「双月千年世界 短編・掌編・設定など」
赤虎亭日記
赤虎亭日記 30
朱海さんの話、第30話。
双月暦520年9月:お見合い地獄。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
30.
双月暦520年 9月2日 氷曜
フォルナがミッドランドから戻って来た。事件解決かと思ったが、そうじゃないらしい。
なんでもミッドランドで、エランが倒れちまったんだとか。しかも新たなモンスターが増えて、ジュリアたちだけじゃ手に負えなくなったらしい。
で、このままじゃどうあがいても事態の進展なんか望めそうに無いってんで、ヘレンさんのツテを使って援軍を呼ぼうって話になったらしい。
ただ、この話をフォルナから聞いた時、なーんか嬉しそうにしてたのが気になる。お前、いくらエランが嫌いだからって、そんな顔するコト無いだろ……。
双月暦520年 9月3日 水曜
シリンが上機嫌だ。そりゃ半月ぶりにダンナの顔を見りゃ、そうなるわな。ただ、ご機嫌っぷりが料理の味付けにまで出てて、若干濃い。そんなに塩入れんな。醤油もだ。「愛情があふれてる」ってやかましいわ。
でも、もうちょいしたらまたミッドランドに出張らなきゃならないらしいし、今のうちに甘えさせるしか無いよな。
双月暦520年 9月6日 風曜
母さんが来た。もうコレ以上書く気力が無い。
双月暦520年 9月7日 天曜
あーしんどい。めんどい。うざい。いい加減諦めろよ。もうアタシに出会いなんてねーよ。
双月暦520年 9月8日 火曜
母さんが食い下がってくる、食い下がってくる。全っ然、諦めない。「アンタがお見合いしないんなら、代わりに誰か出てもらいなさいよ」っつって、縁談を3つも渡してきた。
つまりこうだ。この3つの縁談を誰かに押し付けなきゃ、アタシがコレ、3つとも行かなきゃいけないってワケだ。ド畜生め。
双月暦520年 9月11日 雷曜
とりあえず縁談、1通は処理した。
エスタに押し付けてきた。エスタもぽかんとしてたけど、すまん。アタシにはこの苦しみをまた味わう度胸が無いんだ。
あと2通か……、はぁ。
双月暦520年 9月16日 氷曜
2通目処理。こんなコトでマウロに頼るとは情けないが、アタシはマジで嫌なんだ。
店に戻ってシリンからノロケ話聞くだけでも、胃が破裂するかと思うくらい辛いってのに。
双月暦520年 9月19日 土曜
やったーお見合い全部処理できたー。今回もマウロに助けてもらった。ただ、その代わり「今度俺にもお母さんからの縁談持ってきてくれよ」とか頼まれたが。うるせぇ。
そんなコトしたら、お前とくっつけられかねない。ソレは絶対嫌だ。お前とは絶対無い。
双月暦520年 9月24日 水曜
絶望した。「あらあら全部さばけたのねじゃあコレもよろしく~」とか言われて、もう一つ縁談渡された。何だよコレ、無限ループなのか? 畜生。
もうマウロには借りを作りたくないし……。どうすりゃいいやら。
双月暦520年 9月26日 土曜
小鈴と晴奈が来た。1年ぶり、いやもっとか?
