「双月千年世界 4;琥珀暁」
琥珀暁 第1部
琥珀暁・創史伝 7
神様たちの話、第32話。
蜈句、ァ轣ォ縺ョ蠑溷ュ撰シ帶眠荳也阜繧定ヲ句ョ医k閠 。
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7.
夜を徹して行われた防衛戦が終息し、村人たちのほとんどは、朝から日暮れを迎える頃まで眠りに就いていた。
しかし2名、ゲートとフレンだけは依然として、寝ずの番を続けていた。
「ふあ~……あ……」
「眠みいな~……」
互いに目の下にクマを作りつつも、あちこちをうろうろと巡回し、異状が無いか探る。
「流石に誰もいやしねーな。みんな、眠っちまってるらしい」
「こんな時にバケモノが出たらおしまいだな。……だからこそ、俺たちがこうしてうろついてるワケだけどもな」
眠い目をこすりつつ、二人は村を一周し終え、ゼロが掘った井戸に到着する。
「寒いけどもよ、俺は冬に飲む冷たい水が好きなんだよな」
「分かる分かる。味が違うよな、味が」
井戸から水を汲み上げ、二人はごくごくと喉を鳴らして飲み込んでいく。
「……ぷはーっ! あー、目が覚めてきた気がする」
「気だけかよ。……いや、俺もしゃきっとした気はするけど、確かに今横になったら即、いびきかいて寝ちまうわ」
「だろ? ……お?」
と、村の大通りを、真っ赤な髪の若い男がひょこひょこと歩いているのにゲートが気付き、声をかける。
「そこの変な耳したあんた。見かけない顔だけど、どこから来たんだ?」
「*、**?」
毛玉のようにふわふわとした、ピンク色の垂れ耳を持つその男は橙と黒のオッドアイを見開き、ぎょっとした顔をしつつ、良く分からない言葉で応じてきた。
「ちょ、……あー、なんか前にもこんなことあったな。あんたもさ、分かる言葉で話してくれないか?」
「*? ……ああ」
と、男は耳をコリコリとかきながら、ようやくゲートたちと同じ言葉で話し出した。
「ゴメンね。コレで分かるかな」
「ああ、分かる」
「良かった。ちょっと聞きたいんだけど」
男は辺りをきょろきょろと見回しながら、二人に尋ねる。
「昨日か昨夜くらいに、ココで変なコト無かった?」
男の言葉に、ゲートとフレンは顔を見合わせる。
「あったっつーか」
「変なコトだらけっつーか」
「あ、やっぱり? ココだけ妙に魔力の歪みが発生しまくってたから、何かあったんだろうなーって。
えーと、じゃあ、キミたち。モールって知らない? 語尾がねーねーうるさい、黒髪で細目の人だったと思うんだけど。最後に見た時は」
「……いや?」
「知らん」
男の質問に、ゲートたちは首を横に振る。
「あ、そう?
じゃあゼロって人は? 若白髪で童顔のクセにひげもじゃの人。こっちは変わってないはず」
「そいつは知ってる」
「昨夜の戦いのリーダーだ」
「あ、じゃあコレ、ゼロの仕業か~。ならいいや」
それだけ言って、男はくるんと振り向き、ゲートたちに背を向けて去ろうとする。
「ちょ、何だよ?」
「何って、確認だけだよ。ソレ以上のコトは何も無いよ」
「ワケ分からんヤツだな。誰なんだ、アンタ」
「ボク?」
男はきょとんとした顔で、こう返してきた。
「ボクのコトなんかどうでもいいよ? 知ってどうすんの?」
「ゼロの知り合いだってんなら、会わせてやるぞ。家、知ってるし」
そう答えたゲートに、男は肩をすくめる。
「いや、安眠の邪魔しちゃ悪いよ。コレだけ歪みが出るような術を乱発したんなら、今頃ぐーすか寝てるだろうしね。
まあ、彼が起きたらさ、鳳凰から『新しい世界で上手くやれてるか不安だったけど、案外馴染んでるみたいだから安心したよ』って伝言があったって言っといて」
