「双月千年世界 4;琥珀暁」
琥珀暁 あとがき
「琥珀暁」あとがき ①二柱の神様
シュウ「あー、えっと、どーも。(……なんかもう、こっちだと違和感感じるようになってきちゃいましたよ)
とゆーワケで『琥珀暁』も無事に終わりまして、恒例のあとがきインタビューのはじまりでーす。
司会はいつものわたし、シュウ・メイスンでお送りいたしまーす」
――よろしくお願いします。
シュウ「って言うかですね、わたしついさっきもエリザさんとお話してたんですよね。
改まってあとがきとしてお話するのも、なんかピンと来ないって言うかなんですけど」
――ちゃんとやらないと次回作が出ませんし、次回作に出られませんよ。
シュウ「誰がですか?」
――シュウが。
シュウ「わたし? ……わたしですか!?」
――フォントでかくしなくったって聞こえてます。君です。
シュウ「……本当に?」
――本当に。
シュウ「……ぃやったあああああ! うわああい出られるー! ほんぺーん! わっほい!」
――うわあ、今まで見たことも無いような喜び方だ。
シュウ「さーと言うワケで、あとがき始めてまいりましょーかっ!
本日のゲストは全編を通してキーパーソンとなった、ちょっとウラあり熱血漢! ゲート・シモンさんです!」
ゲート「おう。よろしくな」
シュウ「ゲートさんは第1部からゼロさんの親友だったり、第3部以降の中心人物であるハンさんの父親だったり、
はたまたエリザさんの内縁の夫だったりと、あっちこっちで顔や名前を目にする、
影の主役とも言える活躍をして下さいました」
ゲート「終わったからいいんだけどよ、最後のいっこは、いじるの勘弁な」
――まず、今作のテーマは「聖書を作る」でした。
これは言い換えれば宗教を作る、神様を作ると言う話でもあります。
熱心な方からは少なからずお叱りを受けそうな表現ではありますが、
現在世界に数多ある宗教も、そしてその聖書も、「人間の創作物」です。
シュウ「ちょっと黄輪さん、そう言い切っちゃうのはまずいんじゃないですか?」
――勘違いしないでもらいたいのは、聖書の中に書かれている「神様」も創作物、
架空の存在であると断言したいわけではありません。
本当に何百年、何千年も昔に神様なり天使なりが人々の前に降臨したのかも知れませんし、
その奇跡を否定する材料を、僕は持ち得ていません。
いたら素敵であるとも思ってますし、まあまあ信じてる方です。
ですがその神様「について記された書物」は、神様自らが執筆したものでしょうか?
僕が論じたいのはその点です。
シュウ「なるほど。キリスト教の新約聖書も、『マタイによる福音書』であるとか、
『ローマの使徒への手紙』だとか、書いたのはキリストのお弟子さんたちですね」
――「神のみことば」と言うその表現でさえ、神様の放った音声が直に紙や石版に印字されたものではなく、
人の手を介して記されています。である以上、「聖書は人間の創作物」に他ならないと言うことになります。
ゲート「もしかしたら書き写す時、何かしら余計なもんを付け加えてるかも知れんしな。
アロイはやらんと思うが、周りから話聞く時、妙な脚色入れてくるようなヤツが確実にいるだろうし」
シュウ「ソレって何だか冒涜的な気もします。ありのままじゃなくなりますよね」
――聖書が人間の創作物である以上、何らかの意味を持って(あるいは持たせようとして)制作されているはずです。
純粋に宗教的・神学的な欲求なのか、それとも政治的・文化的なものに変化させたいと言う企みがあるのか、
それは分かりませんが、いずれにせよ、そうした意味を持たせようとした瞬間から、
聖書も、宗教も、いわゆる「神の思し召し」を離れた「人工物」になる。
個人的意見ですが、僕の聖書と宗教に対する考え方はこんなところですね。
……と、話がそれましたが、今作にて神様作りました。しかも二柱。ただしスタンスは、大きく異なります。
シュウ「これまでの作品においても、ゼロさんを主神とする方が『央北天帝教』、
エリザさんの方が『央中天帝教』と、分かれてますよね」
――そしてそのスタンスに関しても、これまで紹介して来ました。
まず央北の方が先にあり、これが中央政府の中核にあった、と。
その内に中央政府が神の威光を笠に着て無茶振りし始めたので、央中の人たちが神話の中で、
ゼロと同じような立ち位置にあったエリザを祀り上げてもう一つ新しい宗教を作った。
これが央中天帝教ですね。
ゲート「何つーか、『親は子に似る』って言うが、晩年メチャクチャしだしたゼロと似てるなぁ、その流れ」
シュウ「そしてその暴走を止めてきたのもエリザさんであり、央中天帝教である。
そう考えてみると『火紅狐』のお話って、ゼロさんとエリザさんの代理戦争みたいなものにも思えてきますね。
すごい奥さん持っちゃいましたね、ゲートさんは」
ゲート「無理矢理こっちに話題振ろうとすんなよ……(苦笑い)」
――これで「双月千年世界」における精神的支柱、
あるいは文明・文化の根源となる「宗教」と「聖書」を作ることができました。
こうした下書き、基礎構造がキッチリ構築できたことに、我ながら満足しています。
次回作以降は、この「基礎」を基にして、今までより滑らかに物語を動かせるようになるんじゃないかな、と。
シュウ「念入りに作ってますね、本当。その努力が実ればいいんですけどねー。
と言うワケで今回はココまで! また次回、よろしくですー」
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とゆーワケで『琥珀暁』も無事に終わりまして、恒例のあとがきインタビューのはじまりでーす。
司会はいつものわたし、シュウ・メイスンでお送りいたしまーす」
――よろしくお願いします。
シュウ「って言うかですね、わたしついさっきもエリザさんとお話してたんですよね。
改まってあとがきとしてお話するのも、なんかピンと来ないって言うかなんですけど」
――ちゃんとやらないと次回作が出ませんし、次回作に出られませんよ。
シュウ「誰がですか?」
――シュウが。
シュウ「わたし? ……わたしですか!?」
――フォントでかくしなくったって聞こえてます。君です。
シュウ「……本当に?」
――本当に。
シュウ「……ぃやったあああああ! うわああい出られるー! ほんぺーん! わっほい!」
――うわあ、今まで見たことも無いような喜び方だ。
シュウ「さーと言うワケで、あとがき始めてまいりましょーかっ!
