらの情報収集で察知しています。
    そして西山間部で、豪族たちが帝国相手に暴れていると言う話も聞き付けており、この両者を結託させることを思い付きました。

    工作が功を奏し、軍団と豪族たちとの連合を成立させたエリザは、彼らに策を授けて西山間部の北側3カ国、ハカラ・レイス・オルトラを攻略させます。
    その内容も、力づくで実効支配するようなものではなく、王国民らの大半を味方に引き入れる形で行われており、結果的にこの3ヶ国が擁していた軍も自分たちの手勢に加えることに成功し、連合軍の戦力は倍近くに増強しました。

    一方、帝国側にとっては西山間部の北半分を失った形となり、西山間部軍の直接的な軍事力が半減しただけでなく、もとより乏しかった情報収集能力も、ほぼ喪失します。
    そのため西山間部基地を連合軍が襲撃しても、目の前に迫ってくるまでほとんど気付けないような状態となっていました。

    情報収集能力を喪失した軍に、勝ち目はありません。
    敵の数や、どこから来るか分からない、どんな手を使うかも分からない、となっては、手の打ちようがありません。
    結果、やりたい放題にやられることとなり、西山間部も呆気無く連合軍の手に渡りました。



    第4部、第5部を通して感じるのは、帝国側の無能・無策ぶり。
    いかにこの20年、敵らしい敵も現れず、自分たちの天下が続いていたとは言え、軍があまりに貧弱です。
    それも敵を作らないための帝国の施策だったのか、それとも単に、泰平の世が続いてぬくぬくと肥え太ったせいなのか。
    それが分かるのは第6部で、……と言うことで。
    双月世界地図;琥珀暁(第5部)
    »»  2019.11.28.
    シュウ「ご無沙汰ですー」

    パラ「前回の実施から5ヶ月と4日以来の更新です」

    ランニャ「もうやんないのかと思ってたよ。なんでまた?」

    シュウ「この考察回が始まるのはよっぽど煮詰めときたいトピックがあるか」

    パラ「もしくは次期連載の開始にあたり、何らかの問題が生じている場合です」

    ランニャ「……つまりどう言うことだってばよ」

    シュウ「『琥珀暁第6部』も『DW14』も完成には程遠いってコトです。
    ついでに言うとイラスト関係もぜーんぜんアイデアが沸かないので手を付けてません。
    で、時間稼ぎにわたしたちが呼ばれたってコトです。
    そんなコトでも無ければわたしが登場するコトなんてまずありませんしね」


    ランニャ「すっげートゲが刺さるんだけど」

    パラ「致し方無いことです」

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    ランニャ「で、何話すの?」

    シュウ「今回の議題は『世界観』についてだそーです」

    ランニャ「せかいかん? いまさら?」

    シュウ「あ、双月世界のじゃないです」

    ランニャ「へ? え、じゃどこの?」

    パラ「シュウの発言には不足がございます。
    『双月世界のじゃない』ではなく、『双月世界だけじゃない』が適当でしょう」


    ランニャ「は? ……どゆこと?」

    パラ「現在『黄輪雑貨本店 新館』では、大きく3つの創作世界が存在します。
    わたくしたちの活動の場である双月世界と、『DW』の舞台である19世紀アメリカ、
    そして昨年より連載が開始された『今日の旅岡さん』の世界です」


    シュウ「で、この3つの世界はつながってるのかつながってないのかってコトを今回、話して行こうかと」

    ランニャ「いや、つながってたらメチャクチャなことになんじゃん。ありえないだろ」

    シュウ「勿論、直接のつながりが無いのが前提ですが、
    ソレでもキャラとかに共通点と言うか、引用がありますよね。
    その辺りを明言していこうか、ってコトです」


    ランニャ「……していいのか? って言うか、して面白いのかそれ?」

    パラ「他に議題もございませんし、氏が申したいと仰るのであれば、
    わたくしたちがはばかる理由も無いかと」


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    シュウ「まずは『双月千年世界』が展開されているわたしたちの世界について、
    再確認がてらさっくり説明しますねー」


    パラ「様々な人種が共存し、『魔術』と呼ばれる技術が広まっている世界です」

    シュウ「物語はいくつかの時代に区切られており、
    わたしたちはその、それぞれの時代で生活しているワケですね」


    ランニャ「まあ、そんなとこだよな。で、『DW』は?」

    パラ「19世紀アメリカを舞台とした世界で、
    パディントン探偵局に所属する探偵たちが謎の組織と戦う物語です」


    シュウ「ちなみに『双月』に出てきたキャラをモチーフにした人が出演してたりします。
    勿論、同一人物ではありませんが」


    パラ「そして『今日の旅岡さん』の世界ですが、こちらは双月世界と共通する点がございます」

    シュウ「わたしたちの世界と同じよーに、色んな人種のヒトたちがいる点ですね。
    でもソレ以外は現代日本とほぼ同じ、と言う世界です」


    ランニャ「こっちの方に他んとことのつながりはあんの?
    何かちょくちょく、つながってるみたいなこと言ってたみたいだけど」


    シュウ「厳密にはつながってません。
    ただ、無理矢理につなげようとする人間はこっちに存在してますが」


    ランニャ「はっきりしない回答だなー」

    シュウ「はっきり明言しちゃったら図に乗りそうで」

    ランニャ「……あいつが?」

    シュウ「あいつが」

    ランニャ「マジでやっちゃいそうだよな。下手するとアメリカにまで出張りかねないよな」

    シュウ「あんな尻尾わさわさのジョーカー娘がウエスタン世界に出て来たら、何もかも全部ブチ壊しですよ」

    パラ「あちらの世界平和のためにも、彼女をその気にさせるわけには参りませんね」

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    シュウ「現時点で本気で何にもタマが無い状態なので、次回更新がいつになるか、分かんなくなってきたところですね」

    パラ「とは言え氏の性格上、よほど差し迫った事情が無い限りは更新を行う可能性が非常に高いと予想されます」

    ランニャ「だといいけどな。……いきなり『琥珀暁』出来上がりました、みたいなことは?」

    パラ「氏が時間を止めでもしない限りはありえません」

    シュウ「現時点でほとんど出来てないですしね。なんか最初の方でめっちゃめちゃ煮詰まっちゃってるみたいです」

    パラ「『それを乗り越えさえすれば30話くらい一気に書けるはずなんや……!』と仰っておりましたが」

    シュウ「ソレがなかなかできないから問題なんですよね」

    ランニャ「……マジで今年中に終わんの?」
    双月千年世界 徒然考察;『うちの世界観』
    »»  2020.01.23.
    シュウ「またこんにちはです」

    小鈴「しばらくご無沙汰だと思ったら立て続けね」

    ランニャ「つまりそれって、全然進んでないってことなんだよな?」

    小鈴「んーん。なんかヤマ越えたみたいで、今んトコ快調に執筆してるみたいよ」

    シュウ「じゃあなんでわたしたちが?」

    小鈴「確かに今んトコサクサク書けてるのは書けてるんだけどね、
    完成してから掲載したいっつって」


    シュウ「撃つタマ無いのにそんなコト言ってる場合ですか」

    小鈴「五月雨式に出してボロが出る方がヤなんだってさ」

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    ランニャ「んで、今回は何話すの?」

    シュウ「恐ろしいコトに今回、ソレすら定まってません」

    ランニャ「……休めよ。そんなんなら」

    シュウ「最低でも週一更新だけは死守したいらしいです。
    とゆーワケで、今回はフリートークから始めて下さいですって。
    わたしたちがテキトーにしゃべりつつ、議題を決めちゃいましょうって回です」


    小鈴「投げっぱなしにも程があるわね」

    ランニャ「話せったって、あたしらこれ以外に接点無いのになぁ」

    シュウ「うかつにアレコレ話したら、本編に影響も出かねないですしねぇ」

    ランニャ「あ、本編って言やさ」

    シュウ「お、議題出しちゃいますか?」

    ランニャ「いや、議題ってほどでもないけどさ。
    他のファンタジー作品はさ、いっぱい色んな生き物とか種族とか出るだろ?
    ウチにそーゆーのあんまり無いなーって」


    小鈴「そーねぇ。『琥珀暁』だと序盤でバケモノ結構出たけど」

    ランニャ「それでファンタジーって言っていいのかなって」

    小鈴「いいじゃん別に。ファンタジーでも何でも、
    創作作品に『こうしなきゃいけない』って決まりなんか無いでしょ?
    ウチはこーゆー世界なんだって話よ」


    シュウ「どんな話でも、読者となる人はみんなそれぞれ、
    個人的に好き嫌い持ってるものですしね。
    コレがいい、コレが好みだって言う人はドンドン読み進めてもらえれば大変嬉しいですし、
    絶対ヤだ、受け付けないって人は、そのままブラウザバックしておしまい。
    ソレがウチの基本姿勢ですね」
    双月千年世界 徒然考察;『ファンタジー?』
    »»  2020.02.10.
    小鈴「今回はシュウお休み?」

    エリザ「なんやムクれとったで」

    天狐「そりゃ美人『じゃない』って言われたらなぁー?」

    エリザ「こっちもご機嫌ナナメさんやな」

    天狐「そりゃそーだろ。大体よー……」

    小鈴「あ、黄輪さんから2通来てるわよ。片っぽは天狐ちゃんに」

    天狐「あ?」

    小鈴「はいコレ」

    天狐「何だよ……」

    「こないだの『2人とも美人さんなので~』発言についての補足説明ですが、
    天狐ちゃんって美人って言うよりカワイイってイメージなんですよね。
    決して天狐ちゃんやシュウが魅力的ではないと言うわけではありません」


    エリザ「お、なんやニヤぁーっとして」

    小鈴「顔も耳ん中も真っ赤になっちゃって」

    天狐「る、るっせえやぃ///」

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    エリザ「ほんで今日はどないしたん? また煮詰まっとん?」

    小鈴「ソレもあるけど、なんか突き詰めたいテーマがあるっつって」

    天狐「オレがこっちに呼ばれんのも珍しいよな。
    その突き詰めたいってヤツに関係すんのか?」


    小鈴「基本、隣部屋にいるもんね。えーと、もいっこの紙には……」

    「『多世界』についての考察を行いたいと思います。
    『白猫夢』でちょこっと触れた内容でもありますし、
    前回の考察でも話した内容をもう一度焼き直すようで若干体裁は悪いですが、
    現在、黄輪雑貨本店が複数の世界を同時進行で構築していることもあるので、
    その辺りも絡めつつ、改めて議論してもらいたいなーと」


    小鈴「……ですって」

    エリザ「要領悪いなー。いっぺんにやったらええやんか」

    天狐「時間稼ぎだろ。なんだかんだで3月20日もゲーム買うらしーし」

    小鈴「今度は
    無人島行くんですってね」

    エリザ「いや、旅行してんと早よ続き書きいや」

    天狐「言ってやんなって。趣味は大事だぜ」

    エリザ「そらそーやろーけども。仕事もやらな」

    小鈴「仕事って言っていーのかしらね、コレって」

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    天狐「んじゃまず、アイツが考えた多世界解釈ってヤツの説明からな。
    一言で言うと、『とんでもなく長い8ミリフィルムの束』だそーだ」


    小鈴「8ミリフィルムって……コレ?」



    天狐「そー、ソレ。んで、そのフィルム1巻きが1つの『世界』なんだってさ。
    オレたちはそのフィルムに収められた登場人物ってヤツで、
    1つのコマから次の1コマに移るのが『時間の流れ』、って感じらしい」


    エリザ「びみょーにメタいコト言うてるな」

    天狐「と言っても、1コマが1秒だとか1フレームだとか、
    そんなカッチリ分けられるワケじゃなく、コマ同士はゆるやかにつながってる。
    んで、基本的にこのフィルムの中にいるヤツらは前のコマには戻れない、と」


    小鈴「ソコら辺までが基本の世界観ってトコかしら。分かったよーな分かんないよーな」

    天狐「概念に対しての例え話だから、な。厳密に突き詰めれば突き詰めるほどワケ分からんコトになるから、
    大体は『なんとなーく』でゆるめに済まさねーと、あっちこっち矛盾と破綻だらけになっちまうぜ」


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    天狐「なんかもう時間来ちまったな」

    小鈴「この話、長くなりそーだしね」

    エリザ「もうちょっとだけ続くねん」

    小鈴「ってコトで、次は木曜辺りかしらね」

    エリザ「順当に行けばやけどな」
    双月千年世界 徒然考察;『黄輪雑貨本店の多世界解釈・1』
    »»  2020.03.02.
    シュウ「はぁいこんにちはー!」

    エリザ「お、えらいご機嫌さんやな」

    天狐「前回の補足説明で機嫌直したらしいぜ」

    シュウ「えへへ……。と言うワケで今回も考察進めていきまーす」

    エリザ(でも前回のアレ、『天狐ちゃんはカワイイ系』『魅力が無いわけじゃない』とは言うたけど、
    シュウが具体的にどうやとは言うてはらへんねんな)


    天狐(しっ、黙っとけ。機嫌いいんだから)

    シュウ「どうしました?」

    エリザ「ナンデモアラヘンヨー」

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    シュウ「で、前回から『多世界解釈』の考察が続いてるみたいですけども」

    天狐「今回もオレが説明する感じだな」

    エリザ「前回のまとめとしてはー……

    1. 黄輪さんの解釈では、世界は『めちゃめちゃ長い8ミリフィルム』のような構造をしている
    2. その世界に住むモノは1コマから次の1コマへと常に移り続けていて、それが時間の流れとなる
    3. コマ同士はゆるやかにつながっているが、コマの中にいるモノは前のコマには戻れない

    ……っちゅうトコかな」


    天狐「ありがとさん。んで、ココからが今回の内容になるが、一つの世界を一つの映画と考えた時、
    尺の都合だとか内容的にマズいよなとか、色んな理由から『編集』が入るワケだ。


    テイク1
    長いし内容的に
    マズいよね……
    コレが完成版!