「ほ……おー? ……ホウオウ?」
「そうソレ、そのホウオウ。んじゃね~」
それだけ言って、男はその場からひょこひょことした足取りで去って行った。
「え、本当に?」
夕方になり、ゼロが目を覚ましたところで、ゲートは昼間出会った男からの伝言を伝えた。
途端にゼロは目を丸くし、尋ね返してくる。
「本当にホウオウ?」
「そう言ってた。お前が言ってた、『すげー強い奴』のことだよな?」
「多分そうだ。この世界、……と言うかこの近隣で、ホウオウなんて名前の人が他にいるはずも無いし。
まったく、彼らしいな」
ゼロは床から起き上がり、傍らで寝ていたシノンの肩を揺する。
「ほら、シノン。そろそろ起きて。このまんま寝起きの時間がずれ込むと、後が辛いよ」
「……ん~……うん……」
シノンがゆっくりと起き上がったところで、フレンが提案した。
「もうそろそろみんな起きてくる頃だからさ、代わりに俺たち、ココで寝ていい?」
「あ、そっか。今まで起きてくれてたんだよね。うん、いいよ。寝てて」
「すまん、助かるぜ」
「こちらこそ」
ゼロたちが床を離れるとほぼ同時に、ゲートとフレンがそこへ横になり、そのまま眠りに就いた。
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夜を徹して行われた防衛戦が終息し、村人たちのほとんどは、朝から日暮れを迎える頃まで眠りに就いていた。
しかし2名、ゲートとフレンだけは依然として、寝ずの番を続けていた。
「ふあ~……あ……」
「眠みいな~……」
互いに目の下にクマを作りつつも、あちこちをうろうろと巡回し、異状が無いか探る。
「流石に誰もいやしねーな。みんな、眠っちまってるらしい」
「こんな時にバケモノが出たらおしまいだな。……だからこそ、俺たちがこうしてうろついてるワケだけどもな」
眠い目をこすりつつ、二人は村を一周し終え、ゼロが掘った井戸に到着する。
「寒いけどもよ、俺は冬に飲む冷たい水が好きなんだよな」
「分かる分かる。味が違うよな、味が」
井戸から水を汲み上げ、二人はごくごくと喉を鳴らして飲み込んでいく。
「……ぷはーっ! あー、目が覚めてきた気がする」
「気だけかよ。……いや、俺もしゃきっとした気はするけど、確かに今横になったら即、いびきかいて寝ちまうわ」
「だろ? ……お?」
と、村の大通りを、真っ赤な髪の若い男がひょこひょこと歩いているのにゲートが気付き、声をかける。
「そこの変な耳したあんた。見かけない顔だけど、どこから来たんだ?」
「*、**?」
毛玉のようにふわふわとした、ピンク色の垂れ耳を持つその男は橙と黒のオッドアイを見開き、ぎょっとした顔をしつつ、良く分からない言葉で応じてきた。
「ちょ、……あー、なんか前にもこんなことあったな。あんたもさ、分かる言葉で話してくれないか?」
「*? ……ああ」
と、男は耳をコリコリとかきながら、ようやくゲートたちと同じ言葉で話し出した。
「ゴメンね。コレで分かるかな」
「ああ、分かる」
「良かった。ちょっと聞きたいんだけど」
男は辺りをきょろきょろと見回しながら、二人に尋ねる。
「昨日か昨夜くらいに、ココで変なコト無かった?」
男の言葉に、ゲートとフレンは顔を見合わせる。
「あったっつーか」
「変なコトだらけっつーか」
「あ、やっぱり? ココだけ妙に魔力の歪みが発生しまくってたから、何かあったんだろうなーって。
えーと、じゃあ、キミたち。モールって知らない? 語尾がねーねーうるさい、黒髪で細目の人だったと思うんだけど。最後に見た時は」
「……いや?」
「知らん」
男の質問に、ゲートたちは首を横に振る。
「あ、そう?
