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    【  2012年05月  】 

    白猫夢・遭克抄 1

    白猫夢 第1部

    2012.05.31 (Thu)

     麒麟を巡る話、第26話。仮面の女剣士。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1. ゴールドコーストを後にした秋也たち三人は、ミッドランドへ向かうべく、街道を進んでいた。「ミッドランドまでは、あとどのくらいなんだ?」 そう尋ねたウォンに、秋也は地図を広げながら答える。「えーと……、今いるのが、ココだろ。リトルマインから北にちょっと、行ったところ」「この先街道が分かれているが、これは西に進むんだな?」「...全文を読む

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    白猫夢 目次(第1部;秋也、青春群像編 前編)

    双月千年世界 目次 / あらすじ

    2012.05.30 (Wed)

     絵師さん募集中!黄輪雑貨本店 総合目次 (あらすじもこちらにあります)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「白猫夢」地図- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -双月世界の魔力・魔術観について双月世界の種族と遺伝 補足1双月世界の戸籍「双月暦」の暦- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1話目から読みたい方はこちら白猫夢・麒麟抄1白猫夢・秋分抄1 2 3 4 5白猫夢・橘喜抄1 2 3 4 5白猫夢・逸狼抄1 2 3 4 5 6 ...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 8

    白猫夢 第1部

    2012.05.29 (Tue)

     麒麟を巡る話、第25話。思いを馳せる'41。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -8. 次の日、昂子は秋也たちに手を引かれる形で、ウィルとシルキスのところへ、赤虎亭での無礼に対する謝罪を行った。 二人は昂子の謝罪を快く受け入れ、改めて5人で市中を巡り、遊ぶことになった。「なーなー、どないやった、ウチのご飯?」「うん、すっごく美味しかった!」 シルキスの両親が営む定食屋で昼食を取り、シルキスは昂子の反応...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 7

    白猫夢 第1部

    2012.05.28 (Mon)

     麒麟を巡る話、第24話。見方、聞き方を広げるために。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7. 公園で一休みしたところで、秋也たちはウィルと別れ、宿へと戻って来た。「ただいまー」「おかえり。ドコ行ってたの?」 出迎えた昂子に、秋也は公園で買ったサンドイッチを渡す。「ウィルの仕事先。ウォンを雇ってもらえないかって」「ふーん」 昂子はサンドイッチの包みを開きながら、ウォンに尋ねる。「行けそうなの?」「...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 6

    白猫夢 第1部

    2012.05.27 (Sun)

     麒麟を巡る話、第23話。不採用通知。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6. プレアの返答に、ウィルは信じられない、と言いたげな顔をする。「どうしてです?」「今は大会プロモーターと出版業が商会の主軸とは言え、うちはまだ、情報屋の端くれよ。この子が『山』でやったこと、私も聞いてるのよ」「……っ」 プレアの言葉に、ウォンは顔を強張らせる。「ウォンが、何をしたんです?」「簡単に言うと、謀反ね。教団上層部...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 5

    白猫夢 第1部

    2012.05.26 (Sat)

     麒麟を巡る話、第22話。自堕落娘。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5. 赤虎亭で飲み明かした翌日。 秋也たちの泊まっていた宿を、ウィルが訪ねてきた。「よぉ、シュウヤ、ウォン」「おー……」「……」 散々飲んでいたため、秋也はひどい頭痛を覚えている。ウォンも同様らしく、ソファにぐったりともたれながら、のろのろと手を挙げてウィルに応える。 一方、ウィルの方はまったく響いていないらしい。「お前ら、二日酔...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 4

    白猫夢 第1部

    2012.05.25 (Fri)

     麒麟を巡る話、第21話。ウォンの職探し。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 秋也と昂子、ウォン、そしてウィルとシルキスの5人で卓を囲み、改めて再会祝いと、初対面の挨拶とを行った。「どーも、アコ・タチバナ、です。13歳、魔術師を、目指して、ます。……通じてる?」 たどたどしい央中語での挨拶に、ウィルとシルキスはにっこり笑みを返す。「分かる分かる」「大丈夫やでー」 続いて、ウォンも自己紹介を行う...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 3

    白猫夢 第1部

    2012.05.24 (Thu)

     麒麟を巡る話、第20話。旧友との再会。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. ウィルたちが来るまでの間、秋也たち三人は、カウンターの向こうで作られている料理に釘付けになっていた。「ソレ、何です?」「ん? ああ、トビウオだ。今が旬だからな、脂が乗っててうまいぞ。今朝上がったばっかりだから刺身には持って来いだし、後は天ぷらだな」「うはぁ……、うまそう」 朱海の魚捌きに秋也が食い付いている横で、昂子と...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 2