    で、切ったり貼ったり撮り直したりを繰り返して映画が1本できるワケだけども、
    切り取ったコマも『コレはコレで』と思ったら何だかもったいないしってコトで、
    別に編集し直してディレクターズカットだとか、PG12シーン追加版だとか、
    『ほぼほぼ同じ内容だけど細かいトコがちょっと違った映画』がもう一本できたりするよな」


    シュウ「ソレがいわゆる『並行世界』ってコトですか」

    天狐「ま、概ねそんな認識だな」

    エリザ「その『ディレクターズカット』も『R15指定版』も、やっぱりなんやかんや編集は入るわな。そしたら……」

    天狐「ソコからさらに別の世界が……、ってコトになるな」

    シュウ「1つの世界から他の世界が派生して、ソコからさらに別の世界が。
    そのそれぞれにもどんどん派生が出来てって、理論上は無限に並行世界が出来上がっていく、……と」


    天狐「あと、同じ題材でも監督やスタッフ、演者が違ったりして、全然別モノになったりするよな」

    エリザ「ス○イダーマンなんか『なんぼ出てくんねん』と思うよな」

    シュウ「しまいにはソレをネタにして『ス○イダーバース』なんてのもできちゃいましたしね」

    天狐「全然別の世界は別の監督がプロデュースしてるんだろうな、ってコトだな。
    たまーに合作とかコラボとかもあったりして」


    シュウ「あー、異世界転生モノってそう言う……」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「まだ語り尽くせてないので延長2回目突入です」

    天狐「珍しくオレがしゃべり倒してるな。本編じゃザラだけどさ」

    エリザ「少なくとも『琥珀暁』に出演機会無いねんから、ココで気ぃ済むまで話しよし」

    天狐「早く次回作できねーかなぁ」

    シュウ「そーですねぇ」

    エリザ「でももうちょいアタシにも活躍さしてや?」
    双月千年世界 徒然考察;『黄輪雑貨本店の多世界解釈・2』
    »»  2020.03.05.
    シュウ「こんにちはー」

    天狐「今日もよろしくな」

    パラ「よろしくお願いいたします」

    シュウ「今回も多世界解釈のお話ですかね?」

    天狐「多分今日でラスト。多分な」

    シュウ「話がノってきたら、……ってコトですね」

    天狐「ま、別に伸びたって特にどうってコトもないだろ?
    どーせ特に出すネタも無いみたいだし、困るコトなんか全然無いだろーし」


    パラ「それ以上はいけません」

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    シュウ「で、今回はどんなお話を?」

    天狐「『白猫夢』で出てきたヤツだな。時間移動のアレだよ」

    シュウ「あーなるほど。だからパラさんが(ニヤニヤ)」

    天狐「そーゆーコト(ニヤニヤ)」

    パラ「……///」

    シュウ「あー、と。『白猫夢』のネタバレを含むコトなので、ちょっとふんわり目に概要を説明するとですね、
    とある登場人物の方が、実は世界の破滅を回避するために未来の世界からタイムスリップしていて、
    なんだかんだやった結果、その目的達成に一役買ったってお話です」


    天狐「大体そんな感じだな。で、このくだりの後に番外編として考察回があったワケだけど、
    ソコで論点になったのが『未来が変わり平和になったのなら、未来人が来る理由も無くなるはずだ。
    ソレなら何故今も、未来人が現代に居続けているのか?』って話だ」


    パラ「その際の結論といたしましては、『破滅した未来世界から未来人がやって来たことにより、
    未来世界につながっていた現代世界との分岐・分化が生じ、別の世界となった。
    それにより未来人が元いた世界との因果関係は断裂・破断され、現代で未来人が来る理由が消滅したことと、
    未来人が来たこととの因果関係もまた、断ち切られているため』となっております」


    シュウ「や、ややこしい……。
    ランニャさんだと2行目辺りで熱暴走起こしそうな説明ですね」

    天狐「ソコで前2回で使った『8ミリフィルム』を使って説明していくぜ。
    まず、テイク1で感じ悪りいモノが撮れちまったとする。監督としてはそんなの映画にしたくないなーって感じのが。
    ソコで行われるのが、前回話した『編集』になるワケだ。



    だが、実はテイク1で撮ったフィルム自体は無くなってない。
    編集で一部がコピーされて別モノにまとめられはしたが、元のフィルムは消滅したワケじゃなく、
    コピーされた部分も含めて元のまま、存在し続けてる。ソレがさっき言った『元の未来世界』だ。
    で、コピーを入れられて編集された新たなフィルムが『未来人が来た世界』ってコトになる。
    この時点で『元のヤツ(以下、Aフィルム)』と
    『編集されたヤツ(以下、Bフィルム)』の2種類、フィルム(世界)が存在するワケだ。



    もしこの後、Bフィルムの続きをどんだけ撮り続けようが、Aフィルムには何の影響も出ない。
    一方でAフィルムはAフィルムのまま、続きが作られ続けている。
    こっちはこっちで、Bフィルムには何の影響も及ぼさない。監督がまた編集したいとでも思わない限り、な」


    パラ「しかしその編集作業を行えば、また新たな世界が発生するのでは?」

    天狐「ま、そーなるだろーな。
    結局、何十回、何百回とAフィルムをいじり倒そうともがいても、Aフィルム自体の編集はできない。
    Aフィルムの『過去』を変えるコトは不可能なんだ。出来上がったモノはもう、書き換えできねーんだよ……」


    シュウ「なんか……そう考えると切ないですね。
    Aフィルムであの人が、決死の思いで次元移動術を編み出して、しかも自爆までしたのに」


    天狐「ま……おかげでBフィルムの中のオレたちは助かったってワケになるんだけど、な。
    やっぱソコ突き詰めてくと、複雑な気持ちになるよ。ただ、いっこだけ救いがあるとするなら、
    Aフィルムの『編集』は出来なくとも『撮影』は出来る、ってコトだ」


    パラ「つまり未来は変えられる、と仰りたいのですね」

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    天狐「コレで一通り、黄輪雑貨における多世界解釈は話し終えたかな」

    シュウ「後はご質問があればお答えする程度ですかね?」

    パラ「ただし黄輪氏はこの方面の考察や解釈について、あまり専門的知識を有しておりません。
    高度な質問を投じられても、お答えいたしかねる場合がございます」


    シュウ「要は『あんまりこじらせたような質問は送らないで下さい』と」

    天狐「大学院の教授質問みたいなコトされて吊るし上げても、ただアイツが困るだけだし、な。
    やった方も自己満足以外何にも得られねーんだし、やってやんなよ?」
    双月千年世界 徒然考察;『黄輪雑貨本店の多世界解釈・3』
    »»  2020.03.09.
    シュウ「おっひさしぶりでーっす」

    エリザ「お、なんやまたご機嫌さんやな」

    シュウ
    えへへへへー

    ランニャ「いーなぁ。あたしもそろそろ新しく描いて欲しいよ」

    エリザ「アタシでもええで?」

    ランニャ「もう4回も描いてもらってるだろぉ……。そろそろあたしだってばよ」

    シュウ(この流れで次がパラさんだったりしたら、お二人ともどんな顔するんでしょ)

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    エリザ「ほんで、今日の議題は?」

    シュウ「遺伝についてですね」

    ランニャ「わぁん、また難しそうな話題だぁ……」

    シュウ「具体的には『例えばエリザさんの金火狐ヘア、どんだけ遺伝子強いんだ』って感じの話ですね。
    作品的な話で言うと、『琥珀暁』で金火狐一族の開祖、エリザさんが出て来るワケですが、
    この時点で既に、金と赤の毛並みであると説明されています。
    で、『火紅狐』、『蒼天剣』、『白猫夢』と、どの作品にも金火狐一族の方が出て来るワケですけども、
    皆さん揃って金と赤の毛並みである、と」


    ランニャ「改めて考えるとなっげーなぁ。500年モノ? や、下手すると600年か?」

    シュウ「実際、ソコまで同じ特徴が現れ続けるモノなのか? 今回はソレを議論していきます」

    エリザ「『実際』言うたけど、ソレこそ実際、作中でそうなっとるやん」

    シュウ「まあそうなんですけど、いわゆる『リアリティ』って観点で考えたらって話です。
    現実にそんな一族がいるのかって話で」


    ランニャ「現実で言ったら600年前の血筋が今もたどれるかってことだよな。それも、見た目で」

    エリザ「いっとき有名になったスケート選手の人も、実はちょっと怪しいって話やしな。
    その上見た目とか言い出したら、ご先祖様は絵でしか残ってへんし、調べようが無いやんなぁ。
    下手したら『言ったもん勝ち』になってまう話やんか」


    シュウ「確かに現実的には、判断しようの無いお話ですね。
    仮に19世紀に撮った写真が24世紀まで残せたなら、その時に実証もできなくはないでしょうけど」


    ランニャ「それもう、タイムトラベル系の話じゃんかよ。実証のしようが無いって」

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    シュウ「と言うワケで、現実世界での実証はまず不可能なので、ココからは思考実験です」

    ランニャ「分かりやすくしてくれぃ」

    エリザ「要するにアタシの毛並みが600年後の子孫にも受け継がれるかどうか、やんな」

    シュウ「ただ、血を引いているはずの人の中には、その遺伝が現れてないって人もいます。
    住んでる場所が違うだけなのに」


    エリザ「や、ソコが重要なんちゃうか?」

    シュウ「と言うと?」

    エリザ「例えばな、先祖代々寒いトコ住んでた人らは、寒さに強い遺伝子持ってはるワケやんか。
    でもその子孫が移民とか夜逃げとか、何やかんやの理由で暑いトコに引っ越したら、
    もうその耐寒系の遺伝子、必要無くなるワケやん?」


    ランニャ「まー、寒さに強いってことは暑さに弱いって話になるよな、普通。
    暑いとこに引っ越して暑さに弱いまんまだったら、最悪死んじゃうもんな」


    シュウ「つまり環境の変化によって、ソレまで優生的、優先的に発現されてた遺伝子が引っ込んじゃって、
    別の遺伝子が発現するようになった、と」


    エリザ「で、代々住んどるトコで必要としとる遺伝子ん中に、
    毛並みが金と赤になる要素も入ってるんとちゃうやろか。
    せやから住む場所変えた子は、毛並みがガラっと」


    ランニャ「でも『火紅狐』で、金火狐が一族総出で大移動したって話もあったよな?」

    エリザ「引っ越す前も、引っ越した先も金鉱のそばっちゅう話やったし、
    この毛並みを出しとる遺伝子が黄金に惹かれる、
    もしくは黄金の存在を嗅ぎつける系のチカラ発揮しとるんやないかな。知らんけど」


    シュウ黄金の遺伝子! なるほど、毛並みは確かにソレっぽいですもんね。まさにゴールドマン

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「なんでまたこんな突拍子も無いタイミングで徒然考察やったかって言うとですね、
    ようやく『琥珀暁』第6部がお披露目できる段階に達したからだそうなんです。
    今回の記事はその告知も兼ねて、ですね」


    ランニャ「お? んじゃ、もうそろそろ連載開始?」

    シュウ「はい! 次週、6月8日から連載開始します!」

    ランニャ「おお~」

    シュウ「いよいよエリザさんたちの北方遠征も大詰め!
    一体どんな結末が待っているのか!? 乞うご期待です!」


    エリザ「いやー、ホンマ疲れたわー」
    双月千年世界 徒然考察;『遺伝』
    »»  2020.06.01.
    「琥珀暁」第6部、北方の地図。



    帝国本軍との戦いはゼルカノゼロ南岸の防衛線前でほとんど決着してしまっているので、
    帝国軍の動きだとか遠征隊の進軍ルートだとかの解説は、今回ありません。
    なので今回は、皇帝と彼の戦略についての補足説明。



    作中で言及した通り、皇帝ジーンは単騎で敵陣に潜入し、
    敵リーダーを暗殺するのを基本戦術としており、それによって、
    皇帝である自分に対して「どんな力も策も無意味だ」と思わせ、恐怖心を抱かせて戦意喪失させる。
    これを基本かつ唯一の戦略としていました。
    確かにこれは、大軍を動かさずとも敵勢力を易々と壊滅させられる上、
    知識・技術を分け与えて鍛えた兵士たちに裏切られることも無い。
    自分ただ一人だけが優位に立つことを目論んだ、エゴイストな戦略です。