じゃあゼロって人は? 若白髪で童顔のクセにひげもじゃの人。こっちは変わってないはず」
「そいつは知ってる」
「昨夜の戦いのリーダーだ」
「あ、じゃあコレ、ゼロの仕業か~。ならいいや」
それだけ言って、男はくるんと振り向き、ゲートたちに背を向けて去ろうとする。
「ちょ、何だよ?」
「何って、確認だけだよ。ソレ以上のコトは何も無いよ」
「ワケ分からんヤツだな。誰なんだ、アンタ」
「ボク?」
男はきょとんとした顔で、こう返してきた。
「ボクのコトなんかどうでもいいよ? 知ってどうすんの?」
「ゼロの知り合いだってんなら、会わせてやるぞ。家、知ってるし」
そう答えたゲートに、男は肩をすくめる。
「いや、安眠の邪魔しちゃ悪いよ。コレだけ歪みが出るような術を乱発したんなら、今頃ぐーすか寝てるだろうしね。
まあ、彼が起きたらさ、鳳凰から『新しい世界で上手くやれてるか不安だったけど、案外馴染んでるみたいだから安心したよ』って伝言があったって言っといて」
「ほ……おー? ……ホウオウ?」
「そうソレ、そのホウオウ。んじゃね~」
それだけ言って、男はその場からひょこひょことした足取りで去って行った。
「え、本当に?」
夕方になり、ゼロが目を覚ましたところで、ゲートは昼間出会った男からの伝言を伝えた。
途端にゼロは目を丸くし、尋ね返してくる。
「本当にホウオウ?」
「そう言ってた。お前が言ってた、『すげー強い奴』のことだよな?」
「多分そうだ。この世界、……と言うかこの近隣で、ホウオウなんて名前の人が他にいるはずも無いし。
まったく、彼らしいな」
ゼロは床から起き上がり、傍らで寝ていたシノンの肩を揺する。
「ほら、シノン。そろそろ起きて。このまんま寝起きの時間がずれ込むと、後が辛いよ」
「……ん~……うん……」
シノンがゆっくりと起き上がったところで、フレンが提案した。
「もうそろそろみんな起きてくる頃だからさ、代わりに俺たち、ココで寝ていい?」
「あ、そっか。今まで起きてくれてたんだよね。うん、いいよ。寝てて」
「すまん、助かるぜ」
「こちらこそ」
ゼロたちが床を離れるとほぼ同時に、ゲートとフレンがそこへ横になり、そのまま眠りに就いた。
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今回、文章の一部が文字化けしています。
これは意図的に起こしたものであり、お使いのPCは多分、正常のはずです。
「彼」やゼロが話していた言葉はゲートたちの世界のものでは無いため、
ゲートとフレンには、わけの分からない文字列としか思えないようです。
どうしても内容が知りたければ「文字化け」で検索して下さい。
解析できるサイトが見つかるはずです。
「双月千年世界」を熱心にお読みいただいている方であれば、
「彼」の素性がちょっとだけ分かるかも知れません。
今回、文章の一部が文字化けしています。
これは意図的に起こしたものであり、お使いのPCは多分、正常のはずです。
「彼」やゼロが話していた言葉はゲートたちの世界のものでは無いため、
ゲートとフレンには、わけの分からない文字列としか思えないようです。
どうしても内容が知りたければ「文字化け」で検索して下さい。
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双月千年世界 3;白猫夢

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双月千年世界 2;火紅狐

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双月千年世界 1;蒼天剣

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今日の旅岡さん

- ジャンル:[小説・文学]
- テーマ:[自作小説(ファンタジー)]
~ Comment ~
NoTitle
こんばんは(*^_^*)
先日はどうもありがとうございました<(_ _)>
相互リンクの方は、ブロともさんで休止されている方がいるので、
そちらの方に移動させていただきました(*^_^*)
文字化けしたところ、自分も初めはもしかして…と思っていましたが、
意図的なものだったのですね。
面白い書き出しですね(*^_^*)
人気があるのに納得しました<(_ _)>恐れ入ります。
文章の方も読みやすく、想像しやすいです。
文字の大きさもちょうどよくて横書きの小説なのに
読みやすいですよね(*^_^*)
またお時間ある時に過去の小説読ませていただきますね♫
自分は小説書くと文章の量がどうしても多くなってしまうんですよね…7
最近少なくしようと思って少なくしているのですが
これからも執筆業、頑張ってください!
先日はどうもありがとうございました<(_ _)>
相互リンクの方は、ブロともさんで休止されている方がいるので、
そちらの方に移動させていただきました(*^_^*)
文字化けしたところ、自分も初めはもしかして…と思っていましたが、
意図的なものだったのですね。
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人気があるのに納得しました<(_ _)>恐れ入ります。
文章の方も読みやすく、想像しやすいです。
文字の大きさもちょうどよくて横書きの小説なのに
読みやすいですよね(*^_^*)
またお時間ある時に過去の小説読ませていただきますね♫
自分は小説書くと文章の量がどうしても多くなってしまうんですよね…7
最近少なくしようと思って少なくしているのですが
これからも執筆業、頑張ってください!
- #2460 あにまるあみまる
- URL
- 2016.08/11 21:08
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NoTitle
文章については、可能な限り読みやすくするよう配慮しています。
読みやすさを重視し、別のブログサービスからFC2に移行したりもしました。
これからもよろしくお願いします。