黄輪雑貨本店 新館


    短編・掌編

    説明過多

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    説明過多

     大型スーパーの食品売り場に並ぶ商品、一個いっこに貼り付けられたQRコードを見て、僕はうんざりした。
     なるほど、確かに食の安全が求められる昨今、「うちの商品には後ろ暗いところなんか何一つございません!」と懇切丁寧に説明したくなる気持ちは分かる。
     分かるけれども、こんなもの誰が一々スマホで読み取るって言うんだ。
     どうせ読み取ったら、どこの誰々がどんな手間暇かけて作ったかを、生産者の顔と名前を添えてとうとうと説明してるだけだろう? そんなもの、この商品を買いたいと言う僕の気持ちに1円でも関わるものではない。
     僕は買い物する気を失い、2階のレストランコーナーで昼食を食べることにした。

    「いらっしゃいませー」
     入った中華レストランで、僕はラーメンとチャーハンを頼む。
    「かしこまりましたー。ちなみにですね」
    「え?」
    「本日の調理は鹿島、配膳は私、城田が担当させていただきます」
    「……はあ」
     なんだ、それ……? 別にそんなこと、聞いてない。
    「お待たせしましたー。ラーメン並と、チャーハン並になります。ちなみにですね」
    「はい?」
    「ラーメンの原材料ですが、小麦粉、食塩、植物由来の油脂、それからチキンエキスとなります」
    「え、……はあ?」
    「続きましてスープですが、食塩、鶏脂、香味油、糖類、植物由来の油脂、香辛料、魚介由来の油脂と……」
     その後もとうとうとラーメンとチャーハンについての原材料名を聞かされ、すっかりラーメンが伸びたところでようやく説明が終わった。
    「……いただきます」
     既にチャーハンから湯気は消え失せている。それでも860円出した食べ物である。僕はうんざりしつつも、ラーメンに箸を付けた。
    「こちらのラーメンですが」
     口に運んだその瞬間、ウエイトレスが現れた。
    「げっほ、げほっ」
     喉にラーメンを詰まらせ、咳き込む僕に構わず、ウエイトレスは、今度はそのラーメンについての説明をし始めた。
    「日華製粉の『業務用調理めん(ラーメン用)』となります」
    「げほっ、げほっ……、な、なんですか?」
    「コストパフォーマンスの良い製品として、当店では長らく採用しております」
     その後も僕がご飯を口に運ぶ度にとうとうと説明され、僕はすっかり食べる気を無くした。
    「……もういいです」
     僕はなおも説明を続けるウエイトレスを無視し、レジへ向かった。
    「ありがとうございます。ちなみにですね」
    「は……?」
    「当店ではお客様により良いサービスを提供できますよう、アンケートの方を実施させていただいております。差し支えなければ、こちらの用紙に記入をお願いします」
     見せられた用紙――いや、小冊子と言ってもいいその束には、ずらずらとアンケートの質問内容が書き連ねられていた。
    「……」
     僕は借りたボールペンで、1ページ目にでかでかと「説明がうるさい」と殴り書きし、その場を去った。

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    いつもお世話になっている、とあるブロガーさんへ。
    失礼を承知で、言わせていただきます。

    あなたの小説は説明があまりにも多すぎます。
    小説を読ませたいのか、あなたの解説を読ませたいのか分かりません。
    本文の前に一々、説明や解説を載せるのは勘弁してください。読む気が失せます。
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    ~ Comment ~

    NoTitle 

    随分きつい言い方をしてしまい、非常に恐縮ですが、
    それでも自分の抱いた、偽らざる感想です。

    情報が少な過ぎればそれこそ話にならず、
    多過ぎれば本筋が見えなくなる。
    難しいところです。

    NoTitle 

    また構成の組み直しを考えてみますね。
    少し時間がかかるかもしれませんが。。。
    誰もが見やすいブログというのはなかなか難しいものですね。。。

    NoTitle 

    ストーカーからの「贈り物」並の嫌がらせですね(;´∀`)

     

    その後で「アンケートにお答えいただきありがとうございました」で始まる弁当箱みたいに分厚い冊子が家に届くんですね。わかります(^_^)
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