    しかし現実的に考えれば、集団で動く軍を相手に、
    まともに戦える駒が一人では勝負になりません。
    ましてや代替案を用意していないなど、ちょっとトラブル、
    予想外の状況が発生しただけで詰んでしまうのは明らか。
    エリザ暗殺に失敗したジーンは、その時点で既に、遠征隊に対抗できる手段を失っていました。
    どうにか兵士を集めて防衛線突破を目指すも、まともな練兵も行われず、
    軍備も揃っていない兵士たちを無闇やたらにぶつけるだけ。
    こんな体たらくで状況がどうにかなるわけもなく、帝国本軍はあっさり壊滅。
    ジーンは側近アルに助けられ逃亡するも、帝国の命脈はこの時点で絶たれました。

    恐らくは恐怖戦略が初めて成功した時点で、ジーンはそれ以外の策を考えることを、
    いや、恐らく「考えること」自体を放棄していたのでしょう。
    逃げた後は策らしい策を立てることも無く、遠征隊に追い回される形で東山間部を北方向へ逃げ、
    生存不可能圏内に迷い込んだ末に討たれました。

    アタマも筋肉と同じく、使わないとみるみる衰えます。
    作中では言及していませんが、この時のジーンは30代半ば程度。
    しかし考えることを20年前にやめてしまった彼は、
    既に頭の中が老化・萎縮し、耄碌していたのでしょう。
    そう考えると、遠征隊が北方を訪れたその時点でもう、
    ジーンの命運は決まっていたのかも知れません。



    なお終盤の、央南と南海の地図に関しては作成しないつもりです。
    どちらも物語上、地勢や位置関係について言及した記述が無いため。
    双月世界地図;琥珀暁(第6部)
    »»  2020.09.27.
    小鈴「久々の考察始めるわよ。
    何でも『前回やったのが半年前なのでそろそろやっとかないと設定全部忘れそうだから』ですって」


    ランニャ「なーんだそれ」

    パラ「前回考察が行われたのは
    2020年6月1日。正確には224日ぶりとなります」

    小鈴「そんだけ前だと色々忘れるわよね」

    ランニャ「やるって言うならやるんだけどさ、今日は何話すの?
    また適当に話して思いついたら、みたいな感じ?」


    パラ「今回は事前に議題が用意されているようです」

    小鈴「そ、そ。今書いてる小説が『宗教』をテーマにしたヤツらしいんだけど、
    双月世界の宗教って天帝教しか無いのかってコトを考えたいらしいわよ」


    ランニャ「無くなくない? だって『蒼天剣』で神道とか禅とか言ってたし、小鈴は巫女服着てるし

    小鈴「ソコら辺を、小説掲載前にまとめときたいんですって。
    『いつかやりたいなーとは思ってましたし、丁度いい機会か』っつって」


    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    パラ「現在、即ち『蒼天剣』から『琥珀暁』までの4作品終了時点において、
    最も多い宗教人口を獲得しているのは、天帝教とされております。
    また、その天帝教も、央北天帝教と央中天帝教に二分されております


    ランニャ「央北天帝教ってのがゼロ・タイムズを主神とするヤツで、
    央中天帝教はエリザが主神ってヤツだよな」


    小鈴「現実世界で言うカトリックプロテスタントみたいなもんね」

    パラ「また、その他の宗教は、天帝教に比べて非常に少数派となっております」

    小鈴「コレは1世紀に天帝教が世界進出してたって理由が大きいわね。
    土着の宗教が発展して権力握る前に、天帝教が幅を利かせて潰しちゃったって感じ」


    ランニャ「他の地域でデカい船造れるかどうかって技術しか無いのに、
    魔術って武器を引っさげて押しかけたら、そりゃそうなるよな」


    小鈴「ソレも現実世界で例えるなら、日本に来た宣教師が火縄銃じゃなく、
    マシンガンとロケットランチャー持って来たよーなもんよね。しかも実質、弾数無制限で撃ち放題のヤツ」


    ランニャ「戦国時代どころの騒ぎじゃないよなぁ、それ」

    小鈴「下手したら宣教師が天下統一しちゃうわよね。
    ソレくらいの戦力差なんだから、現地の人たちが持ってた文化なんて消し飛んじゃうわね」


    パラ「とは言え、他の宗教がすべて根絶されたわけではございません。
    ごく少数ながらも、存在する描写が散見されます」


    小鈴「つってもやっぱりメジャーじゃないけどね。残ってるのは央南と西方くらい」

    パラ「前者は天帝教勢力がいわゆるハーツ&マインドに失敗した結果と考えられます」

    ランニャ「はーつあんどまいんど?」

    小鈴「元は軍事用語よ。
    ざっくり言うと、進攻しようとしてるトコに住んでる人たちと仲良くなって、
    戦闘せずに進軍を完了させようって作戦ね。
    エリザが『琥珀暁』でやたらやってたアレよ」


    ランニャ「あー、なるほど。央南の時はエリザいなかったもんな」

    パラ「後者については――いずれ本編ないし現在制作中の番外編で言及する可能性もございますが――
    天帝教の西方進出が芳しくなかったことが原因とされます」


    小鈴「コレもまだ設定段階の話だけど、
    西方進攻したのは1世紀後半か2世紀くらいで、エリザ没後の話。
    やっぱりハーツ&マインドが徹底されてなかったのよ。
    で、外国人大嫌いな現地のヒトたちと大喧嘩になって、
    西方の端っこの国と友好関係結ぶのが精一杯って結果になった、と」


    ランニャ「で、それ以外の国に元からあった宗教は、そのまんま残ったってことか。
    あたしもその話、どっかで聞いたかも


    小鈴「そんなワケだから、『火紅狐』時点までは、天帝教が世界のシェア9割って感じね。
    残る1割はどうにか残ったけど、他の地域に進出するほどの力も無いって感じ」


    パラ「しかしその後の時代にて、宗教の勢力図は大きな転換点を迎えることとなります。
    克大火様を主神、現人神とする、黒炎教団の出現です」


    小鈴「ソコも話してくとなると、一回じゃ足んないわね。
    ココら辺で区切って、次回に続くって感じかしら」
    双月千年世界 徒然考察;『宗教・1』
    »»  2021.01.11.
    小鈴「はーい1ヶ月ぶりー」

    パラ「正確には28日経過しております」

    小鈴「似たよーなもんよ。んで、よーやく短編まとまったから、
    来週月曜から連載ですって」


    エリザ「ふっふっふ」

    小鈴「なーんか得意げなカオしてるわね」

    エリザ「アタシがチョコチョコ出る話やからな。
    ちゅうてもアタシ本人やないけども」


    パラ「正確には聖書中の人物として描写されるとのことです」

    エリザ「つまり女神サマや、ふっふっふ……」

    小鈴「へーへー」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    小鈴「ま、そんなワケで前回の続きやるわよ」

    エリザ「前回は大体こんな感じやったな」

    1. 双月世界の宗教はほぼほぼ「天帝教」
    2. その天帝教も央北派と央中派に分かれとる
    3. その他の宗教、無くは無いけど目立たへん


    小鈴「ま、そんな感じかしらね。
    んで、前回の終わり際に『黒炎教団』の名前が出たトコで区切ったワケだけど」


    パラ「その話に移る前に、黒炎教団の『現人神』について説明いたします。
    教団において神格視されたのは、克大火様。世界最強の剣士兼魔術師であり、
    双月千年世界においては、全編においてジョーカーと言う位置付けがなされております」


    エリザ「なんや、ゼロさんとは別系統の魔術を使てるっちゅう話やったな。
    性格はやられたらやり返す、善意も悪意もみんな倍返しやー、な感じ」


    小鈴「色々すごいんだか胡散臭いんだか、……な人物像だけど、
    ソレが却ってカリスマに映ったんでしょーね。
    実際、『火紅狐』じゃ中央政府のトップになって政治を動かしたコトもあるし」


    パラ「その際に天帝家一族と総本山が僻地に追いやられる、中央政府内の要職から高僧を一掃するなど、
    克大火様は央北天帝教の徹底的な無力化政策を執っております」


    エリザ「ソレが央北天帝教の勢力減退の一因になったワケやな」

    パラ「そして双月暦340年、黒炎教団の誕生により、宗教界における勢力図はさらに激変いたしました。
    特に影響を受けたのは央中天帝教です」


    エリザ「なんで?」

    小鈴「央中天帝教の(本来の意味での)メッカはゴールドコースト市国。
    んで、黒炎教団が総本山を構えたのがソコからほど近いカーテンロック山脈なのよ」


    エリザ「ちゅうコトはアレか、目の前にライバル店みたいな感じになったんやな」

    小鈴「そーゆーコト。ココら辺の話は短編で詳しく説明するけど、
    色々あって央中天帝教の中で揉めてた時期に、丁度教団ができちゃったのよ。
    となれば、いっそのコト改宗しちゃおうって動きも出るワケで」


    パラ「その結果、黒炎教団は誕生まもなく勢力を拡大し、
    双月世界の宗教勢力図における、天帝教の一強体制が崩れることとなります」


    エリザ「つまり克くんが央北のんも央中のんもまとめて、
    天帝教をヘコましてもうたんやな」


    小鈴「そーなるわね。その後も黒炎教団は時代が進むにつれてさらに勢力を強め、
    『白猫夢』では西方とか、中央大陸外にも手を広げる大組織に成長。
    つくづく克さんの影響力、半端無いわね」


    エリザ「流石のアタシでもソコまで人気獲得でけるか分からんな。
    ……(チラッ)」


    小鈴「(チラッ)」

    パラ「(同様に音調室の方をチラッ)」

    天狐(……なんだよ?)

    三人「ニコニコ」

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    小鈴「双月世界についての宗教はこんなトコかしらね」

    エリザ「他んトコも掘り下げてもええかもやけど、ほぼほぼマイナーやしな。
    あんまりおもろいコトにはならんやろな」


    パラ「双月世界の宗教に関しては、現状で天帝教と黒炎教団の2系統を押さえていれば、
    不足が無いものと思われます」


    小鈴「ってワケで来週月曜、2月15日から双月世界短編、『央中神学事始』を開始するわよ」

    エリザ「中身どんなん?」

    パラ「とある神学者の生涯を通して、2つの天帝教の変遷を追う物語です」

    小鈴「詳しいコトは次週! 乞うご期待ってコトでよろしく」
    双月千年世界 徒然考察;『宗教・2』
    »»  2021.02.08.
    小鈴「アンタ撮影順調なの?」

    シュウ「最近ペース上がってきてますよー。『上手いこと行けば来月にも公開できるんじゃないか』ですって」

    ランニャ「ほんとかな~それ」

    小鈴「いつものコトよね」

    シュウ「そー言えばコスズさんも撮影、順調ですかー?」

    小鈴「ソレ、アンタが聞く?」

    シュウ「あの動画もあの動画もなかなか進みが遅いですからねー。
    ……だからこそ今回、こーして1年ぶりに考察やるぞーってなったワケなんですけどね」


    ランニャ「どーゆーことだよ?」

    小鈴「動画やら小説やら、今月のうちにできる限り根詰めて制作したいのよ。
    で、週イチ更新をキープするためにこうしてあたしたちにダベらせようって肚なのよ」


    ランニャ「ま、この1年やってなかったからたまにはいいかって感じだけどさ」

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    ランニャ「で、今回は何話すのさ?」

    シュウ「いきなりですけど、さっき執筆中って言ってた『緑綺星』第2部に、わたしのお友だちが出てくるんですよねー」

    ランニャ「へぇ?」

    シュウ「で、そのお友だちが色々あってヘリコプター奪って乗り込むシーンがあるんですけどね」

    ランニャ「どんな友達だよ!?」

    シュウ「ソレは本編でお話するとしてー……、で、ちょこっと気になったんですよね」

    小鈴「何が?」

    シュウ「『双月千年世界』ってファンタジーって体なのに、
    『緑綺星』始まってからずっとスマホだとかミサイルだとか、
    近代的なアイテムばっかり出てきてますよね。いいのかなーって」


    小鈴「つまり『ファンタジーって銘打ってるのにやってるコトがファンタジーじゃなくない?』って言いたいワケね」

    シュウ「ええ、まあ。前にした話を蒸し返す形になっちゃいますけども、
    でも『緑綺星』始まって以降、あまりにもファンタジー的なコトしてないなーって思って」


    小鈴「んじゃさアンタ、例えばスマホがどーゆー仕組みで動いてるか簡潔に説明できる?」

    シュウ「へ?」

    小鈴「はい三行で言ってみ。ランニャも」

    シュウ「え、え、えーと……仕組み……仕組みですよね……。
    電気で動いてて……いや『動く』って言い方が曖昧ですよね……
    プログラムが動かして……いやプログラムって何て説明したらいいの……?」


    小鈴「はいソコまで。……ランニャに至っては宇宙猫みたいな顔してるわね」

    ランニャ「すまほ……うごく……なんで……」

    小鈴「誰でも持ってるアイテムでも、ソレがどーやって動いてるか分かってるヤツなんて、ほとんどいないのよ。
    原理が理解できてない以上、魔術や魔法で動いてるって説明されたところで一緒ってコトよ」