本日のゲストは全編を通してキーパーソンとなった、ちょっとウラあり熱血漢! ゲート・シモンさんです!」
ゲート「おう。よろしくな」
シュウ「ゲートさんは第1部からゼロさんの親友だったり、第3部以降の中心人物であるハンさんの父親だったり、
はたまたエリザさんの内縁の夫だったりと、あっちこっちで顔や名前を目にする、
影の主役とも言える活躍をして下さいました」
ゲート「終わったからいいんだけどよ、最後のいっこは、いじるの勘弁な」
――まず、今作のテーマは「聖書を作る」でした。
これは言い換えれば宗教を作る、神様を作ると言う話でもあります。
熱心な方からは少なからずお叱りを受けそうな表現ではありますが、
現在世界に数多ある宗教も、そしてその聖書も、「人間の創作物」です。
シュウ「ちょっと黄輪さん、そう言い切っちゃうのはまずいんじゃないですか?」
――勘違いしないでもらいたいのは、聖書の中に書かれている「神様」も創作物、
架空の存在であると断言したいわけではありません。
本当に何百年、何千年も昔に神様なり天使なりが人々の前に降臨したのかも知れませんし、
その奇跡を否定する材料を、僕は持ち得ていません。
いたら素敵であるとも思ってますし、まあまあ信じてる方です。
ですがその神様「について記された書物」は、神様自らが執筆したものでしょうか?
僕が論じたいのはその点です。
シュウ「なるほど。キリスト教の新約聖書も、『マタイによる福音書』であるとか、
『ローマの使徒への手紙』だとか、書いたのはキリストのお弟子さんたちですね」
――「神のみことば」と言うその表現でさえ、神様の放った音声が直に紙や石版に印字されたものではなく、
人の手を介して記されています。である以上、「聖書は人間の創作物」に他ならないと言うことになります。
ゲート「もしかしたら書き写す時、何かしら余計なもんを付け加えてるかも知れんしな。
アロイはやらんと思うが、周りから話聞く時、妙な脚色入れてくるようなヤツが確実にいるだろうし」
シュウ「ソレって何だか冒涜的な気もします。ありのままじゃなくなりますよね」
――聖書が人間の創作物である以上、何らかの意味を持って(あるいは持たせようとして)制作されているはずです。
純粋に宗教的・神学的な欲求なのか、それとも政治的・文化的なものに変化させたいと言う企みがあるのか、
それは分かりませんが、いずれにせよ、そうした意味を持たせようとした瞬間から、
聖書も、宗教も、いわゆる「神の思し召し」を離れた「人工物」になる。
個人的意見ですが、僕の聖書と宗教に対する考え方はこんなところですね。
……と、話がそれましたが、今作にて神様作りました。しかも二柱。ただしスタンスは、大きく異なります。
シュウ「これまでの作品においても、ゼロさんを主神とする方が『央北天帝教』、
エリザさんの方が『央中天帝教』と、分かれてますよね」
――そしてそのスタンスに関しても、これまで紹介して来ました。
まず央北の方が先にあり、これが中央政府の中核にあった、と。
その内に中央政府が神の威光を笠に着て無茶振りし始めたので、央中の人たちが神話の中で、
ゼロと同じような立ち位置にあったエリザを祀り上げてもう一つ新しい宗教を作った。
これが央中天帝教ですね。
ゲート「何つーか、『親は子に似る』って言うが、晩年メチャクチャしだしたゼロと似てるなぁ、その流れ」
シュウ「そしてその暴走を止めてきたのもエリザさんであり、央中天帝教である。
そう考えてみると『火紅狐』のお話って、ゼロさんとエリザさんの代理戦争みたいなものにも思えてきますね。
すごい奥さん持っちゃいましたね、ゲートさんは」
ゲート「無理矢理こっちに話題振ろうとすんなよ……(苦笑い)」
――これで「双月千年世界」における精神的支柱、
あるいは文明・文化の根源となる「宗教」と「聖書」を作ることができました。
こうした下書き、基礎構造がキッチリ構築できたことに、我ながら満足しています。
次回作以降は、この「基礎」を基にして、今までより滑らかに物語を動かせるようになるんじゃないかな、と。
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と言うワケで今回はココまで! また次回、よろしくですー」
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