    白猫夢 第1部

    2012.05.23 (Wed)

     麒麟を巡る話、第19話。懐かしいあの店に。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. 夕暮れを迎えるよりも少し前辺りには、三人は央中の中心地、そして世界最大の都市であるゴールドコーストに到着した。「確かに大きな街だ。黒鳥宮も相当に広いと思っていたが、比較にならないな」 きょろきょろと辺りを見回すウォンに対し、昂子はフン、と鼻を鳴らして見せる。「アンタ、まるで田舎者ね。ちょっとは落ち着いたら?」「お...全文を読む

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    白猫夢・旧交抄 1

    白猫夢 第1部

    2012.05.22 (Tue)

     麒麟を巡る話、第18話。今後の相談。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1. 屏風山脈を西へ下り、三人はいよいよ央中地域に入った。 山道を抜けた直後の、その道中――。「でさ、確かに香りはいいなーとは思ったんだけど、あんまり……、何だっけ、コーヒー? って飲まないからさ、味はあんまり……」「だよねー。ま、あたしは好きかもって思ったけど。 ねえ、ウォンはコーヒー好きな方?」「……」 秋也と昂子は山道でも何度...全文を読む

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    2012年6月携帯待受

    携帯待受

    2012.05.21 (Mon)

     6月の携帯待受。ホンダのトールワゴン、エディックス。当ブログのお客さんの一部は、FC2の機能により足跡が確認できます。内訳としては、ファンタジー関係で来られたのが7割、クルマ関係で来られたのが2割くらい。(ちなみに残り1割は猫関係ですが、それは今回置いておいて)その、クルマ関係で来られた方の中で、このエディックスをプッシュされている方がいらっしゃり、興味を惹かれたので今回、待受を作成してみました。こうい...全文を読む

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    業務連絡;総合目次ページを簡略化しました

    雑記

    2012.05.20 (Sun)

     http://auring.web.fc2.com/au-novel.html総合目次が若干重たく、また、見辛い部分があったため、それぞれの目次ページに飛ぶように変更しました。あらすじはまたおいおい、と言うことで。...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 7

    白猫夢 第1部

    2012.05.19 (Sat)

     麒麟を巡る話、第17話。とりあえずの和解。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7.「あ、やっぱり! どうしたんだその頭、……と耳と尻尾と」「……言いたくない」 ウォンは背を向け、逃げ去ろうとする。 その様子を見て、秋也はピンときた。「もしかしてお前、破門された、……とか?」「……ッ!」 足を止めたウォンに、秋也は質問を続けようかとためらう。 ところが昂子は、お構いなしにこう言い放った。「え、追い出された...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 6

    白猫夢 第1部

    2012.05.18 (Fri)

     麒麟を巡る話、第16話。はぐれおおかみ。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6. ウォンが起こしたこの騒動は、教主であるウェンディ・ウィルソンによって、その日のうちに裁かれた。 まず、ウォンに加担し、兵を集めた6人については、頭と耳、尻尾を丸刈りにした上で独房に3ヶ月の禁錮。さらに僧兵から降格、平の教団員に格下げされた。 また、扇動に乗った50数名についても、先の6人同様丸刈りと、1ヶ月の禁錮処...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 5

    白猫夢 第1部

    2012.05.17 (Thu)

     麒麟を巡る話、第15話。焔流と黒炎、若獅子対決。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5. 多数の僧兵に囲まれた中でも、秋也の心はまるで乱れていなかった。(試験の時は、相手が相手だったからなー……。アレは正直、どーしたらいいか困ってた。 こーやってハッキリ、『敵だっ』って分かってりゃ、なんも悩まないで済む) 刃先をすい、とウォンの喉元に定め、秋也は正眼の構えを取る。 一方のウォンも、まだ顔を紅くして...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 4

    白猫夢 第1部

    2012.05.16 (Wed)

     麒麟を巡る話、第14話。峠の封鎖。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 宿を後にしてから4、5時間ほどが経ち、秋也と昂子は峠の中腹に差し掛かった。「もうお昼くらいだよね」 懐中時計をチラチラと見つつ、そうつぶやいた昂子に、秋也はニヤ、と笑って見せる。「なんだ、もう腹減ったのか?」「そりゃ減るよ、朝ご飯あんなだったし」「ま、そりゃそうか。んじゃ、この辺りで……」 と、秋也はそこで言葉を切り、峠の...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 3