    シュウ「そんなもんですかねー……」

    ランニャ「……すまほほほ……」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    小鈴「逆に言えばさ、双月世界における『現代技術』だって、
    『ココに魔術使ってる』って言っちゃえばソレで通るじゃん」


    シュウ「言ったもん勝ちってコトですか?」

    小鈴「ってかもう既にソレで説明しちゃってる部分あんじゃん。ね。ランニャ?」

    ランニャ「……おほほほほ……」

    小鈴「帰って来なさいよ(ちょいっ)」

    ランニャ「おほほあふひひぇへえ!? ……ちょっ、背中くすぐんなぁ!」

    小鈴「お帰り。で、『火紅狐』で工場に魔法陣使ってるってシーンあったわよね」

    ランニャ「工場……って言うと
    これかな

    小鈴「ソレソレ。現代技術もこの延長線上って言うか、進化した形なのよきっと」

    シュウ「つまり双月世界のスマホは魔術で動いてるってコト、……にするってコトですね」

    小鈴「そーゆーコト。ガソリンエンジンだって魔術で火ぃ点けてるし、
    ミサイルだって魔術で目標を追尾する、……ってコトにしとけばいーのよ」


    シュウ「乱暴な気がしないでもないです」

    小鈴「ファンタジーなんて大体、理屈は乱暴にねじ込んでるもんよ。
    ハリ○タだって説明なしでいきなりマジックアイテム出てくるし、指○物語だってご都合主義だらけじゃん」


    ランニャ「細けえこたぁいいんだよ、ってな」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「次週はドット絵掲載して、再来週はまた考察回でしょうか?」

    小鈴「多分そーなるわね。……また根詰めすぎて目から血ぃ出なきゃいいけど」

    ランニャ「この土日だって20時間くらいパソコンの前に座りっぱだったんだろ?」

    シュウ「数字にするとエグいですね」

    小鈴「とにかく今月はクッソ忙しいみたいよ」
    双月千年世界 徒然考察;『ファンタジー? その2』
    »»  2022.03.07.
    シュウ「現在黄輪さんは追い込みにかかってます」

    エリザ「なんや? ゲームの話か?」

    シュウ「違くて……。いや、違くもないんですけど。
    今ですね、『緑綺星』第2部を書きながら『はじまるA列車で行こう』のシナリオ書きながら
    その制作動画作りながら『マザー2』の実況動画作ってる状況です」


    エリザ「ながら作業しすぎや。ホンマに一つに絞れへん人やね」

    シュウ「でも何とか今月中に『緑綺星』は完成しそうって言ってました。
    コレは誇張とかごまかしとかなく、マジで言ってます」


    天狐「オレも最後の方でちょっと出るぜ!」

    エリザ「そらよろしいな。ほんで最後の追い込みっちゅうコトで、アタシら呼んだっちゅうワケやな」

    シュウ「今日、明日で一気に完成させたい! ……って意気込んでます」

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    エリザ「ほんで今日の話題は何なん?」

    シュウ「その『緑綺星』の舞台は現実世界で言う近現代、
    ちょうど2020年代ピッタリの世界観なんですけど、
    だからと言うべきか、スマホとかミサイルとかじゃんじゃん出てくるんですよね」


    エリザ「前回ソレでウジウジ悩んでへんかった?」

    シュウ「あ、で、ソレは一応折り合いはついたんですけどね、
    『ファンタジー世界が近現代化したら、魔術要素はドコにあるんだろう?』
    って考え出したみたいです」


    天狐「悩みの尽きねーヤツ。一生退屈しねーな」

    エリザ「ほんならまあ、考えてみよか」

    天狐「要するにアレだ、『現代技術に魔術を織り込む余地はあるのか?』
    って話になるワケだ、な」


    エリザ「そう考えるんやったらわりと話は早いな」

    シュウ「って言うと?」

    エリザ「例えばな、ガソリンエンジンあるやんか。どんな原理で動いとるか知っとる?」

    シュウ「えーと……エンジンの中にガソリンを霧状に噴射して、その霧に火を点けて爆発させて、
    その爆発力を車輪を動かす動力に変換するんですよね」


    天狐「大体そんな感じだな」

    エリザ「その『火ぃ点ける装置(プラグ)』が、
    現代双月世界では魔法陣かなんかで代替されとったらどないや?」


    シュウ「あ、なるほど! 各部品が魔術関係のモノに置き換わってるかも、ってコトですねー」

    天狐「エンジン周りで言うなら、他にも空気を圧縮するターボチャージャー、
    熱くなった空気を冷やすインタークーラーなんかも代替できそうだな」


    エリザ「他の機械でも、いくらでも代替でけるな。
    要は物理的な作用があるパーツやったら、いくらでもこの理屈が通用するっちゅうワケや」


    シュウ「あっさり解決しちゃいましたね」

    天狐「むしろあっさりやっつけてくんねーと困るぜ。
    何が何でも4月に連載開始したいんだろ?」


    シュウ「それはそう」

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    シュウ「首尾よく行けば今日、明日中に脱稿できるらしいです」

    エリザ「ほんなら次週辺りはいくらかゆっくりでけるかも知れへんな」

    シュウ「久々にイラスト描いてくれるかも知れませんねー」

    天狐「休ませてやれよ……」

    シュウ「週イチ以上更新しない方がストレスなんですって。
    本当にゆっくり休めるのは、4月からになりそうですね」
    双月千年世界 徒然考察;『ファンタジー? その3』
    »»  2022.03.21.
    「緑綺星」第2部の地図。



    リモード共和国の隠密特殊作戦部隊「ミューズ近衛騎士団」の一員となったエヴァは、
    下級騎士団員としての初仕事として白猫党領内、東の国境近隣を周回する任務に就きます。
    その詳細、そして真実は本編をお読みいただくこととして、各国の領地についての補足。

    白猫夢」から1世紀半近く経過する間に、経済破綻や戦争などで崩壊した国が近隣の大国に併合されたり、
    大国の中で内輪もめして分裂したりと、央北の勢力図は目まぐるしく塗り替えられていく一方、
    リモード共和国は「絶妙な外交」を続け、中立を保ち続けました。

    1世紀以上にわたり南北戦争(通称『長い7世紀戦争』)を続けていた白猫党ですが、
    休戦していた期間も少なからずあり、その合間、互いに相手を出し抜くべく画策していました。
    その一環として近隣国への侵攻・併合なども行われており、勢力圏は上述の時代よりも拡大されています。

    「緑綺星」はまだ激動の時代の渦中。
    この先もしかしたらまた、リモード共和国のように亡国の憂き目を見る国が現れるかも知れません……。
    双月世界地図;緑綺星(第2部)
    »»  2022.06.06.
    いまさら気が付きましたが、「緑綺星」第3部の地図を描いてませんでした。
    と言うわけで掲載。

    作中でも言及していた通り、「白猫夢」にて東西分裂した央南連合は、
    再統一を目論む西側と独立維持を望む東側とで戦争が勃発。
    紆余曲折の末、西側に属していた黄家が、
    戦争によって荒廃した央南全土に大交通網を敷いたことで、再統一が成されました。

    その大交通網は「緑綺星」時には央南全域を網羅しており、
    あっちこっちに高速道路や新幹線のような超高速鉄道が敷かれています。
    七瀬・海斗親子も仕事でしょっちゅう高速使ってます

    なお、央南連合と焔紅王国との関係も7世紀後半には改善され
    高速道路や鉄道も王国領土内まで延伸されています。
    ただ、単に便利だから、経済に寄与することが見込めるからと言うような目的だけではなく、
    もし連合が王国へ侵攻した場合の兵站に転用することを目論んでいる、
    と言う裏の目的があるのでは、……とうわさされていますが、真偽は定かではありません。
    双月世界地図;緑綺星(第3部)
    »»  2023.08.28.

    第5部の地図について説明する前に、
    北方の地理について、双月シリーズ共通の要素を解説します。
    (いつものごとく、自分のためのメモにするのが半分目的です)



    • 北方大陸は3つの地域に区分される。
      • 沿岸部
        北方の最南部。比較的暖かいが、土地が痩せている。
        一応は不凍港も備えられているが、厳寒期には凍り付いてしまう。
      • 西山間部
        山間部の巨大塩湖(琥珀暁では『ゼルカノゼロ』、火紅狐以降は『ミラーフィールド』)以西。
        「塩」湖ではあるが塩分以外のミネラルも豊富であり、その恩恵により野菜・野草や野禽が多く穫れる。
      • 東山間部
        山間部の巨大塩湖以東。盆地状になっているため降雪量が少なく、気温も高い。
        周辺の山々には貴金属・希少金属の鉱床が多く存在しており、北方の大きな収入源となっている。
      • 生存不能圏
        上記3地域以外の地域。詳しくは画像参照。
    • 双月世界の最北に位置しており、平均気温は年間通して10℃以下。
    • 全体的に地形が険しく、徒歩での踏破には相当の熟練と体力が必要。
    • 人種の大半が熊獣人と虎獣人で、短耳・長耳は3割程度。
    • 武器・防具の素材になる金属の生産量が多い、大陸全体が天然の要害となっており攻められにくい、
      屈強な人材が豊富など、軍事国家としての適性がこれでもかと揃っている。
    • 加えてジーン王国成立(『火紅狐』第3部)以降、戦略研究にも力を入れており
      双月シリーズを通して最強の軍事国として恐れられている。
    • ただし北方側も、寒いこと以外には、自分たちの邦には大して不満が無いので、海外侵攻なんかは滅多に考えない
      それよりもしょっちゅう起こる、軍閥による内紛独断専横などの内輪揉めをどう抑えるかの方が重要視されるので、
      よほど執拗にケンカを売られない限りは一致団結して戦おうとはしない。

    双月世界地図;北方について

    2019.11.25.[Edit]
    第5部の地図について説明する前に、北方の地理について、双月シリーズ共通の要素を解説します。(いつものごとく、自分のためのメモにするのが半分目的です)北方大陸は3つの地域に区分される。沿岸部北方の最南部。比較的暖かいが、土地が痩せている。一応は不凍港も備えられているが、厳寒期には凍り付いてしまう。西山間部山間部の巨大塩湖(琥珀暁では『ゼルカノゼロ』、火紅狐以降は『ミラーフィールド』)以西。「塩」湖では...

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    「琥珀暁」第5部の地図と、「遠征隊&ミェーチ軍団&豪族」と「帝国本国+属国」との戦いの記録。



    沿岸部から逐電したミェーチ軍団は、とりあえず近隣諸国を訪ね歩きます。
    が、帝国の属国にとって「帝国に属さず、それどころか(相当な助力があったとは言え)帝国軍を撃破した集団」と言うのは不気味極まりない、恐ろしい存在です。
    当然あっちこっちで門前払いを食らい、ミェーチ軍団は途方に暮れます。

    軍団のそんな苦労を、当然、エリザは推理と商売がてらの情報収集で察知しています。
    そして西山間部で、豪族たちが帝国相手に暴れていると言う話も聞き付けており、この両者を結託させることを思い付きました。

    工作が功を奏し、軍団と豪族たちとの連合を成立させたエリザは、彼らに策を授けて西山間部の北側3カ国、ハカラ・レイス・オルトラを攻略させます。
    その内容も、力づくで実効支配するようなものではなく、王国民らの大半を味方に引き入れる形で行われており、結果的にこの3ヶ国が擁していた軍も自分たちの手勢に加えることに成功し、連合軍の戦力は倍近くに増強しました。

    一方、帝国側にとっては西山間部の北半分を失った形となり、西山間部軍の直接的な軍事力が半減しただけでなく、もとより乏しかった情報収集能力も、ほぼ喪失します。
    そのため西山間部基地を連合軍が襲撃しても、目の前に迫ってくるまでほとんど気付けないような状態となっていました。

    情報収集能力を喪失した軍に、勝ち目はありません。
    敵の数や、どこから来るか分からない、どんな手を使うかも分からない、となっては、手の打ちようがありません。
    結果、やりたい放題にやられることとなり、西山間部も呆気無く連合軍の手に渡りました。



    第4部、第5部を通して感じるのは、帝国側の無能・無策ぶり。
    いかにこの20年、敵らしい敵も現れず、自分たちの天下が続いていたとは言え、軍があまりに貧弱です。
    それも敵を作らないための帝国の施策だったのか、それとも単に、泰平の世が続いてぬくぬくと肥え太ったせいなのか。
    それが分かるのは第6部で、……と言うことで。

    双月世界地図;琥珀暁(第5部)

    2019.11.28.[Edit]
    「琥珀暁」第5部の地図と、「遠征隊&ミェーチ軍団&豪族」と「帝国本国+属国」との戦いの記録。沿岸部から逐電したミェーチ軍団は、とりあえず近隣諸国を訪ね歩きます。が、帝国の属国にとって「帝国に属さず、それどころか(相当な助力があったとは言え)帝国軍を撃破した集団」と言うのは不気味極まりない、恐ろしい存在です。当然あっちこっちで門前払いを食らい、ミェーチ軍団は途方に暮れます。軍団のそんな苦労を、当然、...