どうやらフォルナが言ってた「援軍」ってのは、晴奈たちのコトだったようだ。だから嬉しそうにしてたのか。
ちなみに今回は、以前に言ってた央中と央南と北方の連携促進って名目も兼ねて来てるらしい。ってワケで、晴奈の話に良く上ってた、あのエルス・グラッド司令官ともご対面。見た感じニコニコしてて優しそうなイメージだった。
で、小鈴と一緒にエルスさんと話をしてたところに、フォルナから連絡が伝えられる。なんでも晴奈がシルビアんトコで倒れたんで、今日はソコで休むと。
倒れたってマジか。かなり驚いたが、聞いてみるとどうやら旅の疲れが出ただけって感じだ。気にするほどでも無さそうだし、小鈴たちも放っておくって言ってた。「変に宿で過ごすより、シルビアんトコでワイワイやる方が晴奈にとっても楽しいだろうし」だと。
ま、ソレはアタシも同意見だな。ただ、シリンはめっちゃ驚いて、店を飛び出していっちまったが。見てて危なっかしい。お前、自分の体のコト考えろよって言う。
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双月暦520年9月:お見合い地獄。
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双月暦520年 9月2日 氷曜
フォルナがミッドランドから戻って来た。事件解決かと思ったが、そうじゃないらしい。
なんでもミッドランドで、エランが倒れちまったんだとか。しかも新たなモンスターが増えて、ジュリアたちだけじゃ手に負えなくなったらしい。
で、このままじゃどうあがいても事態の進展なんか望めそうに無いってんで、ヘレンさんのツテを使って援軍を呼ぼうって話になったらしい。
ただ、この話をフォルナから聞いた時、なーんか嬉しそうにしてたのが気になる。お前、いくらエランが嫌いだからって、そんな顔するコト無いだろ……。
双月暦520年 9月3日 水曜
シリンが上機嫌だ。そりゃ半月ぶりにダンナの顔を見りゃ、そうなるわな。ただ、ご機嫌っぷりが料理の味付けにまで出てて、若干濃い。そんなに塩入れんな。醤油もだ。「愛情があふれてる」ってやかましいわ。
でも、もうちょいしたらまたミッドランドに出張らなきゃならないらしいし、今のうちに甘えさせるしか無いよな。
双月暦520年 9月6日 風曜
母さんが来た。もうコレ以上書く気力が無い。
双月暦520年 9月7日 天曜
あーしんどい。めんどい。うざい。いい加減諦めろよ。もうアタシに出会いなんてねーよ。
双月暦520年 9月8日 火曜
母さんが食い下がってくる、食い下がってくる。全っ然、諦めない。「アンタがお見合いしないんなら、代わりに誰か出てもらいなさいよ」っつって、縁談を3つも渡してきた。
つまりこうだ。この3つの縁談を誰かに押し付けなきゃ、アタシがコレ、3つとも行かなきゃいけないってワケだ。ド畜生め。
双月暦520年 9月11日 雷曜
とりあえず縁談、1通は処理した。
エスタに押し付けてきた。エスタもぽかんとしてたけど、すまん。アタシにはこの苦しみをまた味わう度胸が無いんだ。
あと2通か……、はぁ。
双月暦520年 9月16日 氷曜
2通目処理。こんなコトでマウロに頼るとは情けないが、アタシはマジで嫌なんだ。
店に戻ってシリンからノロケ話聞くだけでも、胃が破裂するかと思うくらい辛いってのに。
双月暦520年 9月19日 土曜
やったーお見合い全部処理できたー。今回もマウロに助けてもらった。ただ、その代わり「今度俺にもお母さんからの縁談持ってきてくれよ」とか頼まれたが。うるせぇ。
そんなコトしたら、お前とくっつけられかねない。ソレは絶対嫌だ。お前とは絶対無い。
双月暦520年 9月24日 水曜
絶望した。「あらあら全部さばけたのねじゃあコレもよろしく~」とか言われて、もう一つ縁談渡された。何だよコレ、無限ループなのか? 畜生。
もうマウロには借りを作りたくないし……。どうすりゃいいやら。
双月暦520年 9月26日 土曜
小鈴と晴奈が来た。1年ぶり、いやもっとか?
どうやらフォルナが言ってた「援軍」ってのは、晴奈たちのコトだったようだ。だから嬉しそうにしてたのか。
ちなみに今回は、以前に言ってた央中と央南と北方の連携促進って名目も兼ねて来てるらしい。ってワケで、晴奈の話に良く上ってた、あのエルス・グラッド司令官ともご対面。見た感じニコニコしてて優しそうなイメージだった。
で、小鈴と一緒にエルスさんと話をしてたところに、フォルナから連絡が伝えられる。なんでも晴奈がシルビアんトコで倒れたんで、今日はソコで休むと。
倒れたってマジか。かなり驚いたが、聞いてみるとどうやら旅の疲れが出ただけって感じだ。気にするほどでも無さそうだし、小鈴たちも放っておくって言ってた。「変に宿で過ごすより、シルビアんトコでワイワイやる方が晴奈にとっても楽しいだろうし」だと。
ま、ソレはアタシも同意見だな。ただ、シリンはめっちゃ驚いて、店を飛び出していっちまったが。見てて危なっかしい。お前、自分の体のコト考えろよって言う。



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