    白猫夢 第1部

    2012.05.15 (Tue)

     麒麟を巡る話、第13話。ウォンの暴走。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3.「あー……、だから朝食は雑だったんだな。昨夜のに比べて」「露骨に嫌がってたわね。ま、缶詰よりはマシだけどさ」 翌朝、黒荘の宿を発った二人は、店主の態度について話していた。「にしてもさ、根に持ち過ぎだと思うんだよね。そりゃ確かに、大会で恥かかされたってのはあるだろうけど、ソレだって結局、秋也より弱かったからじゃんよ」「お前...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 2

    白猫夢 第1部

    2012.05.14 (Mon)

     麒麟を巡る話、第12話。確執、今もなお。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2.「うめー」「うまぁ」 缶詰ではない食事を口にし、秋也と昂子は同時に感動する。「肉、臭くない!」「野菜、こんなに食べられる!」「やっぱり……」 そしてまた同時に、二人は声を挙げた。「普通の料理、サイコー!」 と、二人で騒いでいるところに、店主がそっとやってくる。「すまんが、お二方。あまり大声を出すのは遠慮願いたい」「あ、...全文を読む

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    白猫夢・逸狼抄 1

    白猫夢 第1部

    2012.05.13 (Sun)

     麒麟を巡る話、第11話。黒い領地に来た焔。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1.「それは、本当ですかっ」 そのうわさを聞いた狼獣人の少年は、思わず大声を挙げていた。「……あ、と。すみません」 静かな聖堂に響き渡ったその大声は自分にも返り、彼は周囲に頭を下げる。「それで、その、……奴がこちらに向かっている、と?」「その可能性は非常に高い。 黒荘に到着したと言うことは、それ即ち、東側の峠を上ってくるつ...全文を読む

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    白猫夢・橘喜抄 5

    白猫夢 第1部

    2012.05.12 (Sat)

     麒麟を巡る話、第10話。明日に向かって。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5. 喧嘩はひとまず収まったが、険悪な雰囲気は解消されなかった。「……」「……」 街道の端と端で、二人とも背を向けて座り込んでいる。「……」「……」 一言も言葉を交わさず、両者とも所在無さげに草を抜いたり、石や木の枝を放り投げたりしている。 そのうちに日が傾き、街道は赤く染まり出した。「……ねえ」 と、昂子の方から声をかけてきた。...全文を読む

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    白猫夢・橘喜抄 4

    白猫夢 第1部

    2012.05.11 (Fri)

     麒麟を巡る話、第9話。本音と言い訳の衝突。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 翌日になり、ようやく橘邸に刀が届けられた。「お待たせ、秋也君。コレで準備、万端ね」「ありがとうございます、小鈴さん」 喜ぶ秋也の陰で、昂子がやはりどことなく、面倒くさそうな顔をしている。「さーて、昂子」「なに?」「いい加減、肚決めなさいよ。アンタ自分で、『行く』っつったんだから」「分かってるって、行くよ、行くって...全文を読む

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    白猫夢・橘喜抄 3

    白猫夢 第1部

    2012.05.10 (Thu)

     麒麟を巡る話、第8話。央南と世界の変遷。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. 秋也が弧月に駆け込んでから、1週間が経った。 本来ならば、とっくに昂子を伴い、ミッドランドへと向かっているはずだったのだが、秋也にとって肝心のもの、即ち刀がまだ届いていなかったためである。「まーだ届かないの!? 今、ドコよ!? 発注してどんだけ経ったと思ってんの!?」 小鈴が頭巾を頭に巻き、誰かに向かって怒鳴り散ら...全文を読む

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    白猫夢・橘喜抄 2

    白猫夢 第1部

    2012.05.09 (Wed)

     麒麟を巡る話、第7話。20年の結果。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. エルス・小鈴夫妻には子供が4人いる。 その内の一人、長女の飛鳥は秋也と同じ19歳ながら、既に橘喜新聞社の社員として働いており、将来は次期社長、小鈴のポストに就くと目されている。 一方で末娘の昂子は、先月で13歳になったばかりの少女である。そんな多感な時期にある彼女は、その先月の誕生日にこんなことを言いだしたのだ。「お父...全文を読む

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    白猫夢・橘喜抄 1

    白猫夢 第1部

    2012.05.08 (Tue)

     麒麟を巡る話、第6話。英雄、「大徳」の今。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1. 西大海洋同盟が発足したのは、双月暦520年のことである。 元々は、「中央政府」と呼ばれた央北の超大国を壊滅・占領した「ヘブン」と呼ばれる新興軍事国に対し、北方・央中・央南の三地域が軍事・政治的連携を取ったことに端を発する組織である。 発足後、「ヘブン」との間で戦争が起こり、その結果、同盟側が勝利を収めた。同盟側か...全文を読む