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    シュウ「ご無沙汰ですー」

    パラ「前回の実施から5ヶ月と4日以来の更新です」

    ランニャ「もうやんないのかと思ってたよ。なんでまた?」

    シュウ「この考察回が始まるのはよっぽど煮詰めときたいトピックがあるか」

    パラ「もしくは次期連載の開始にあたり、何らかの問題が生じている場合です」

    ランニャ「……つまりどう言うことだってばよ」

    シュウ「『琥珀暁第6部』も『DW14』も完成には程遠いってコトです。
    ついでに言うとイラスト関係もぜーんぜんアイデアが沸かないので手を付けてません。
    で、時間稼ぎにわたしたちが呼ばれたってコトです。
    そんなコトでも無ければわたしが登場するコトなんてまずありませんしね」


    ランニャ「すっげートゲが刺さるんだけど」

    パラ「致し方無いことです」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    ランニャ「で、何話すの?」

    シュウ「今回の議題は『世界観』についてだそーです」

    ランニャ「せかいかん? いまさら?」

    シュウ「あ、双月世界のじゃないです」

    ランニャ「へ? え、じゃどこの?」

    パラ「シュウの発言には不足がございます。
    『双月世界のじゃない』ではなく、『双月世界だけじゃない』が適当でしょう」


    ランニャ「は? ……どゆこと?」

    パラ「現在『黄輪雑貨本店 新館』では、大きく3つの創作世界が存在します。
    わたくしたちの活動の場である双月世界と、『DW』の舞台である19世紀アメリカ、
    そして昨年より連載が開始された『今日の旅岡さん』の世界です」


    シュウ「で、この3つの世界はつながってるのかつながってないのかってコトを今回、話して行こうかと」

    ランニャ「いや、つながってたらメチャクチャなことになんじゃん。ありえないだろ」

    シュウ「勿論、直接のつながりが無いのが前提ですが、
    ソレでもキャラとかに共通点と言うか、引用がありますよね。
    その辺りを明言していこうか、ってコトです」


    ランニャ「……していいのか? って言うか、して面白いのかそれ?」

    パラ「他に議題もございませんし、氏が申したいと仰るのであれば、
    わたくしたちがはばかる理由も無いかと」


    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「まずは『双月千年世界』が展開されているわたしたちの世界について、
    再確認がてらさっくり説明しますねー」


    パラ「様々な人種が共存し、『魔術』と呼ばれる技術が広まっている世界です」

    シュウ「物語はいくつかの時代に区切られており、
    わたしたちはその、それぞれの時代で生活しているワケですね」


    ランニャ「まあ、そんなとこだよな。で、『DW』は?」

    パラ「19世紀アメリカを舞台とした世界で、
    パディントン探偵局に所属する探偵たちが謎の組織と戦う物語です」


    シュウ「ちなみに『双月』に出てきたキャラをモチーフにした人が出演してたりします。
    勿論、同一人物ではありませんが」


    パラ「そして『今日の旅岡さん』の世界ですが、こちらは双月世界と共通する点がございます」

    シュウ「わたしたちの世界と同じよーに、色んな人種のヒトたちがいる点ですね。
    でもソレ以外は現代日本とほぼ同じ、と言う世界です」


    ランニャ「こっちの方に他んとことのつながりはあんの?
    何かちょくちょく、つながってるみたいなこと言ってたみたいだけど」


    シュウ「厳密にはつながってません。
    ただ、無理矢理につなげようとする人間はこっちに存在してますが」


    ランニャ「はっきりしない回答だなー」

    シュウ「はっきり明言しちゃったら図に乗りそうで」

    ランニャ「……あいつが?」

    シュウ「あいつが」

    ランニャ「マジでやっちゃいそうだよな。下手するとアメリカにまで出張りかねないよな」

    シュウ「あんな尻尾わさわさのジョーカー娘がウエスタン世界に出て来たら、何もかも全部ブチ壊しですよ」

    パラ「あちらの世界平和のためにも、彼女をその気にさせるわけには参りませんね」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「現時点で本気で何にもタマが無い状態なので、次回更新がいつになるか、分かんなくなってきたところですね」

    パラ「とは言え氏の性格上、よほど差し迫った事情が無い限りは更新を行う可能性が非常に高いと予想されます」

    ランニャ「だといいけどな。……いきなり『琥珀暁』出来上がりました、みたいなことは?」

    パラ「氏が時間を止めでもしない限りはありえません」

    シュウ「現時点でほとんど出来てないですしね。なんか最初の方でめっちゃめちゃ煮詰まっちゃってるみたいです」

    パラ「『それを乗り越えさえすれば30話くらい一気に書けるはずなんや……!』と仰っておりましたが」

    シュウ「ソレがなかなかできないから問題なんですよね」

    ランニャ「……マジで今年中に終わんの?」

    双月千年世界 徒然考察;『うちの世界観』

    2020.01.23.[Edit]
    シュウ「ご無沙汰ですー」パラ「前回の実施から5ヶ月と4日以来の更新です」ランニャ「もうやんないのかと思ってたよ。なんでまた?」シュウ「この考察回が始まるのはよっぽど煮詰めときたいトピックがあるか」パラ「もしくは次期連載の開始にあたり、何らかの問題が生じている場合です」ランニャ「……つまりどう言うことだってばよ」シュウ「『琥珀暁第6部』も『DW14』も完成には程遠いってコトです。ついでに言うとイラスト関係も...

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    シュウ「またこんにちはです」

    小鈴「しばらくご無沙汰だと思ったら立て続けね」

    ランニャ「つまりそれって、全然進んでないってことなんだよな?」

    小鈴「んーん。なんかヤマ越えたみたいで、今んトコ快調に執筆してるみたいよ」

    シュウ「じゃあなんでわたしたちが?」

    小鈴「確かに今んトコサクサク書けてるのは書けてるんだけどね、
    完成してから掲載したいっつって」


    シュウ「撃つタマ無いのにそんなコト言ってる場合ですか」

    小鈴「五月雨式に出してボロが出る方がヤなんだってさ」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    ランニャ「んで、今回は何話すの?」

    シュウ「恐ろしいコトに今回、ソレすら定まってません」

    ランニャ「……休めよ。そんなんなら」

    シュウ「最低でも週一更新だけは死守したいらしいです。
    とゆーワケで、今回はフリートークから始めて下さいですって。
    わたしたちがテキトーにしゃべりつつ、議題を決めちゃいましょうって回です」


    小鈴「投げっぱなしにも程があるわね」

    ランニャ「話せったって、あたしらこれ以外に接点無いのになぁ」

    シュウ「うかつにアレコレ話したら、本編に影響も出かねないですしねぇ」

    ランニャ「あ、本編って言やさ」

    シュウ「お、議題出しちゃいますか?」

    ランニャ「いや、議題ってほどでもないけどさ。
    他のファンタジー作品はさ、いっぱい色んな生き物とか種族とか出るだろ?
    ウチにそーゆーのあんまり無いなーって」


    小鈴「そーねぇ。『琥珀暁』だと序盤でバケモノ結構出たけど」

    ランニャ「それでファンタジーって言っていいのかなって」

    小鈴「いいじゃん別に。ファンタジーでも何でも、
    創作作品に『こうしなきゃいけない』って決まりなんか無いでしょ?
    ウチはこーゆー世界なんだって話よ」


    シュウ「どんな話でも、読者となる人はみんなそれぞれ、
    個人的に好き嫌い持ってるものですしね。
    コレがいい、コレが好みだって言う人はドンドン読み進めてもらえれば大変嬉しいですし、
    絶対ヤだ、受け付けないって人は、そのままブラウザバックしておしまい。
    ソレがウチの基本姿勢ですね」

    双月千年世界 徒然考察;『ファンタジー?』

    2020.02.10.[Edit]
    シュウ「またこんにちはです」小鈴「しばらくご無沙汰だと思ったら立て続けね」ランニャ「つまりそれって、全然進んでないってことなんだよな?」小鈴「んーん。なんかヤマ越えたみたいで、今んトコ快調に執筆してるみたいよ」シュウ「じゃあなんでわたしたちが?」小鈴「確かに今んトコサクサク書けてるのは書けてるんだけどね、完成してから掲載したいっつって」シュウ「撃つタマ無いのにそんなコト言ってる場合ですか」小鈴「五...

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    小鈴「今回はシュウお休み?」

    エリザ「なんやムクれとったで」

    天狐「そりゃ美人『じゃない』って言われたらなぁー?」

    エリザ「こっちもご機嫌ナナメさんやな」

    天狐「そりゃそーだろ。大体よー……」

    小鈴「あ、黄輪さんから2通来てるわよ。片っぽは天狐ちゃんに」

    天狐「あ?」

    小鈴「はいコレ」

    天狐「何だよ……」

    「こないだの『2人とも美人さんなので~』発言についての補足説明ですが、
    天狐ちゃんって美人って言うよりカワイイってイメージなんですよね。
    決して天狐ちゃんやシュウが魅力的ではないと言うわけではありません」


    エリザ「お、なんやニヤぁーっとして」

    小鈴「顔も耳ん中も真っ赤になっちゃって」

    天狐「る、るっせえやぃ///」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    エリザ「ほんで今日はどないしたん? また煮詰まっとん?」

    小鈴「ソレもあるけど、なんか突き詰めたいテーマがあるっつって」

    天狐「オレがこっちに呼ばれんのも珍しいよな。
    その突き詰めたいってヤツに関係すんのか?」


    小鈴「基本、隣部屋にいるもんね。えーと、もいっこの紙には……」

    「『多世界』についての考察を行いたいと思います。
    『白猫夢』でちょこっと触れた内容でもありますし、
    前回の考察でも話した内容をもう一度焼き直すようで若干体裁は悪いですが、
    現在、黄輪雑貨本店が複数の世界を同時進行で構築していることもあるので、
    その辺りも絡めつつ、改めて議論してもらいたいなーと」


    小鈴「……ですって」

    エリザ「要領悪いなー。いっぺんにやったらええやんか」

    天狐「時間稼ぎだろ。なんだかんだで3月20日もゲーム買うらしーし」

    小鈴「今度は
    無人島行くんですってね」

    エリザ「いや、旅行してんと早よ続き書きいや」

    天狐「言ってやんなって。趣味は大事だぜ」

    エリザ「そらそーやろーけども。仕事もやらな」

    小鈴「仕事って言っていーのかしらね、コレって」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    天狐「んじゃまず、アイツが考えた多世界解釈ってヤツの説明からな。
    一言で言うと、『とんでもなく長い8ミリフィルムの束』だそーだ」


    小鈴「8ミリフィルムって……コレ?」



    天狐「そー、ソレ。んで、そのフィルム1巻きが1つの『世界』なんだってさ。
    オレたちはそのフィルムに収められた登場人物ってヤツで、
    1つのコマから次の1コマに移るのが『時間の流れ』、って感じらしい」


    エリザ「びみょーにメタいコト言うてるな」

    天狐「と言っても、1コマが1秒だとか1フレームだとか、
    そんなカッチリ分けられるワケじゃなく、コマ同士はゆるやかにつながってる。
    んで、基本的にこのフィルムの中にいるヤツらは前のコマには戻れない、と」


    小鈴「ソコら辺までが基本の世界観ってトコかしら。分かったよーな分かんないよーな」

    天狐「概念に対しての例え話だから、な。厳密に突き詰めれば突き詰めるほどワケ分からんコトになるから、
    大体は『なんとなーく』でゆるめに済まさねーと、あっちこっち矛盾と破綻だらけになっちまうぜ」


    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    天狐「なんかもう時間来ちまったな」

    小鈴「この話、長くなりそーだしね」

    エリザ「もうちょっとだけ続くねん」

    小鈴「ってコトで、次は木曜辺りかしらね」

    エリザ「順当に行けばやけどな」

    双月千年世界 徒然考察;『黄輪雑貨本店の多世界解釈・1』

    2020.03.02.[Edit]
    小鈴「今回はシュウお休み?」エリザ「なんやムクれとったで」天狐「そりゃ美人『じゃない』って言われたらなぁー?」エリザ「こっちもご機嫌ナナメさんやな」天狐「そりゃそーだろ。大体よー……」小鈴「あ、黄輪さんから2通来てるわよ。片っぽは天狐ちゃんに」天狐「あ?」小鈴「はいコレ」天狐「何だよ……」「こないだの『2人とも美人さんなので~』発言についての補足説明ですが、天狐ちゃんって美人って言うよりカワイイってイメ...

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    シュウ「はぁいこんにちはー!」

    エリザ「お、えらいご機嫌さんやな」

    天狐「前回の補足説明で機嫌直したらしいぜ」

    シュウ「えへへ……。と言うワケで今回も考察進めていきまーす」

    エリザ(でも前回のアレ、『天狐ちゃんはカワイイ系』『魅力が無いわけじゃない』とは言うたけど、
    シュウが具体的にどうやとは言うてはらへんねんな)


    天狐(しっ、黙っとけ。機嫌いいんだから)

    シュウ「どうしました?」

    エリザ「ナンデモアラヘンヨー」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「で、前回から『多世界解釈』の考察が続いてるみたいですけども」

    天狐「今回もオレが説明する感じだな」

    エリザ「前回のまとめとしてはー……

    1. 黄輪さんの解釈では、世界は『めちゃめちゃ長い8ミリフィルム』のような構造をしている
    2. その世界に住むモノは1コマから次の1コマへと常に移り続けていて、それが時間の流れとなる
    3. コマ同士はゆるやかにつながっているが、コマの中にいるモノは前のコマには戻れない

    ……っちゅうトコかな」


    天狐「ありがとさん。んで、ココからが今回の内容になるが、一つの世界を一つの映画と考えた時、
    尺の都合だとか内容的にマズいよなとか、色んな理由から『編集』が入るワケだ。


    テイク1
    長いし内容的に
    マズいよね……
    コレが完成版!


    で、切ったり貼ったり撮り直したりを繰り返して映画が1本できるワケだけども、
    切り取ったコマも『コレはコレで』と思ったら何だかもったいないしってコトで、
    別に編集し直してディレクターズカットだとか、PG12シーン追加版だとか、
    『ほぼほぼ同じ内容だけど細かいトコがちょっと違った映画』がもう一本できたりするよな」


    シュウ「ソレがいわゆる『並行世界』ってコトですか」

    天狐「ま、概ねそんな認識だな」

    エリザ「その『ディレクターズカット』も『R15指定版』も、やっぱりなんやかんや編集は入るわな。そしたら……」

    天狐「ソコからさらに別の世界が……、ってコトになるな」

    シュウ「1つの世界から他の世界が派生して、ソコからさらに別の世界が。
    そのそれぞれにもどんどん派生が出来てって、理論上は無限に並行世界が出来上がっていく、……と」


    天狐「あと、同じ題材でも監督やスタッフ、演者が違ったりして、全然別モノになったりするよな」

    エリザ「ス○イダーマンなんか『なんぼ出てくんねん』と思うよな」

    シュウ「しまいにはソレをネタにして『ス○イダーバース』なんてのもできちゃいましたしね」

    天狐「全然別の世界は別の監督がプロデュースしてるんだろうな、ってコトだな。
    たまーに合作とかコラボとかもあったりして」


    シュウ「あー、異世界転生モノってそう言う……」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「まだ語り尽くせてないので延長2回目突入です」

    天狐「珍しくオレがしゃべり倒してるな。本編じゃザラだけどさ」

    エリザ「少なくとも『琥珀暁』に出演機会無いねんから、ココで気ぃ済むまで話しよし」

    天狐「早く次回作できねーかなぁ」

    シュウ「そーですねぇ」

    エリザ「でももうちょいアタシにも活躍さしてや?」

    双月千年世界 徒然考察;『黄輪雑貨本店の多世界解釈・2』

    2020.03.05.[Edit]
    シュウ「はぁいこんにちはー!」エリザ「お、えらいご機嫌さんやな」天狐「前回の補足説明で機嫌直したらしいぜ」シュウ「えへへ……。と言うワケで今回も考察進めていきまーす」エリザ(でも前回のアレ、『天狐ちゃんはカワイイ系』『魅力が無いわけじゃない』とは言うたけど、シュウが具体的にどうやとは言うてはらへんねんな)天狐(しっ、黙っとけ。機嫌いいんだから)シュウ「どうしました?」エリザ「ナンデモアラヘンヨー」- - - - - -...

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    シュウ「こんにちはー」

    天狐「今日もよろしくな」

    パラ「よろしくお願いいたします」

    シュウ「今回も多世界解釈のお話ですかね?」

    天狐「多分今日でラスト。多分な」

    シュウ「話がノってきたら、……ってコトですね」

    天狐「ま、別に伸びたって特にどうってコトもないだろ?
    どーせ特に出すネタも無いみたいだし、困るコトなんか全然無いだろーし」


    パラ「それ以上はいけません」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「で、今回はどんなお話を?」

    天狐「『白猫夢』で出てきたヤツだな。時間移動のアレだよ」

    シュウ「あーなるほど。だからパラさんが(ニヤニヤ)」

    天狐「そーゆーコト(ニヤニヤ)」

    パラ「……///」

    シュウ「あー、と。『白猫夢』のネタバレを含むコトなので、ちょっとふんわり目に概要を説明するとですね、
    とある登場人物の方が、実は世界の破滅を回避するために未来の世界からタイムスリップしていて、
    なんだかんだやった結果、その目的達成に一役買ったってお話です」


    天狐「大体そんな感じだな。で、このくだりの後に番外編として考察回があったワケだけど、
    ソコで論点になったのが『未来が変わり平和になったのなら、未来人が来る理由も無くなるはずだ。
    ソレなら何故今も、未来人が現代に居続けているのか?』って話だ」


    パラ「その際の結論といたしましては、『破滅した未来世界から未来人がやって来たことにより、
    未来世界につながっていた現代世界との分岐・分化が生じ、別の世界となった。
    それにより未来人が元いた世界との因果関係は断裂・破断され、現代で未来人が来る理由が消滅したことと、
    未来人が来たこととの因果関係もまた、断ち切られているため』となっております」


    シュウ「や、ややこしい……。
    ランニャさんだと2行目辺りで熱暴走起こしそうな説明ですね」

    天狐「ソコで前2回で使った『8ミリフィルム』を使って説明していくぜ。
    まず、テイク1で感じ悪りいモノが撮れちまったとする。監督としてはそんなの映画にしたくないなーって感じのが。
    ソコで行われるのが、前回話した『編集』になるワケだ。



    だが、実はテイク1で撮ったフィルム自体は無くなってない。
    編集で一部がコピーされて別モノにまとめられはしたが、元のフィルムは消滅したワケじゃなく、
    コピーされた部分も含めて元のまま、存在し続けてる。ソレがさっき言った『元の未来世界』だ。
    で、コピーを入れられて編集された新たなフィルムが『未来人が来た世界』ってコトになる。
    この時点で『元のヤツ(以下、Aフィルム)』と
    『編集されたヤツ(以下、Bフィルム)』の2種類、フィルム(世界)が存在するワケだ。



    もしこの後、Bフィルムの続きをどんだけ撮り続けようが、Aフィルムには何の影響も出ない。
    一方でAフィルムはAフィルムのまま、続きが作られ続けている。
    こっちはこっちで、Bフィルムには何の影響も及ぼさない。監督がまた編集したいとでも思わない限り、な」


    パラ「しかしその編集作業を行えば、また新たな世界が発生するのでは?」

    天狐「ま、そーなるだろーな。
    結局、何十回、何百回とAフィルムをいじり倒そうともがいても、Aフィルム自体の編集はできない。
    Aフィルムの『過去』を変えるコトは不可能なんだ。出来上がったモノはもう、書き換えできねーんだよ……」


    シュウ「なんか……そう考えると切ないですね。
    Aフィルムであの人が、決死の思いで次元移動術を編み出して、しかも自爆までしたのに」


    天狐「ま……おかげでBフィルムの中のオレたちは助かったってワケになるんだけど、な。
    やっぱソコ突き詰めてくと、複雑な気持ちになるよ。ただ、いっこだけ救いがあるとするなら、
    Aフィルムの『編集』は出来なくとも『撮影』は出来る、ってコトだ」


    パラ「つまり未来は変えられる、と仰りたいのですね」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    天狐「コレで一通り、黄輪雑貨における多世界解釈は話し終えたかな」

    シュウ「後はご質問があればお答えする程度ですかね?」

    パラ「ただし黄輪氏はこの方面の考察や解釈について、あまり専門的知識を有しておりません。
    高度な質問を投じられても、お答えいたしかねる場合がございます」


    シュウ「要は『あんまりこじらせたような質問は送らないで下さい』と」

    天狐「大学院の教授質問みたいなコトされて吊るし上げても、ただアイツが困るだけだし、な。
    やった方も自己満足以外何にも得られねーんだし、やってやんなよ?」

    双月千年世界 徒然考察;『黄輪雑貨本店の多世界解釈・3』

    2020.03.09.[Edit]
    シュウ「こんにちはー」天狐「今日もよろしくな」パラ「よろしくお願いいたします」シュウ「今回も多世界解釈のお話ですかね?」天狐「多分今日でラスト。多分な」シュウ「話がノってきたら、……ってコトですね」天狐「ま、別に伸びたって特にどうってコトもないだろ?どーせ特に出すネタも無いみたいだし、困るコトなんか全然無いだろーし」パラ「それ以上はいけません」- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -シュウ「で、今回...

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    シュウ「おっひさしぶりでーっす」

    エリザ「お、なんやまたご機嫌さんやな」

    シュウ
    えへへへへー

    ランニャ「いーなぁ。あたしもそろそろ新しく描いて欲しいよ」

    エリザ「アタシでもええで?」

    ランニャ「もう4回も描いてもらってるだろぉ……。そろそろあたしだってばよ」

    シュウ(この流れで次がパラさんだったりしたら、お二人ともどんな顔するんでしょ)

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    エリザ「ほんで、今日の議題は?」

    シュウ「遺伝についてですね」

    ランニャ「わぁん、また難しそうな話題だぁ……」

    シュウ「具体的には『例えばエリザさんの金火狐ヘア、どんだけ遺伝子強いんだ』って感じの話ですね。
    作品的な話で言うと、『琥珀暁』で金火狐一族の開祖、エリザさんが出て来るワケですが、
    この時点で既に、金と赤の毛並みであると説明されています。
    で、『火紅狐』、『蒼天剣』、『白猫夢』と、どの作品にも金火狐一族の方が出て来るワケですけども、
    皆さん揃って金と赤の毛並みである、と」


    ランニャ「改めて考えるとなっげーなぁ。500年モノ? や、下手すると600年か?」

    シュウ「実際、ソコまで同じ特徴が現れ続けるモノなのか? 今回はソレを議論していきます」

    エリザ「『実際』言うたけど、ソレこそ実際、作中でそうなっとるやん」

    シュウ「まあそうなんですけど、いわゆる『リアリティ』って観点で考えたらって話です。
    現実にそんな一族がいるのかって話で」


    ランニャ「現実で言ったら600年前の血筋が今もたどれるかってことだよな。それも、見た目で」

    エリザ「いっとき有名になったスケート選手の人も、実はちょっと怪しいって話やしな。
    その上見た目とか言い出したら、ご先祖様は絵でしか残ってへんし、調べようが無いやんなぁ。
    下手したら『言ったもん勝ち』になってまう話やんか」


    シュウ「確かに現実的には、判断しようの無いお話ですね。
    仮に19世紀に撮った写真が24世紀まで残せたなら、その時に実証もできなくはないでしょうけど」


    ランニャ「それもう、タイムトラベル系の話じゃんかよ。実証のしようが無いって」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「と言うワケで、現実世界での実証はまず不可能なので、ココからは思考実験です」

    ランニャ「分かりやすくしてくれぃ」

    エリザ「要するにアタシの毛並みが600年後の子孫にも受け継がれるかどうか、やんな」

    シュウ「ただ、血を引いているはずの人の中には、その遺伝が現れてないって人もいます。
    住んでる場所が違うだけなのに」


    エリザ「や、ソコが重要なんちゃうか?」

    シュウ「と言うと?」

    エリザ「例えばな、先祖代々寒いトコ住んでた人らは、寒さに強い遺伝子持ってはるワケやんか。
    でもその子孫が移民とか夜逃げとか、何やかんやの理由で暑いトコに引っ越したら、
    もうその耐寒系の遺伝子、必要無くなるワケやん?」


    ランニャ「まー、寒さに強いってことは暑さに弱いって話になるよな、普通。
    暑いとこに引っ越して暑さに弱いまんまだったら、最悪死んじゃうもんな」


    シュウ「つまり環境の変化によって、ソレまで優生的、優先的に発現されてた遺伝子が引っ込んじゃって、
    別の遺伝子が発現するようになった、と」


    エリザ「で、代々住んどるトコで必要としとる遺伝子ん中に、
    毛並みが金と赤になる要素も入ってるんとちゃうやろか。
    せやから住む場所変えた子は、毛並みがガラっと」


    ランニャ「でも『火紅狐』で、金火狐が一族総出で大移動したって話もあったよな?」

    エリザ「引っ越す前も、引っ越した先も金鉱のそばっちゅう話やったし、
    この毛並みを出しとる遺伝子が黄金に惹かれる、
    もしくは黄金の存在を嗅ぎつける系のチカラ発揮しとるんやないかな。知らんけど」


    シュウ黄金の遺伝子! なるほど、毛並みは確かにソレっぽいですもんね。まさにゴールドマン

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「なんでまたこんな突拍子も無いタイミングで徒然考察やったかって言うとですね、
    ようやく『琥珀暁』第6部がお披露目できる段階に達したからだそうなんです。
    今回の記事はその告知も兼ねて、ですね」


    ランニャ「お? んじゃ、もうそろそろ連載開始?」

    シュウ「はい! 次週、6月8日から連載開始します!」

    ランニャ「おお~」

    シュウ「いよいよエリザさんたちの北方遠征も大詰め!
    一体どんな結末が待っているのか!? 乞うご期待です!」


    エリザ「いやー、ホンマ疲れたわー」

    双月千年世界 徒然考察;『遺伝』

    2020.06.01.[Edit]
    シュウ「おっひさしぶりでーっす」エリザ「お、なんやまたご機嫌さんやな」シュウ「えへへへへー」ランニャ「いーなぁ。あたしもそろそろ新しく描いて欲しいよ」エリザ「アタシでもええで?」ランニャ「もう4回も描いてもらってるだろぉ……。そろそろあたしだってばよ」シュウ(この流れで次がパラさんだったりしたら、お二人ともどんな顔するんでしょ)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -エリザ「ほんで、今日の議題は?」シ...