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    クルマのドット絵 その50.3

    クルマのドット絵

    2012.05.07 (Mon)

     節目の50回を迎えたということで、ずっと昔に制作したドット絵の中でも特にその出来、クオリティの低さが気になっていたものを、この機会に打ち直しました。・メルセデス・ベンツ SSK(1929)・ホンダ S2000(1999)・ホンダ シビック タイプR(1998)まず、何度か紹介してきたメルセデスの名車、SSK。あろうことか、前バージョンは前輪が1ピクセルながら浮いており、クルマとして有り得ない状態になっていたのを修正。あとはフロン...全文を読む

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    白猫夢・秋分抄 5

    白猫夢 第1部

    2012.05.06 (Sun)

     麒麟を巡る話、第5話。再挑戦への交渉。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5. 開口一番、橘飛鳥は秋也にこう言い放った。「アンタって、あたしが思ってた以上にバカだったのね」「う……」 苦い顔をした秋也に、飛鳥は立て続けになじってくる。「小雪さんの言う通りじゃん。アンタ最近、天狗になり過ぎだったし。そもそも、ちょっといーコトあると、途端に得意げになる、かるーい性格してるし。 そんなだから試験に落ちた...全文を読む

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    白猫夢・秋分抄 4

    白猫夢 第1部

    2012.05.05 (Sat)

     麒麟を巡る話、第4話。落第。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 秋也が堂を出たところで、小雪はようやく顔を向けてきた。「……」 だがその顔には、温かさは微塵も感じられない。昨日までのニコニコと笑う彼女の姿は、そこには無かった。「あの、こ、こゆ、……家元……」「残念ね」「う……」 小雪は冷たいまなざしを向け、続いてこうなじる。「あなたはもっと、剣士として修業を積むべきね。ちょっと大きな大会で優勝して...全文を読む

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    白猫夢・秋分抄 3

    白猫夢 第1部

    2012.05.04 (Fri)

     麒麟を巡る話、第3話。鬼より怖い母。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. その瞬間、空気が変わったのを、秋也は感じた。(……熱っつ……?) 不意にやってきた熱気に、秋也は曲がった刀をつかんで飛び上がった。 そこにいたのは、自分と同じくらいの歳に見える三毛耳の、猫獣人の少女だった。(母さん!? ……じゃない) 自分が知るより大分若い彼女の姿に、秋也はそれが、母本人ではないとすぐに気付く。 しかし、こ...全文を読む

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    白猫夢・秋分抄 2

    白猫夢 第1部

    2012.05.03 (Thu)

     麒麟を巡る話、第2話。幼馴染は家元。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2.「おはよう、秋也」 家元の間に通された秋也は、ぴし、と背筋をただした。「おはようございます、こゆ、……家元」 上座に座っていた、まだどこか幼さの残る長耳は、にこりと笑って立ち上がった。「『小雪お姉ちゃん』でも構わないけれど?」「い、いえ」「まあ、そう呼ぶような歳でも無いわよね。何だかんだ言って、わたしももう25だし、あなた...全文を読む

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    白猫夢・秋分抄 1

    白猫夢 第1部

    2012.05.02 (Wed)

     麒麟を巡る話、第1話。大剣豪の息子。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1. とある、教会の中。「母さん?」 白地に茶色と言う毛並みをした、黒髪の猫獣人の男の子が、不意にうずくまった三毛耳の母親を見て驚く。「どうしたの?」「……あ、……いや」 普段から気丈に振る舞い、凛々しい姿を見せるこの母が、こんな青ざめた顔を見せるとは思わず、少年は戸惑った。「顔色、わるいよ? 大丈夫?」 が、顔色とは裏腹に、そ...全文を読む

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    白猫夢・麒麟抄 1

    白猫夢 第1部

    2012.05.01 (Tue)

     麒麟の話、第1話。克大火の弟子;未来を見つめる者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1. 読めていたはずだ。「な……なんで……」 ボクには、すべてが読めていたはずだった。「なんで……こうなった……」 読めていたはずだったんだ! だけど何故、何故!?「思い知ったか、麒麟」「なにを、……何を、思い知れって言うんだッ!」 何故ボクは、このいけ好かない、真っ黒な、「己の身の程を、だ」「……ッ、そんなもの!」 魔術...全文を読む

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    Author:黄輪
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