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    「琥珀暁」第6部、北方の地図。



    帝国本軍との戦いはゼルカノゼロ南岸の防衛線前でほとんど決着してしまっているので、
    帝国軍の動きだとか遠征隊の進軍ルートだとかの解説は、今回ありません。
    なので今回は、皇帝と彼の戦略についての補足説明。



    作中で言及した通り、皇帝ジーンは単騎で敵陣に潜入し、
    敵リーダーを暗殺するのを基本戦術としており、それによって、
    皇帝である自分に対して「どんな力も策も無意味だ」と思わせ、恐怖心を抱かせて戦意喪失させる。
    これを基本かつ唯一の戦略としていました。
    確かにこれは、大軍を動かさずとも敵勢力を易々と壊滅させられる上、
    知識・技術を分け与えて鍛えた兵士たちに裏切られることも無い。
    自分ただ一人だけが優位に立つことを目論んだ、エゴイストな戦略です。

    しかし現実的に考えれば、集団で動く軍を相手に、
    まともに戦える駒が一人では勝負になりません。
    ましてや代替案を用意していないなど、ちょっとトラブル、
    予想外の状況が発生しただけで詰んでしまうのは明らか。
    エリザ暗殺に失敗したジーンは、その時点で既に、遠征隊に対抗できる手段を失っていました。
    どうにか兵士を集めて防衛線突破を目指すも、まともな練兵も行われず、
    軍備も揃っていない兵士たちを無闇やたらにぶつけるだけ。
    こんな体たらくで状況がどうにかなるわけもなく、帝国本軍はあっさり壊滅。
    ジーンは側近アルに助けられ逃亡するも、帝国の命脈はこの時点で絶たれました。

    恐らくは恐怖戦略が初めて成功した時点で、ジーンはそれ以外の策を考えることを、
    いや、恐らく「考えること」自体を放棄していたのでしょう。
    逃げた後は策らしい策を立てることも無く、遠征隊に追い回される形で東山間部を北方向へ逃げ、
    生存不可能圏内に迷い込んだ末に討たれました。

    アタマも筋肉と同じく、使わないとみるみる衰えます。
    作中では言及していませんが、この時のジーンは30代半ば程度。
    しかし考えることを20年前にやめてしまった彼は、
    既に頭の中が老化・萎縮し、耄碌していたのでしょう。
    そう考えると、遠征隊が北方を訪れたその時点でもう、
    ジーンの命運は決まっていたのかも知れません。



    なお終盤の、央南と南海の地図に関しては作成しないつもりです。
    どちらも物語上、地勢や位置関係について言及した記述が無いため。

    双月世界地図;琥珀暁(第6部)

    2020.09.27.[Edit]
    「琥珀暁」第6部、北方の地図。帝国本軍との戦いはゼルカノゼロ南岸の防衛線前でほとんど決着してしまっているので、帝国軍の動きだとか遠征隊の進軍ルートだとかの解説は、今回ありません。なので今回は、皇帝と彼の戦略についての補足説明。作中で言及した通り、皇帝ジーンは単騎で敵陣に潜入し、敵リーダーを暗殺するのを基本戦術としており、それによって、皇帝である自分に対して「どんな力も策も無意味だ」と思わせ、恐怖心...

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    小鈴「久々の考察始めるわよ。
    何でも『前回やったのが半年前なのでそろそろやっとかないと設定全部忘れそうだから』ですって」


    ランニャ「なーんだそれ」

    パラ「前回考察が行われたのは
    2020年6月1日。正確には224日ぶりとなります」

    小鈴「そんだけ前だと色々忘れるわよね」

    ランニャ「やるって言うならやるんだけどさ、今日は何話すの?
    また適当に話して思いついたら、みたいな感じ?」


    パラ「今回は事前に議題が用意されているようです」

    小鈴「そ、そ。今書いてる小説が『宗教』をテーマにしたヤツらしいんだけど、
    双月世界の宗教って天帝教しか無いのかってコトを考えたいらしいわよ」


    ランニャ「無くなくない? だって『蒼天剣』で神道とか禅とか言ってたし、小鈴は巫女服着てるし

    小鈴「ソコら辺を、小説掲載前にまとめときたいんですって。
    『いつかやりたいなーとは思ってましたし、丁度いい機会か』っつって」


    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    パラ「現在、即ち『蒼天剣』から『琥珀暁』までの4作品終了時点において、
    最も多い宗教人口を獲得しているのは、天帝教とされております。
    また、その天帝教も、央北天帝教と央中天帝教に二分されております


    ランニャ「央北天帝教ってのがゼロ・タイムズを主神とするヤツで、
    央中天帝教はエリザが主神ってヤツだよな」


    小鈴「現実世界で言うカトリックプロテスタントみたいなもんね」

    パラ「また、その他の宗教は、天帝教に比べて非常に少数派となっております」

    小鈴「コレは1世紀に天帝教が世界進出してたって理由が大きいわね。
    土着の宗教が発展して権力握る前に、天帝教が幅を利かせて潰しちゃったって感じ」


    ランニャ「他の地域でデカい船造れるかどうかって技術しか無いのに、
    魔術って武器を引っさげて押しかけたら、そりゃそうなるよな」


    小鈴「ソレも現実世界で例えるなら、日本に来た宣教師が火縄銃じゃなく、
    マシンガンとロケットランチャー持って来たよーなもんよね。しかも実質、弾数無制限で撃ち放題のヤツ」


    ランニャ「戦国時代どころの騒ぎじゃないよなぁ、それ」

    小鈴「下手したら宣教師が天下統一しちゃうわよね。
    ソレくらいの戦力差なんだから、現地の人たちが持ってた文化なんて消し飛んじゃうわね」


    パラ「とは言え、他の宗教がすべて根絶されたわけではございません。
    ごく少数ながらも、存在する描写が散見されます」


    小鈴「つってもやっぱりメジャーじゃないけどね。残ってるのは央南と西方くらい」

    パラ「前者は天帝教勢力がいわゆるハーツ&マインドに失敗した結果と考えられます」

    ランニャ「はーつあんどまいんど?」

    小鈴「元は軍事用語よ。
    ざっくり言うと、進攻しようとしてるトコに住んでる人たちと仲良くなって、
    戦闘せずに進軍を完了させようって作戦ね。
    エリザが『琥珀暁』でやたらやってたアレよ」


    ランニャ「あー、なるほど。央南の時はエリザいなかったもんな」

    パラ「後者については――いずれ本編ないし現在制作中の番外編で言及する可能性もございますが――
    天帝教の西方進出が芳しくなかったことが原因とされます」


    小鈴「コレもまだ設定段階の話だけど、
    西方進攻したのは1世紀後半か2世紀くらいで、エリザ没後の話。
    やっぱりハーツ&マインドが徹底されてなかったのよ。
    で、外国人大嫌いな現地のヒトたちと大喧嘩になって、
    西方の端っこの国と友好関係結ぶのが精一杯って結果になった、と」


    ランニャ「で、それ以外の国に元からあった宗教は、そのまんま残ったってことか。
    あたしもその話、どっかで聞いたかも


    小鈴「そんなワケだから、『火紅狐』時点までは、天帝教が世界のシェア9割って感じね。
    残る1割はどうにか残ったけど、他の地域に進出するほどの力も無いって感じ」


    パラ「しかしその後の時代にて、宗教の勢力図は大きな転換点を迎えることとなります。
    克大火様を主神、現人神とする、黒炎教団の出現です」


    小鈴「ソコも話してくとなると、一回じゃ足んないわね。
    ココら辺で区切って、次回に続くって感じかしら」

    双月千年世界 徒然考察;『宗教・1』

    2021.01.11.[Edit]
    小鈴「久々の考察始めるわよ。何でも『前回やったのが半年前なのでそろそろやっとかないと設定全部忘れそうだから』ですって」ランニャ「なーんだそれ」パラ「前回考察が行われたのは2020年6月1日。正確には224日ぶりとなります」小鈴「そんだけ前だと色々忘れるわよね」ランニャ「やるって言うならやるんだけどさ、今日は何話すの?また適当に話して思いついたら、みたいな感じ?」パラ「今回は事前に議題が用意されているようで...

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    小鈴「はーい1ヶ月ぶりー」

    パラ「正確には28日経過しております」

    小鈴「似たよーなもんよ。んで、よーやく短編まとまったから、
    来週月曜から連載ですって」


    エリザ「ふっふっふ」

    小鈴「なーんか得意げなカオしてるわね」

    エリザ「アタシがチョコチョコ出る話やからな。
    ちゅうてもアタシ本人やないけども」


    パラ「正確には聖書中の人物として描写されるとのことです」

    エリザ「つまり女神サマや、ふっふっふ……」

    小鈴「へーへー」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    小鈴「ま、そんなワケで前回の続きやるわよ」

    エリザ「前回は大体こんな感じやったな」

    1. 双月世界の宗教はほぼほぼ「天帝教」
    2. その天帝教も央北派と央中派に分かれとる
    3. その他の宗教、無くは無いけど目立たへん


    小鈴「ま、そんな感じかしらね。
    んで、前回の終わり際に『黒炎教団』の名前が出たトコで区切ったワケだけど」


    パラ「その話に移る前に、黒炎教団の『現人神』について説明いたします。
    教団において神格視されたのは、克大火様。世界最強の剣士兼魔術師であり、
    双月千年世界においては、全編においてジョーカーと言う位置付けがなされております」


    エリザ「なんや、ゼロさんとは別系統の魔術を使てるっちゅう話やったな。
    性格はやられたらやり返す、善意も悪意もみんな倍返しやー、な感じ」


    小鈴「色々すごいんだか胡散臭いんだか、……な人物像だけど、
    ソレが却ってカリスマに映ったんでしょーね。
    実際、『火紅狐』じゃ中央政府のトップになって政治を動かしたコトもあるし」


    パラ「その際に天帝家一族と総本山が僻地に追いやられる、中央政府内の要職から高僧を一掃するなど、
    克大火様は央北天帝教の徹底的な無力化政策を執っております」


    エリザ「ソレが央北天帝教の勢力減退の一因になったワケやな」

    パラ「そして双月暦340年、黒炎教団の誕生により、宗教界における勢力図はさらに激変いたしました。
    特に影響を受けたのは央中天帝教です」


    エリザ「なんで?」

    小鈴「央中天帝教の(本来の意味での)メッカはゴールドコースト市国。
    んで、黒炎教団が総本山を構えたのがソコからほど近いカーテンロック山脈なのよ」


    エリザ「ちゅうコトはアレか、目の前にライバル店みたいな感じになったんやな」

    小鈴「そーゆーコト。ココら辺の話は短編で詳しく説明するけど、
    色々あって央中天帝教の中で揉めてた時期に、丁度教団ができちゃったのよ。
    となれば、いっそのコト改宗しちゃおうって動きも出るワケで」


    パラ「その結果、黒炎教団は誕生まもなく勢力を拡大し、
    双月世界の宗教勢力図における、天帝教の一強体制が崩れることとなります」


    エリザ「つまり克くんが央北のんも央中のんもまとめて、
    天帝教をヘコましてもうたんやな」


    小鈴「そーなるわね。その後も黒炎教団は時代が進むにつれてさらに勢力を強め、
    『白猫夢』では西方とか、中央大陸外にも手を広げる大組織に成長。
    つくづく克さんの影響力、半端無いわね」


    エリザ「流石のアタシでもソコまで人気獲得でけるか分からんな。
    ……(チラッ)」


    小鈴「(チラッ)」

    パラ「(同様に音調室の方をチラッ)」

    天狐(……なんだよ?)

    三人「ニコニコ」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    小鈴「双月世界についての宗教はこんなトコかしらね」

    エリザ「他んトコも掘り下げてもええかもやけど、ほぼほぼマイナーやしな。
    あんまりおもろいコトにはならんやろな」


    パラ「双月世界の宗教に関しては、現状で天帝教と黒炎教団の2系統を押さえていれば、
    不足が無いものと思われます」


    小鈴「ってワケで来週月曜、2月15日から双月世界短編、『央中神学事始』を開始するわよ」

    エリザ「中身どんなん?」

    パラ「とある神学者の生涯を通して、2つの天帝教の変遷を追う物語です」

    小鈴「詳しいコトは次週! 乞うご期待ってコトでよろしく」

    双月千年世界 徒然考察;『宗教・2』

    2021.02.08.[Edit]
    小鈴「はーい1ヶ月ぶりー」パラ「正確には28日経過しております」小鈴「似たよーなもんよ。んで、よーやく短編まとまったから、来週月曜から連載ですって」エリザ「ふっふっふ」小鈴「なーんか得意げなカオしてるわね」エリザ「アタシがチョコチョコ出る話やからな。ちゅうてもアタシ本人やないけども」パラ「正確には聖書中の人物として描写されるとのことです」エリザ「つまり女神サマや、ふっふっふ……」小鈴「へーへー」- - - -...

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    小鈴「アンタ撮影順調なの?」

    シュウ「最近ペース上がってきてますよー。『上手いこと行けば来月にも公開できるんじゃないか』ですって」

    ランニャ「ほんとかな~それ」

    小鈴「いつものコトよね」

    シュウ「そー言えばコスズさんも撮影、順調ですかー?」

    小鈴「ソレ、アンタが聞く?」

    シュウ「あの動画もあの動画もなかなか進みが遅いですからねー。
    ……だからこそ今回、こーして1年ぶりに考察やるぞーってなったワケなんですけどね」


    ランニャ「どーゆーことだよ?」

    小鈴「動画やら小説やら、今月のうちにできる限り根詰めて制作したいのよ。
    で、週イチ更新をキープするためにこうしてあたしたちにダベらせようって肚なのよ」


    ランニャ「ま、この1年やってなかったからたまにはいいかって感じだけどさ」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    ランニャ「で、今回は何話すのさ?」

    シュウ「いきなりですけど、さっき執筆中って言ってた『緑綺星』第2部に、わたしのお友だちが出てくるんですよねー」

    ランニャ「へぇ?」

    シュウ「で、そのお友だちが色々あってヘリコプター奪って乗り込むシーンがあるんですけどね」

    ランニャ「どんな友達だよ!?」

    シュウ「ソレは本編でお話するとしてー……、で、ちょこっと気になったんですよね」

    小鈴「何が?」

    シュウ「『双月千年世界』ってファンタジーって体なのに、
    『緑綺星』始まってからずっとスマホだとかミサイルだとか、
    近代的なアイテムばっかり出てきてますよね。いいのかなーって」


    小鈴「つまり『ファンタジーって銘打ってるのにやってるコトがファンタジーじゃなくない?』って言いたいワケね」

    シュウ「ええ、まあ。前にした話を蒸し返す形になっちゃいますけども、
    でも『緑綺星』始まって以降、あまりにもファンタジー的なコトしてないなーって思って」


    小鈴「んじゃさアンタ、例えばスマホがどーゆー仕組みで動いてるか簡潔に説明できる?」

    シュウ「へ?」

    小鈴「はい三行で言ってみ。ランニャも」

    シュウ「え、え、えーと……仕組み……仕組みですよね……。
    電気で動いてて……いや『動く』って言い方が曖昧ですよね……
    プログラムが動かして……いやプログラムって何て説明したらいいの……?」


    小鈴「はいソコまで。……ランニャに至っては宇宙猫みたいな顔してるわね」

    ランニャ「すまほ……うごく……なんで……」

    小鈴「誰でも持ってるアイテムでも、ソレがどーやって動いてるか分かってるヤツなんて、ほとんどいないのよ。
    原理が理解できてない以上、魔術や魔法で動いてるって説明されたところで一緒ってコトよ」


    シュウ「そんなもんですかねー……」

    ランニャ「……すまほほほ……」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    小鈴「逆に言えばさ、双月世界における『現代技術』だって、
    『ココに魔術使ってる』って言っちゃえばソレで通るじゃん」


    シュウ「言ったもん勝ちってコトですか?」

    小鈴「ってかもう既にソレで説明しちゃってる部分あんじゃん。ね。ランニャ?」

    ランニャ「……おほほほほ……」

    小鈴「帰って来なさいよ(ちょいっ)」

    ランニャ「おほほあふひひぇへえ!? ……ちょっ、背中くすぐんなぁ!」

    小鈴「お帰り。で、『火紅狐』で工場に魔法陣使ってるってシーンあったわよね」

    ランニャ「工場……って言うと
    これかな

    小鈴「ソレソレ。現代技術もこの延長線上って言うか、進化した形なのよきっと」

    シュウ「つまり双月世界のスマホは魔術で動いてるってコト、……にするってコトですね」

    小鈴「そーゆーコト。ガソリンエンジンだって魔術で火ぃ点けてるし、
    ミサイルだって魔術で目標を追尾する、……ってコトにしとけばいーのよ」


    シュウ「乱暴な気がしないでもないです」

    小鈴「ファンタジーなんて大体、理屈は乱暴にねじ込んでるもんよ。
    ハリ○タだって説明なしでいきなりマジックアイテム出てくるし、指○物語だってご都合主義だらけじゃん」


    ランニャ「細けえこたぁいいんだよ、ってな」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「次週はドット絵掲載して、再来週はまた考察回でしょうか?」

    小鈴「多分そーなるわね。……また根詰めすぎて目から血ぃ出なきゃいいけど」

    ランニャ「この土日だって20時間くらいパソコンの前に座りっぱだったんだろ?」

    シュウ「数字にするとエグいですね」

    小鈴「とにかく今月はクッソ忙しいみたいよ」

    双月千年世界 徒然考察;『ファンタジー? その2』

    2022.03.07.[Edit]
    小鈴「アンタ撮影順調なの?」シュウ「最近ペース上がってきてますよー。『上手いこと行けば来月にも公開できるんじゃないか』ですって」ランニャ「ほんとかな~それ」小鈴「いつものコトよね」シュウ「そー言えばコスズさんも撮影、順調ですかー?」小鈴「ソレ、アンタが聞く?」シュウ「あの動画もあの動画もなかなか進みが遅いですからねー。……だからこそ今回、こーして1年ぶりに考察やるぞーってなったワケなんですけどね」ラ...

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    シュウ「現在黄輪さんは追い込みにかかってます」

    エリザ「なんや? ゲームの話か?」

    シュウ「違くて……。いや、違くもないんですけど。
    今ですね、『緑綺星』第2部を書きながら『はじまるA列車で行こう』のシナリオ書きながら
    その制作動画作りながら『マザー2』の実況動画作ってる状況です」


    エリザ「ながら作業しすぎや。ホンマに一つに絞れへん人やね」

    シュウ「でも何とか今月中に『緑綺星』は完成しそうって言ってました。
    コレは誇張とかごまかしとかなく、マジで言ってます」


    天狐「オレも最後の方でちょっと出るぜ!」

    エリザ「そらよろしいな。ほんで最後の追い込みっちゅうコトで、アタシら呼んだっちゅうワケやな」

    シュウ「今日、明日で一気に完成させたい! ……って意気込んでます」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    エリザ「ほんで今日の話題は何なん?」

    シュウ「その『緑綺星』の舞台は現実世界で言う近現代、
    ちょうど2020年代ピッタリの世界観なんですけど、
    だからと言うべきか、スマホとかミサイルとかじゃんじゃん出てくるんですよね」


    エリザ「前回ソレでウジウジ悩んでへんかった?」

    シュウ「あ、で、ソレは一応折り合いはついたんですけどね、
    『ファンタジー世界が近現代化したら、魔術要素はドコにあるんだろう?』
    って考え出したみたいです」


    天狐「悩みの尽きねーヤツ。一生退屈しねーな」

    エリザ「ほんならまあ、考えてみよか」

    天狐「要するにアレだ、『現代技術に魔術を織り込む余地はあるのか?』
    って話になるワケだ、な」


    エリザ「そう考えるんやったらわりと話は早いな」

    シュウ「って言うと?」

    エリザ「例えばな、ガソリンエンジンあるやんか。どんな原理で動いとるか知っとる?」

    シュウ「えーと……エンジンの中にガソリンを霧状に噴射して、その霧に火を点けて爆発させて、
    その爆発力を車輪を動かす動力に変換するんですよね」


    天狐「大体そんな感じだな」

    エリザ「その『火ぃ点ける装置(プラグ)』が、
    現代双月世界では魔法陣かなんかで代替されとったらどないや?」


    シュウ「あ、なるほど! 各部品が魔術関係のモノに置き換わってるかも、ってコトですねー」

    天狐「エンジン周りで言うなら、他にも空気を圧縮するターボチャージャー、
    熱くなった空気を冷やすインタークーラーなんかも代替できそうだな」


    エリザ「他の機械でも、いくらでも代替でけるな。
    要は物理的な作用があるパーツやったら、いくらでもこの理屈が通用するっちゅうワケや」


    シュウ「あっさり解決しちゃいましたね」

    天狐「むしろあっさりやっつけてくんねーと困るぜ。
    何が何でも4月に連載開始したいんだろ?」


    シュウ「それはそう」

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    シュウ「首尾よく行けば今日、明日中に脱稿できるらしいです」

    エリザ「ほんなら次週辺りはいくらかゆっくりでけるかも知れへんな」

    シュウ「久々にイラスト描いてくれるかも知れませんねー」

    天狐「休ませてやれよ……」

    シュウ「週イチ以上更新しない方がストレスなんですって。
    本当にゆっくり休めるのは、4月からになりそうですね」

    双月千年世界 徒然考察;『ファンタジー? その3』

    2022.03.21.[Edit]
    シュウ「現在黄輪さんは追い込みにかかってます」エリザ「なんや? ゲームの話か?」シュウ「違くて……。いや、違くもないんですけど。今ですね、『緑綺星』第2部を書きながら『はじまるA列車で行こう』のシナリオ書きながらその制作動画作りながら『マザー2』の実況動画作ってる状況です」エリザ「ながら作業しすぎや。ホンマに一つに絞れへん人やね」シュウ「でも何とか今月中に『緑綺星』は完成しそうって言ってました。コレは...

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    「緑綺星」第2部の地図。



    リモード共和国の隠密特殊作戦部隊「ミューズ近衛騎士団」の一員となったエヴァは、
    下級騎士団員としての初仕事として白猫党領内、東の国境近隣を周回する任務に就きます。
    その詳細、そして真実は本編をお読みいただくこととして、各国の領地についての補足。

    白猫夢」から1世紀半近く経過する間に、経済破綻や戦争などで崩壊した国が近隣の大国に併合されたり、
    大国の中で内輪もめして分裂したりと、央北の勢力図は目まぐるしく塗り替えられていく一方、
    リモード共和国は「絶妙な外交」を続け、中立を保ち続けました。

    1世紀以上にわたり南北戦争(通称『長い7世紀戦争』)を続けていた白猫党ですが、
    休戦していた期間も少なからずあり、その合間、互いに相手を出し抜くべく画策していました。
    その一環として近隣国への侵攻・併合なども行われており、勢力圏は上述の時代よりも拡大されています。

    「緑綺星」はまだ激動の時代の渦中。
    この先もしかしたらまた、リモード共和国のように亡国の憂き目を見る国が現れるかも知れません……。

    双月世界地図;緑綺星(第2部)

    2022.06.06.[Edit]
    「緑綺星」第2部の地図。リモード共和国の隠密特殊作戦部隊「ミューズ近衛騎士団」の一員となったエヴァは、下級騎士団員としての初仕事として白猫党領内、東の国境近隣を周回する任務に就きます。その詳細、そして真実は本編をお読みいただくこととして、各国の領地についての補足。「白猫夢」から1世紀半近く経過する間に、経済破綻や戦争などで崩壊した国が近隣の大国に併合されたり、大国の中で内輪もめして分裂したりと、央北...

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    いまさら気が付きましたが、「緑綺星」第3部の地図を描いてませんでした。
    と言うわけで掲載。

    作中でも言及していた通り、「白猫夢」にて東西分裂した央南連合は、
    再統一を目論む西側と独立維持を望む東側とで戦争が勃発。
    紆余曲折の末、西側に属していた黄家が、
    戦争によって荒廃した央南全土に大交通網を敷いたことで、再統一が成されました。

    その大交通網は「緑綺星」時には央南全域を網羅しており、
    あっちこっちに高速道路や新幹線のような超高速鉄道が敷かれています。
    七瀬・海斗親子も仕事でしょっちゅう高速使ってます

    なお、央南連合と焔紅王国との関係も7世紀後半には改善され
    高速道路や鉄道も王国領土内まで延伸されています。
    ただ、単に便利だから、経済に寄与することが見込めるからと言うような目的だけではなく、
    もし連合が王国へ侵攻した場合の兵站に転用することを目論んでいる、
    と言う裏の目的があるのでは、……とうわさされていますが、真偽は定かではありません。

    双月世界地図;緑綺星(第3部)

    2023.08.28.[Edit]
    いまさら気が付きましたが、「緑綺星」第3部の地図を描いてませんでした。と言うわけで掲載。作中でも言及していた通り、「白猫夢」にて東西分裂した央南連合は、再統一を目論む西側と独立維持を望む東側とで戦争が勃発。紆余曲折の末、西側に属していた黄家が、戦争によって荒廃した央南全土に大交通網を敷いたことで、再統一が成されました。その大交通網は「緑綺星」時には央南全域を網羅しており、あっちこっちに高速道路や新...

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